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2008.07.08 23:55 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AS(アスペルガー)関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 2

最悪の相性

 これを書くかどうかかなり悩んだが、やはり本当のことだと思うので厳しいことだが書いておく。

 ウィルスは自身の細胞を持たず、生き物の細胞に寄生して自分を増やす。そのプロセスは「吸着」「侵入」「脱殻」「ウィルスの増殖」「脱出」と呼ばれる。

 受動型ASは「自分」を持たず、依存しか出来ない点でウィルスに似ている。受動型ASはジャイアンと接する際に、最初は表面上優しく、断定的な表面上は確信に満ちたような表現をする。表面的で浅はかなジャイアンはその見掛けだけのもっともらしさに引っかかる。(吸着)。

 次に受動型ASは引っかかったジャイアンを「誉め殺し」にして共依存に引っ張り込む。誉められたジャイアンはいい気になって、「あなたが必要」と依存する。(侵入)。

(ウィルスにとって浅はかなジャイアンは表面的でだまされやすく、簡単に引っかかる良いカモである)。

 「あなたが必要」と言われた瞬間から受動型ASは態度を一変させ、自分の依存を顕にする。驚くほどの誇大的で自己中心的な要求をし続け、今度は言葉で罵倒して共依存のジャイアンを疲弊させる。(脱殻)。

 ジャイアンは依存する楽さ(自己突っ込みから開放されるため)に味をしめ、再び自立することの不安のために罵倒されても逃げ切れない。結果、身体症状や抑うつが悪化して、病気になる。(病原性の発揮)。

 病気になったジャイアンは治療の中で自分の依存性への「直面化」を行い、結局依存から自立し、身体症状や抑うつからやっとのことで回復する。(免疫と回復)。

 私の理解する限り、受動型ASは「依存」「共依存」以外に他の人と関わる方法を持たないので、結局「ジャイアンに感染して病気にするしかない」ということになる。

 そういう意味では、最悪の相性だ。

 このことが分かっているのは大事なことだと私は思う。

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コメント

コメント一覧

言葉もありません・・・例のAS彼はまさにこれでした。

この通りでした・・・最初はすごく優しくて、なんでも聞いてくれて、途中から態度が一変して、専制のかたまり・・・私の言う事は、全部「意味がない」「癇にさわる」と罵倒する・・・だけど、彼の専制におぶさっているのが楽だから、「共依存」から逃げられない(この頃から、尋常でない頭痛が始まりました。)

結果的には、ドクターが彼を首にしちゃったのでよかったんですけど、頭痛は今も続いています。(あと抑うつ状態・・・)最悪の相性だったと認めざるを得ません。

もう、連絡先も分からない状態なので、ある意味楽ですけど、半同棲に近い生活だったのでやはり辛いです。
written by むーん / 2008.07.09 00:19
前向きジャイアン、Tamaです。

依存のプロセスは、本当にその通りだと思います。
免疫をつけて回復するプロセスも、まったくその通りです。


私はAS、多数派、同類、そしてお酒や薬物にも依存して生きてきました。
ほんの数ヶ月前まで、私にとっては「全ての快楽が依存物質に思えた」ほどでした。

私のたどった道が、ジャイアンにとっての「幸せに続く道」かどうかはわかりません。あくまで私個人の感じた、前向きな意見を書かせていただきます。


寄生されてしまうまえに、こっちがもっと強いウイルスになって、相手を食ってしまう、というのが今の私のやり方です。
例えは悪いですが、相手が自分に好意を持っているなら、欲しいものを買ってもらったり、自分の苦にならない程度の付き合いをすればいい。

お酒や薬物などの依存物質についても、(賛否両論を承知で書きます)「自分が気持ちよくなれる量」でやめればいい。
自分が体を壊さない量を覚えればいい(自分が長生きしたいから)と思います。


ことASとの付き合いに関しては、かなり苦しんだ時期もありましたが、今はものすごく自分中心に考えるようにしています。
「あなたが机上の空論を唱える前に、私は行動します」が大原則です。相手の理論的な言葉は、すべて右の耳から左の耳です。ほめ言葉は、気持ちいいから聞きます。

