2008-07-08
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2008-07-03
私と彼が感じあえなかったのは、
肌が綺麗
こんなに白かったんだ
すごく可愛い声を出すんだね
私は抱き合いながら、ベッドの下部の方へと体をずらしていた。
彼は私の左胸を触りながら、どこが私の心臓かと手をずらしていた。
甘い匂いがする
そう言って、彼は私の乳房をずっと弄っていた。
自分より年下な気がしてきた、彼はそう言って髪の毛を撫でていた。
私は緊張のしどおしで、身体を震わせていただけだった。
ねえ、一生のお願いだから、私に一生のお願いを何回も使わせて。
じゃあ、お願いだから、そんなに「好き」と何回も言わないで。
もう一ヶ月前なのだ。
彼は「何かしらアートっぽいもの」への創造欲を私の中に見出し、
私の中からエロティシズムを得、
けれども私たちはお互いに余りにも似すぎていたから、
お互いを傷つけあい、ただ一度の情交がお互いを引き裂いた。
彼からもらったCDに入っていた曲。
彼が好きだった曲。
二人が好きだったもの。
きっとあの人は最初で最後の、私より背が低い男。
さようなら。
一ヶ月もしないで、簡単に幕を引かれた後の恋愛の前から去ることが出来るようになったのは、
別の男がいるからなのか、慣れただけなのか。
私を必要とする男がいたら、その男に私を与えるだけなのよ。
■
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中野の窓枠を恋しく思う日がある。
安い洋品店で買ったギンガムチェックのワンピースを簡易着として、
あの部屋に残してきてそのままだ。
床に寝そべり、
3日も風呂に入っていない男が私に汚いペニスを差し出してきたとき、
何かが壊れた。
あの背の高い男は私をいつも、
その無神経で踏みにじるくせに、
いつまでも私を必要だと辛抱強く待つ。
年下の駄目男はいけない。
年下の男は駄目だ。
そのくせやたらと優しくて、嬉しそうな表情が上手だ。
そうやって幸せそうな顔を浮かべるから、
誰かを幸せに出来ることに満足感を得て、
一日で9回も口の中に射精されたり、
自分だけを見ていて欲しいと縛られて監禁されたりしてしまうのだろう。
2008-06-26 一緒に死んでくれる人
そういう言葉で検索をかけて、何人かここに辿り着いている。
私はあなたとは一緒に死なないから。
見ず知らずの人と心中するくらいなら、一人で死んだ方がましではないですか。
それとも同一目的の人々と集まることによって、
後戻り出来なくするのが目的なのかしら。
その日は一睡も出来なくて、
途中で折れるように曲がったペニスが、
私の中で上下するたびに結合が解かれてしまいそうで、
私は痛くて怖くて仕方がなかった。
彼もまた、私と馴染むことはないのかもしれない。
その予感は的中した。
■さて勉強はというと
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学問友達が一人もいなくなって寂しい。
勉強とは孤独な作業だけれども、研究というものは個人の寄せ集めで成り立つ。
ディスカッションが出来なくなった今日では、
自分の考えすら纏まらない。
いつも纏まらずに散らばっているものを、
話しながらかき集めて、その中で構築されたパロリチュールを見て、
自分でも自分の思考が明確になるのだ。
最近は色恋沙汰ばかり書いていて、本当に自分が何をしているのか呆れてくる。
恋愛が何かしらの機動力となっていては昔のことで、
今は私の中で邪魔にしかならないと気がついた。
新しい恋愛は発想の源にはならず、もう過去の蓄積だけで書いていける。
恋愛って結局は同じことの繰り返しだって、この年齢になって漸く気がついたのだもの。
そろそろ地盤を固めないと。
2008-05-28
■引越し初日
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陽当たりの良いベランダに窓枠に腰をかけ、
何も無い部屋の中で総武線だか中央線だか
