核燃料製造のグローバル・ニュー・クリア・フュエル・ジャパン(神奈川県横須賀市内川2丁目)は10日、ウランの粉末をペレットに加工する第2加工棟で微量のウランが飛散したと発表した。20代の男性作業員1人が被曝(ひばく)したものの、外部への放出はないという。経済産業省原子力安全・保安院は報告が6時間後だったとして口頭で厳重注意し、再発防止策をとるよう求めた。
同社などによると、飛散したウラン量は、報告が必要な基準の約3倍にあたる約8グラム。9日午前5時24分ごろ、粉末を固める装置の清掃後に直径約10センチのふたを閉め忘れて操業を再開し、清掃担当の作業員が被曝したという。
同社は当初、飛散量は微量として報告しなかったが、同日正午前になって原子力安全・保安院の横須賀の事務所に通報した。
同社広報部は「原因は人的ミス。今後、教育を徹底し、人的ミスをカバーする装置を導入したい」と話し、同院の理解が得られるまでペレット製造装置の操業を行わないという。