安倍政権の不協和音 -敗北の理由-
安倍晋三は、これまでコレといって政治実績も無く、そして派閥を率いる事も無かった。
小泉政権で小泉は、官邸主導な政治の流れを作った。
これは政治世界で根付くよりも早く世間に好評価され、次期首相候補(ポスト小泉)としてはその流れを断ち切ることは難しかった。
そしてポスト小泉以上に、誰よりも困っていたのは、各派閥の次期大臣候補達だろう。
森政権以前は派閥内で交友関係を深めていれば時期相応に派閥単位で大臣の推薦を受けられた。しかし、小泉の官邸主導の狙いはその「推薦」「派閥の柵」を取り除く事であり、実際に小泉が総理の座に付くと各派閥の推薦を一切受けずに内閣を構築した。
そんな流れの中で「麻垣康三」による総裁選は始まりました。
まず、総裁選の流れが大きく変わった。
次期大臣と目されていた各面々が一斉に、(小泉が次期総裁に推薦しているかのようだった)安倍晋三に対してコビを売る行動に出たのだ。
小泉人気は次期内閣の間も続くと予想し、また、小泉が院政をしくことを当然の様に考えていた各面々達は、先を競うように安倍晋三に近づき、総裁選の協力を行なった。
安倍に後ろ盾や実績が殆んど無いことがその行動を加速させました。
そして誕生した安倍政権。
協力体制をとっていた面々とは、政治姿勢も方向性も全くマチマチな人達ばかりです。
八方美人なのかは知らないが、安倍はまるで周りに流されるかのごとくその面々を入閣させ、安倍内閣はスタートした。
当然、チグハグな閣僚達であり、それまでの政治姿勢も誰が保証してくれるものでもありませんでした。
事務所費問題が大きくなり、また不祥事発言が多発し、それでもなお更迭もできない安倍晋三・・・、そんな空気を内に秘めた内閣・・・。
「安倍は学力が低い。馬鹿だ。」という噂が絶えない。
具体的な話として色々な方面で囁かれている。
安倍晋三は、成蹊学園を小学受験し入学。
そしてそのままエスカレーター式で大学まで行った。
小学受験とは、育ちが良ければ受かる事は難しくない。小学生以下に対する学力なんて計れないからだ。
ましてや代々続く政治家一家、コネも凄まじい。
有る程度の学力があれば、時代も時代だし早慶明くらいは行けたはずだ。
しかしエスカレーターに甘んじる実情・・・。
噂が本当であったとしても不思議ではない。
成蹊学園を大学まで卒業できたのも実はコネのお陰だったりして・・・。
そんな実情が有ったとして、それが周知の事実であり、原因なのでしょうか。
与党野党に関わらず、大抵の実力派議員たちには「安倍は御し易い」と考えている人が多いようだ。
民主党の一部幹部なんかは特に以前から明言していた。
今回の参議院選挙の敗因は、その御しやすそうな総理と、決断が出来ない総理、そして推定馬鹿な総理・・・
これが自民党の敗因でしょう。
そして、大きな自民党の誤算が実は 「小泉が院政を行なわなかった事」 だろう。
岸信介、田中角栄、中曽根康弘、竹下登などの流れとは違う行動の小泉純一郎・・・。 彼は単に有言実行したに過ぎない。
問題はその言葉を信じられなかった浅はかな自民党議員たちだろう。
過去の自民党の流れしか想像できなかった哀れな職業政治家たち・・・。
かつて小泉は言った。
「自民党をぶっ壊す」と。
この敗北をおいて「壊す」といった訳ではないはずだが、その言葉は言霊となって大きくのしかかっていく事になるのだろうか。
私は自民党なんて大抵は嫌いな事柄が多いので、政党としてどうなろうとも知ったこっちゃないが、流れとしてはとても興味深いです。
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