全国医学部長病院長会議(小川彰会長)は10日、臨床研修を今春に終えた若手医師が大学に戻る割合が、地方は都市部に比べ30ポイント以上も低かったと発表した。都市と地方では依然として、医療体制に格差が広がっている実態が明らかになった。
調査は今回で3回目。06年に医師免許を取得し、2年間の研修制度を終えた若手医師が対象。大学に戻った医師は55.9%で昨年より3.9ポイント回復した。診療科別では、外科に戻った割合は8.4%で3年連続で減少し、研修制度開始前の約3分の2に減った。
また、人口50万人以上の都市のある都道府県の大学に戻ったのは69.4%、50万人未満の都市しかない県の大学に戻ったのは36.7%で、依然として若手医師は地方を避け、都市部に集中する傾向があった。【河内敏康】
毎日新聞 2008年7月10日 22時48分