それでも相手がついてくるなら、ウイルスにやられているのは相手の方です。私は何も変わらないし、いやな思いもしません。

このスタンスで生きるようになってから、やっと楽になれました。
身体的にも大きく影響しました。ジョギングをしているのですが、「肩の力を抜いて走る」ということができるようになったのは、本当にここ最近のことです。
今までどれだけ、肩に力を入れて生きてきたのか、自分でも自分の変わりように驚いています。

written by Tama / 2008.07.09 03:19
『最悪の相性』を読み、
自分の送ってきた人生が思い出され、とても苦しく辛いです。

私は確かに旦那を『好き』だと思った過去がありました。
それは、
>最初は表面上優しく、断定的な表面上は確信に満ちたような表現をする。~その見掛けだけのもっともらしさに引っかかる。
・・・といった表現がぴったりな『好き』であったのでしょう、
結婚式の頃には、もうすでに、旦那を『優しい人』とは認識できないくらい、病状が進行していたのか、
式の司会の方に「どこが好きですか?」と問われた私は、真面目に、旦那のどこが好きで、なぜ結婚したいのか、全く分からず、返答に困ったことを、鮮明に覚えています。

出会ってからあっという間に、病状は「吸着」「侵入」「脱殻」まで進み、
楽しいはずの結婚生活のスタート時点では、
>依存する楽さに味をしめ、再び自立することの不安のために罵倒されても逃げ切れない。
・・・という状態であったように思います。そして、
>結果、身体症状や抑うつが悪化して、病気になる。
・・・という20年間でした。

本当に、苦しかったです。
悔やんでも悔やみきれない、
かなり落ちています。辛い。

多数派夫婦のように、暗黙の了解・対等・臨機応変・お互い様…そんなことができる関係にはなれなかった自分を責めてしまいます。そんな相手を『好き』な人として選べない自分を恨みます。

娘達もまた、母親と同じような感覚で、『最悪の相性』の相手に惹かれてしまい、
母親と同じような結末になるのではないかと思うと、やり切れない気持ちでいっぱいになります。

こんな言い方、申し訳ありませんが、
離婚した後のAS夫さんの元妻に対する発言は、決して誰に向けたものでなくとも、私はハラワタが煮え返る思いでいっぱいです。

私の『利用』は決して相手を鬱状態にさせるようなものではありません。本当にドライな『利用』ですから・・・言い換えれば、私からの依存であって、相手からの依存は全く求めていませんから…
しかし、ASの『利用』(共依存)は、私自身を苦しめる。自分が依存するだけでは飽き足らず、私にまで依存することを要求する。私が他事を考えるスキを与えない。

忘れることの出来ない、苦痛の数々でいっぱいです。
written by ひまわり / 2008.07.09 04:16
ジャイアンにとって,受動型ASは“常に”最悪の相性なのでしょうか。

そうだとすれば,受動型ASを隔離して“感染”しないように心がけるほかないということになりますが。

それとも,受動型ASがジャイアンにとって病原化する特定の条件のようなものが考えられるのでしょうか。
written by lune / 2008.07.09 10:45
これに似た体験があります。
メカニズムを知っていれば、”もしや!”と気づいて手を打つ事ができますね。

僕も男女の付き合いでは途中から性格が変わる方ですが、それは一緒にいる事の疲労から抜け出して、なんとか自分の仕事をしたいからです。結局、独りにならねば遂げられないことなので別れてしまうのですが。
常にこのパターンなので、もう”つき合う”という”疲労”事態を避けています。
written by あおがえる / 2008.07.09 13:42
Tamaさん
強いですね
見習いたいです
ただ受動ASは利用するとあとで
お前が〜と言ったからわざわざしてやったのに〜、、、と暴言はくのであんまり利用したくありません。
父が言うんですよ
家建ててやった
コンサート行ってやった
etc
うんざり。
家に関して言えば私がほしいと言ったわけでなく
父自身が持ち家がほしいから、父の憧れる間取りで使い勝手の悪い家を不便な土地に建て、それで威張られてもはぁ?という感じです。
コンサートに関しては、
そんなこと言うならこないでと言ったらこなくなりました。今は祖父祖母の送り迎え係りをやってもらうことにしています。
これなら
お前が言ったから
にはならない。
あとはASは良く知ってるね
と誉めておだてて教えてほしいことができたら教えてもらう。
用がすんだらさようなら。
しかしASの
わざわざ〜してやった
という文法は何を意味しているんでしょうね?
お礼が欲しいのかしら?
多数派はそういわれればジャイアンと違って
あぁ、そうでしたか、それはすいません、ありがとう
と言いそうだし。

机上の空論の前に行動
良い言葉だわ
頑張ろ。
written by くらら / 2008.07.09 15:35
「毒をもって毒を制す」とか、ホメオパシー(似たものが似たのもを治す)みたいな考え方が、できないでしょうか?

