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女性がイニシアチブ…高嶋兄の“イマドキ晩婚”

【オトナの性・恋愛講座】
 俳優高島ファミリーの長男、高嶋政弘さん(39)と女優シルビア・グラブさん(30)のご婚約を祝福するテレビを興味深く見た。(2004.12.16掲載)

 プロポーズは、車でいきなり新しく借りたマンションへ連れて行き、彼女がトイレの様子なんかを見ているときに、彼が「僕たちは結婚するのか?」と打ち明けたそうだ。シルビアさんは「結婚しよう! と言ってほしかったのに」とノロけたが、この会話はいかにも現代の恋人たちである。
 だいたい今の時代は、恋愛も結婚もイニシアチブは女性の側がしっかりと握っている。そのため男性は、恋人女性から、プロポーズしてもいいわよ、というサインを受け取ってからでなければプロポーズさせてもらえない。私は、そんな社会背景があってこその高嶋兄発言と受け止めた。
 さらに弟の高嶋政伸さんが、「兄を豪快に引っ張っていってほしいですね」と、祝福のメッセージ。ここも、女性がイニシアチブを持っていることを前提にしたような印象を持った。結束の固い高嶋ファミリー、さすが兄弟ともが時代にぴったり合った会見を行ってくれた。
 高嶋家ほどの名門の長男であっても39歳まで独身であることが許される(?)というのも時代を象徴している。「男は所帯を持ってこそ一人前」という言葉も、もはや世間では錆び付いているようだ。
 かつて、日本では、長男は若い年齢で嫁をもらい、跡取りとしての子を成すことが求められていた。が、敗戦によって古い家制度は崩壊。そこから数えて来年は60年。今どきの結婚事情を象徴したような、今年を締めくくるにふさわしい会見であったかもしれない。
 昔と今を単純に比べるのはおかしいことを承知で言うと、男性が家長として君臨した頃、夫と姑に従うのが妻であり、発言権は持たされなかった。ところが高嶋兄はケンカのときに彼女から英語でまくしたてられ、何を言ってるのか分からないという、それもまた現代的だ。
 まぁ、家父長制といっても、その実態は、男性がオリジナルに何かを発言したわけではなかった。家の考え方を長男が代表して伝えてきただけのことだ。ただ、“君臨”することで、それぞれの「家」に男が誇りを持つことのできる時代ではあった。
 晩婚型で時流にのった高嶋兄が、これからどんな風に幸せな家庭を築いていくのか。
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池内ひろみ
 1961年生まれ。離婚、再婚を経験後、旧来のフェニズムとは異なる視点で、夫婦・家族問題コンサルタントとして活動。東京家族ラボ主宰。

投稿日: 2004年12月23日

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