2005年06月23日 20:24 [Edit]

この記事をクリップ! newsing it! Buzzurlにブックマーク b.hatena.ne.jp/entry 気が浮く瞬間

本気で浮気に取り組んでいる池内ひろ美先生から直々にMailを頂く。その中でblogをお持ちであることを教えていただく。お礼代わりにEntry。

池内ひろ美の考察の日々: 浮気は現役感の確認?
ここに妻の浮気の根本的な問題がある。多くの妻は女性として扱われたいと希求しているのだが、夫がそれに気付かないことが問題である。妻が浮気をすると夫は怒ったり嘆いたりするが、防ぎたければ、妻を女性として可愛がってあげることだ。それはなにもセックスに集約されるものではなく、優しい言葉かけや「お母さん」と呼ばないことだったりする。

その逆もまた浮気の原因となりうるのではないか?


我が身を振り返ると、頭に浮気がよぎるのは、私が妻に「女としてのふるまい」を期待している時には母として振る舞われるという瞬間と、私が「男」としてものごとに当たっている瞬間に妻に「父としてふるまえ」と言われる瞬間だ。

このことには、男女差はないようにも思われる。

統計がないので憶測になってしまうのだが、妻、直美と私は一般的な日本の家庭よりも遥か強くに互いに「男女」を期待し、それを実行していると思う。「母父」であることを考慮にいれるとなおさらだ。私は彼女を二人称で呼ぶときに「ママ」とは決して言わないし、娘達に対して三人称で語るときもなるべく「君たちのママ」と誰のママかを省略せずに呼ぶ。私自身に対してはもっと徹底していて、我が家に「ダン」はいても「パパ」は不在だ。

そうでもしないと、本当に私が父として振る舞わなければいけない瞬間にうろたえてしまうと思うのだ。

いざというときの優先順位は、明らかだ。

  1. 娘達
  2. 自分

娘達の生死がかかっているとき、ましてや私の命をもってそれに代えられるとき、私は神経の往復伝達時間である0.2秒以上ためらうつもりはない。これに関してはかなりの自信がある。

だからこそ、普段そこであえて父や母をもちださなくてもよい瞬間に持ち出されると「萎える」。そして、その「萎え」の積み重ねが、私の決して良質でも豊富でもない「父性」を蝕んでいくことを畏れるのだ。

もちろん生物学的な存在である「母」と、社会学的な存在である「父」では、素質にかなり差があることは認める。自制心の適用を怠ると、女性はより「母」となり、男性はより「男」となるようだ。知識ではずっと想定したことだが、そのことを今更ながら実感する。

父母となってからも夫婦を保つための努力、すなわち「生理」に逆らってまで行うべき「倫理」とは、女性は「女」であることを、男性は「父」となることのように思える(「理」に関する私の考えに関しては「理」の進化論を参照)

池内先生の本を読む限りにおいては、少なくとも女性の「生理」は結構「男性的」になってきたようでもある。妻が母となった後も自然と女でありつづけ、その女の部分を夫に無視されるというところが。

男として言い訳しておくと、生理学的には男は女に対しては妻でなくとも男でありつづけようとする。それを無視されると、目は自然に妻以外の女に向いてしまう。「霊長類最強キーパー」、カーンの浮気劇は、妻の妊娠とそれによるセックスの拒絶から始まったようなのであるが、「生理学的」にこれはとってもよくわかるのだ。前頭葉はおろか辺縁系まで「禿同」している自分に思わず笑ってしまったほどに。

いざという時に「倫理」に優先権を明け渡す為にも、ふだんは「生理」を大切にするというのは、夫婦関係以外にも敷衍できそうな理(ことわり)に思えるのだが。

Dan the Father of Two, Husband of One


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妊娠中に浮気された方の悩み相談・体験談【浮気相談 『大空』】at 2006年06月12日 09:58
この記事へのコメント
すごいスピードで文章を展開し書かれるんですね。大変失礼とは存じながらも、読ませていただきながら彼(二番目の夫)と話しているような奇妙な錯覚をおぼえました。
彼に「もしも船が沈没したら」とたとえると、彼は「娘を助けるのが当然。ひろ美ちゃんは大人だから自分で助かることができるだろう」という気持ちの良い答えかたをする人です。
サッカーはその楽しさがいまだ理解できませんが、ドイツのカーンはいい。彼(夫)も前頭葉はおろか辺縁系まで「禿同」しています(失礼!)。
Posted by 池内ひろ美 at 2005年06月23日 21:25
男性の浮気については、セックスに対する種の保存本能(DNAのエゴ)も含め、複数の異性への射精を望むのはある意味自然だもいえますので、「夫が浮気した、私は騙された」と激怒する妻たち相談者の感情にそのまま共感することはありません。
なぜ浮気をしたのか? その原因が、妻との関係性にあるのか、妻の言動にあるのか、他者の異なる要素があるのか、あるいは夫の性質や性癖を含む問題からなのか、を検証しなければなりません。
また、妻が「騙された」のではなく、夫が「騙した」のであり、妻は傷ついたのだと自認していただくことや、あるいは、騙す夫と今後かかわっていくのか・かかわらないのかを考えていただかなければなりません。
今後もかかわり続けるのであれば、夫は「騙す人」だという前提でかかわり方を見つけていくことも必要です。
Posted by 池内ひろ美 at 2005年06月23日 21:26
そんなわけで、私は、浮気だけでなく離婚や夫婦トラブルが大好きです。幸せになろうとして結婚したはずが、浮気や離婚に出会うこともある。それを不幸と感じる人もありますし、そうでない人もあります。
夫婦も家族も永遠ではありません、必ず終わりがくる、それが離別か死別かの違いだけであって、うまくいっているときには誰でも良い顔ができますが、何らかのトラブルに見舞われたとき人としてその方が持つ本質が現われます。だからこそ夫婦や家族が抱えるトラブルはとても大切なものです。

文章が長くなりコメント欄に入りきらず三分割しましたことをお許しください。
Posted by 池内ひろ美 at 2005年06月23日 21:27
池内ひろみさん、とても誠実なかたです。去年森園みるく先生とイベントをした時、真っ先にチケツト代を振り込んでくださったのは、池内さんでした。
Posted by さかもと未明 at 2005年06月24日 01:59
そ、そんな瑣末なことをご記憶いただいているなんて、さかもと未明さんこそめちゃめちゃ律義なかたですね〜。
2日前の夜中、トランスが流れるクラブ・イベントに行きました。そのスペースは昨年のイベントと同じでしたので、あのときの艶っぽい和装さかもと未明さんを思い出しました。
Posted by 池内ひろ美 at 2005年07月01日 23:26