ASの方、「毒」なんて表現をして、ごめんなさい!!
「外的刺激」というのか・・。


そこに「まんまと引っ掛かる」というのであれば、同類のもの(かたちは違えども)が、内に潜んでいるわけで・・・でないと反応しないはずだし・・。

回復の過程での直面化・・・も、1回目の直面化は、そのカップルが成立した瞬間で、何回か経験されてる方は、そのときすでに、自分の依存性には、気づいているようですし。


結局、自分の依存体質と正面きって向き合って、どっちの方向へ進むのかは、本人次第なんでしょうけど・・。
written by kei_ / 2008.07.09 16:07
何かエラーになってしまったみたいなので、もう一度送信します・・・

やはり、ASが『オレ様の原理で世の中を語ってやるぜ!』という中心思考に、ジャイアンが中心志向でふらふらついていくのが、一番よくないです・・・

そういう場合、最初はこいつは(ジャイアンは)「オレ様の話を(いや教えを)聞いてくれる」と思うから、ASは優しげなんですよね・・・あとはほとんど確信犯、というか・・・

世の中に、万人に通用する原理なんてないと思うんですよ。それは各々が決めることで。

今、一番辛いのは(何でもAS彼のせいにしたくありませんが)創作活動がスランプなことですね。AS彼、「僕は芸術家なんて知りません」とまで言っていた。正直なのかアホなのか・・・。芸術は、独りでやるもんだと思う今日この頃です。
written by むーん / 2008.07.09 17:31
かつて受動型ASと思われる彼女と結婚直前までいきましたが、たまたま小生が転勤になり、距離を置くとそれまで相手の見えなかった部分がかえって明らかになってきて結局別れました。特に婚約結納をしようかという時期になって相手の依存要求がどんどんエスカレートしたことに危機感を感じ、愛情も冷めてしまい、こちらから別れを切り出しました。もしもずっと近くにいたら、と思うとなんとも言えない気持ちになります。
written by Paul Carpenter / 2008.07.09 17:45
いやぁ、こんなに仲間がいたとは思わなくてびっくり!しているここ1週間ほどです。

AS彼は、私の回りでは「正義の味方」扱いでした。あとで、クライアントを次々依存に引っ張るとんでもねい野郎だと分かって、皆もある程度納得でしたが。

あまりmarioさん、個人攻撃したくありませんが、普通多数派であれば、科学であれ神学であれ、「オレ様が”発見した”原理」とまではせめて言っても、「オレ様”の”原理」とは言わないのでは??だって、万人に通用する原理であればある程、それが個人の所有物じゃない筈でしょ。その辺謙虚になれないから、ジャイアンをつい傲慢に引っ張ってしまったりする傾向がASにはあるんじゃないかと思うんですが・・・

PS;でも、marioさんは自覚あるだけまだましだと思う。わらひのAS彼には、その辺の区別すらつかなかった・・・(フォローになってるんでしょうか?)
written by むーん / 2008.07.09 18:34
Tamaさんのようにわたしもあらゆるものに依存してきました。
ASの元彼(受動型?奇異型?)とは書かれているプロセス通りに落ちていって、どっぷり共依存を堪能させていただいて、精神的に瀕死の状態にもなりました。
そしてそれ以来、人にどっぷり依存するのだけはやめよう、と心に決めました。何者にもわたしを満たすことはできない、そして同様に自分も無力であると確信したからです。

以前「今の彼は受動ASだ」というようなことを書きましたが、多数派に近いのかもしれません。もうちょっと観察してみます・・・。紛らわしくてすいません。
(AS的な思考回路や愛着はあるのですが、それを自分でセーブできているからなのか、わたしが巻き込まれたりしないのは確かです。イマイチよくわかりません。。。)
別れていた期間はありますがもう5年以上の付き合いで、お互いそれほど干渉せずにやってきました。
ただ、一つの責任を二人で負う、ということは避けるべきかな、とは思っています。(結婚、妊娠など)そうなるとまた関係性が変わってくるかもしれないので、そのへんは慎重に考えていきたいです。

わたしが依存体質であることは変わりないので、最近ではヨガや気功などを続けることで、自分に依存して極力自分で満たすようにしています。Tamaさんもジョギングをされていると書かれていましたが、スポーツはいいですよね。
私の場合、二次障害で心身が分裂して体の存在が希薄になっていた状態が続いて、とても不安定な状態でした。けど、自分の体に依存してじっくりと手を掛けてあげることによって、精神的にも以前のようなタフさが戻り、対人恐怖もかなり改善され、何より思考や欲求がとてもシンプルになりました。
自分に依存する、というのも一つの手かなーと思っています。
written by mmm(ジャイアン) / 2008.07.10 01:20

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