電車の走る振動音を聴いている。
男は別の窓で煙草を吸っている。
「この部屋に君がいるなんて」
午前の授業に久しぶりに出席した帰り、という言い訳を用意して、
化粧もしないで、ジーンズにスニーカーの私は、
三田から中野までは離れていることを忘れている。
煙草を吸い終えた男が私の背に腕を伸ばしてきたので、
私は思い切り背伸びをしなくてはならない。
背伸びしたまま、私の腕は彼の肩から首へ回されている。
今日で一年経つのよ。
去年の今頃は警察署の取調室で号泣していた。
心の中で思っていても、口には出さないことが私にだってある。
背伸びし、腕を男の首へと上げたままの無防備な私の姿勢。
男は私のブラジャーのホックを外した。
物書きを目指す若い男は私から何を学んだのか。
女の身体に痙攣を引き起こす術か。
私はマダム・エドワルダ。
引き起こされる痙攣と膣の奥に出される精液と、
汗と声と肉と何かと、
そうだ、私は痙攣の中に自己陶酔の美を感じるのだ。
太陽に当てられた私の裸身は美しい。
化粧なんてしなくても、私は美しい。
陽光に照らされた私の肉体は神々しかった。
「まるで神田川みたいだ」
そう微笑む彼の下で、
私はもう、別の詩を思い浮かべていた。
2008-05-23 ナジャ
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円山町のホテルの窓を開けると、
ブラックライトの悪趣味な部屋には
似つかわしくないほど健康的な陽射しが入り込んだ午前7時。
朝の涼しげな空気が吹き込んできた。
外では太陽の下、働く人々の声と物がぶつかる音、トラックの振動。
ベッドでは背の高い男が寝ていた。
本と私。
それだけが彼の欲しがるもの。
一度は離れていった私を再び手に入れた男は、満足気に眠っていた。
裸のまま、上半身を窓から乗り出して、
風に揺られる太陽のペニスを眺めていた。
私も何か、活動を始めなくてはならないのだろう。
布団の中に潜り込み、眠る男のペニスを口に含んだ。
昨晩から何度目かの性交。
背の高い男が圧し掛かると、私の体はすっぽりと納まり、消えてしまったかのようだ。
風が吹いている。
数えるのも面倒な幾度目かの射精。
私は男に窓の外の光景と太陽のペニスを話し、
男は私に口付けをした。
夜は眠らなきゃ。
だから朝、目が覚めたらセックスするのよ。
朝日の中で金色の光が身体を照らしてくれるでしょう?
頭の中がすっきりして、一日を生きていけるだけの愛情をチャージ出来るわ。
私のエクリチュールは、もう斬新さを失い、色褪せてしまった。
私だってアンドレ・ブルトンと同じよ。
ただ一人の相手と愛し合いたいわ。
ただ一人の相手を愛し続けたいわ。
でも駄目なの。
私はナジャのように贋物だったから。
2008-05-10 オートマタ
撮影されることが多くなった。
とうとう私はオートマタになれたのか。
私は子宮少女なんて自称することを阻まれるようになったらしい。
子宮女。
私の子宮は活動しているの?
排卵もしないのに。
不妊なのに。
私を第三者として客観視し、分析する;TOMO
分析内容を冷静に捉える傍観者;TOMO
理性では解っていながら、意にそぐわないヒステリックな;TOMO
子宮女は私に残された人間としての意識存在。
これが消失したときに私は私になれるのに。
■紹介文
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昔、画家の谷神健二さんが書いてくれた私の紹介文。
文字ベースで自分表現をしています、なにかとてつもない
強靱な殻に包まれたエゴが、詩のような韻を踏んでは溢れてシミを作っ
て蒸発昇華されて痛い表現です、狂気や妄想と現実は決して裏表ではな
くて二重螺旋の構造体のようなのですが・・彼女は二つの螺旋を癒着さ
せて表現しているようです、強い引力を持ち得た魅力的な幻視世界です。
未だかつてこれほど嬉しかった紹介文はない。
automate_tomo
2008/05/10 02:23 部屋がカオス化しています…。片付けるのが面倒だったり…