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【社会】

患者ら不安と怒り 名古屋共立病院に揺らぐ信頼

2008年7月10日 13時59分

 ロボットを駆使した先端医療を提供する一方で、不正な請求が行われていたのか−。診療報酬を不正請求した疑いで10日、愛知社会保険事務局による監査が入った名古屋共立病院(名古屋市中川区)。病院への信頼が揺るぎかねない事態に、通院患者にも動揺が走った。

 この日も名古屋共立病院は、通常通り診察を行った。監査に入ったのは愛知社会保険事務局の職員ら数人。病院の平岡信彦管理部長は「厚生労働省の監査結果が出るまでは、一切何もお答えできません」とだけ話した。

 病院の玄関ドアには「常に最新の先端技術を導入し、高度専門を目指します」と書かれている。中川区の男性(72)は「30年以上前は小さな病院だった。全国トップクラスの医療機器をそろえているからと評判がいい。不正請求は、まさかという印象」と驚いた。

 最先端の放射線治療が受けられると紹介され、岐阜県可児市からこの日、妻を入院させるため訪れた男性(58)は「もし不正請求のせいで保険医療機関の指定取り消し処分を受けたら、せっかくの治療が受けられない」と不安がっていた。

 自宅から40分ほど歩いて同病院に通う中川区の無職女性(73)は「医師も看護師も親切だったから、不正をしていたなんて本当に驚いた。信頼していたのに」とがっかりした。

(中日新聞)

 

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