産経関西

[社会] 2008年7月10日

駅員、乗務員への暴力増加 JR西管内、加害者66%は泥酔

 駅員や乗務員への乗客による暴力が近年、増加傾向にある。JR各社や大手私鉄など全国の鉄道事業者21社局の調査によると、昨年度の被害件数は748件で、平成16年度の554件から200件近く増加。週末の深夜、酒を飲んだ客が暴行に及ぶケースが多く、鉄道各社は15日から暴力防止を呼びかける共同キャンペーン「STOP暴力!」を始める。

 19年度の発生状況でみると、月別にみると12月が最多(91件)で、曜日別では木曜から土曜の週後半にかけて増加。加害者の世代別では30代が22%と一番多く、午後10時以降の深夜帯に酒に酔った客が暴力に及ぶケースが目立つ。

 JR西日本管内では、19年度に駅構内で71件、車両内で32件の暴力行為を把握。大阪や京都などターミナル駅ほど被害が多いという。加害者の66%が泥酔者で「終点で寝ている乗客を起こしたら、逆ギレされた」「客同士のトラブルの仲裁に入って殴られた」など理不尽なケースが少なくない。

 JR東海道線では今年3、4月、走行中のグリーン車内で女性乗務員2人が乗客に相次いで暴行される事件もあった。JR東日本は警備員の巡回を徹底するなど安全対策を強化。乗務員に防犯ブザーを携帯させ、監視カメラを設置するなどの対策に乗り出した。JR西広報部は「ガードマンの巡回を強化するなどの対策を取っているが、暴力行為は犯罪ということを理解してほしい」と話している。

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