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渡辺淳一先生“愛ルケ”、冬ソナ経済効果を超える?
【オトナの性・恋愛講座】
オヤジといえば不倫、不倫といえば渡辺淳一、ということで日経新聞に連載の『愛の流刑地』が今読みまくられている。この原稿のために10人のオヤジに電話インタビューをしてみたら、8人が読んでいた。(2005.01.20掲載)
「お忙しいところごめんなさい、日経に連載の…」まだ何も言わないうちに言葉は遮られる。「愛ルケだろ?」「京都の人妻ってなんだかいいよねえ」「俺は菊治(小説の主人公名)になることに決めたね」。
いやー、意味不明である。まるで「冬のソナタ」を冬ソナと呼んではまったオバサマや、「世界の中心で、愛をさけぶ」をセカチューにしたり「いま、会いにゆきます」を“いま会い”と呼ぶ若者と同じじゃないか、愛ルケ。おまけに、55歳で菊治という名前も妙だが「菊治になることに決めた」ってどういうこと?
しかしオヤジに説明を求めても無駄。ひゃあひゃあと歓喜のコメントを聞かせてくれるのだが、よだれでも垂らしてんのかと思うほど発音もぐちゃぐちゃで聞き取ることができない。
「だからさ、愛ルケを読んで勃ったものを、『私の履歴書』で鎮めてるんだよ、俺はね」
はあ、そうですか、朝から大変ですねえ。答えてくれたオヤジたちの名誉のために言えば、彼らはあほうではない。世間的には立派にエリートと呼ばれる部類の人たちだ。ああ、愛ルケはここまでオヤジを壊す。
日経に渡辺淳一の連載が始まると日経平均は上昇するのだと『化身』『失楽園』『愛ルケ』前後を丁寧に語る経済ジャーナリストがいるかと思えば、渡辺淳一の連載開始は不動産バブルがはじけるサインだから注意せよ、なぁんて真面目に部下へ訓示をたれる上司もいる。
ああ、渡辺先生はどこまでもオヤジに支持される。中国じゃ「恋愛の毛沢東」と呼ばれている。以前事務所へ伺ったとき、後ろスリットが入った黒のタイトなロングスカートをはいた濃いメイクの美人お姉さんがお茶を運んでくれたが、あれほど深く上まで切れたスリットは見たこともない。そのあたりもオヤジ心をくすぐる秘訣だろう。
みんなそういうことがしたいようだ。だが、ふつうのオヤジは自分にはあり得ないことだと知ったうえで、俺には不倫はできないよと自分をネタにして笑う。ひゃあひゃあ笑う。
昨年、「冬ソナ」による経済効果は2300億円といわれたが、「愛ルケ」菊治はそれを超えてほしい。オヤジたちが夢をみることで、日本経済は活性化するだろう。がんばれ!
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●池内ひろみ
1961年生まれ。離婚、再婚を経験後、旧来のフェニズムとは異なる視点で、夫婦・家族問題コンサルタントとして活動。東京家族ラボ主宰。
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