オヤジ好みの「ナゴヤジョー（名古屋嬢）」

【オトナの性・恋愛講座】
　中部国際空港がオープンした。これは、オヤジとして行ってみる価値高し、と断言する。
　なぜならば、行くときの理由として女の子を誘いやすいからだ。こんな風に。
　「ナゴヤジョーを見に行こうと思うんだけど、ひとりで行くのもあれだから一緒に行かない？」
　この場合のナゴヤジョーは、もちろん名古屋城のシャチホコでもオダギリジョーでもなく、『名古屋嬢』である。（2005.02.24掲載）

　名古屋嬢とは何かといえば、名古屋で暮らすお金持ちのお嬢様のこと。老舗デパートに母親と一緒に出かけてブランド物を身に付け、結婚するまでいわゆる家事手伝いをし花嫁修業をするという、古き良き日本文化と、現代的なケバさが同居した女性たちである。
　これは、じつは、女からみてとても興味深いものだ。何が興味深いかといえば、まず、髪形。金髪に近い茶髪のセミロングからロング、ゆったりとした縦巻きカール。どんな服装にも似合うし、男受けがいいことが何よりも興味深い。東京や大阪では考えられないほど画一化されたコンサバティブなファッションも興味深い。
　あの『リカちゃん人形』まで名古屋嬢バージョンがある。リカちゃんは必ずコンサバファッション女性誌『ＪＪ』をちんまり小脇に抱えている。もちろんリカちゃんのファッションは間違いなくＪＪ風味だ。
　男性からすると、なんじゃそりゃ？　みたいな話でも、じつは日本女性の多くが、生の名古屋嬢を一目、見てみたいと思っているに違いない。
　だからこそ、中部国際空港への誘い文句になる。
　その程度の誘いにホイホイのってくる女を誘っていいのかとの疑問がわくかもしれないが、その疑問は矛盾している。そんなことにホイホイついてくるような女でなければ、オヤジの相手はつとまらないのだ、と断言しよう。だいたい、好奇心すら持たない女とつきあっても面白くもおかしくもない。あなたはオヤジであって、オヤジ以上でも以下でもないと自覚があれば、ホイホイついてくる女は面白いはずだから、大丈夫。
　万一、誰もついてきてくれなければ、ずばり、“現地調達”で名古屋嬢を狙ってみてもいいかも。彼女たちは花嫁修業の一環としてゴルフだってできる。名古屋人が好きな「お値打ち」という言葉がまさにあてはまる“オヤジ好み”の女性像なのだ。
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●池内ひろみ
　１９６１年生まれ。離婚、再婚を経験後、旧来のフェニズムとは異なる視点で、夫婦・家族問題コンサルタントとして活動。東京家族ラボ主宰。

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