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「日本に奪われた石塔を取り戻せ」 /利川

市を挙げて返還運動を準備

 京畿道利川市の各地域文化・市民団体は、日本が韓国を植民地支配していた期間に日本人が持ち去った石塔を取り戻すため立ち上がった。高麗時代に作られた高さ6.4メートルのこの石塔は利川郷校近くにあったが、現在は東京のホテルオークラ内にある美術館「大倉集古館」の庭に「利川郷校方五重石塔」という名で展示されている。

 韓国芸術文化団体総連合会利川支部、利川文化院、利元会(利川の有識者の集まり)、利川持続可能発展協議会、利川YMCA、利川環境運動連合などの各団体は、この石塔を取り戻そうと汎市民運動準備委員会を立ち上げた。今後は韓国文化財庁などを通じ、日本側に返還を要求する方針だ。

 この石塔は1915年、当時景福宮で朝鮮物産共進会が開かれた際、展示のために提供された。そして18年、実業家の大倉喜八郎が現在のホテルオークラに移した。石塔の存在は70年代後半に韓国に伝えられたが、本格的な返還運動はこれまでなかった。

 準備委員会は各界の力を集結させるため、利川市内の市民・社会・文化団体を広く集めた汎市民運動推進機構を立ち上げることを決め、来月15日の光復節(韓国が日本の植民地支配から解放された日)前後に発足式や記念講演会を行う方針だ。利川文化院のイ・インス事務局長は「利川市民たちの力を合わせ、奪われた文化財を必ず取り戻す」と話している。

クォン・サンウン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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