「医療ビジョン」作業委員会発足へ―舛添厚労相
舛添要一厚生労働相は7月10日、自治医科大(栃木県下野市)の視察後の記者会見で、6月18日にまとまった「安心と希望の医療確保ビジョン」の具体化に向け、高久史麿自治医科大学長ら約10人から成る作業委員会を、週明けにも発足させることを明らかにした。委員会がまとめた内容については、来年度予算に反映させる考えだ。
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厚労相は、「『安心と希望の医療確保ビジョン』の具体化のための作業委員会を、早急に発足させようと思っている。少しいろんな作業委員会ができると思うが、ご協力いただいて、なるべくいい形でまとめたい。わたしの方からじかに10人ほどの先生にお願いしている。来週の頭ぐらいにできればと思う。年末の予算編成にそれが生きるようにしたい」と述べた。
その上で、「高久学長にも委員に就任してもらうようお願いしたところだ。まさに地域医療の専門家なので委員に入ってもらう」とした。
7月中に策定する、社会保障に関する「5つの安心プラン」については、「時間が限られているから、大きな工程表のような形でしかできないと思う」と前置きした上で、「(作業)委員会を動かしながら、総理のお寄せになった、『5つの安心プラン』をできるだけ具体的な形でまとめたい。方向付けをやるということで、あと1,2週間でやらないといけない」と述べ、作業委員会の運営と同時並行で策定を進めるとした。
■医療ビジョンは10年プラン
医師の養成数増を「5つの安心プラン」にどう盛り込むかについて、以下のように答えた。
「医者は10年がかりで養成しなければいけない。長期的な構造改革を含めた『長期的なプラン』、目の前で困っている人を助けていくという『緊急プラン』があって、その組み合わせが非常に重要。一応10年プランだが、お医者さんを養成し過ぎた、数が多過ぎるとなったら、また柔軟に減らすなどすればいい。昨年度に(新医師確保総合対策と緊急医師確保対策で医学部定員を)400人近く増やしたが、当分はそれぐらいの規模で増やすぐらいの構えでないと、一週間に勤務医は80時間以上働いているわけだから、このままほっといたら死んでしまう。80時間働いている人を40時間という普通の労働時間にする。そのためには勤務医の数だけでも倍にしないといけない。一気にはもちろんできない。いろいろ聞き取りもしているが、一つの大学で(例えば)100人から10人増と、1割増やす程度なら、教授や教室もそんなに無理じゃないだろうと思う。無理のない形で文部科学省や総務省と相談して前に進めたい」
更新:2008/07/10 16:38 キャリアブレイン
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