北朝鮮核実験の時、アンパンのような顔をした軍事評論家が、「トンネル内ですべてのプルトニウムが核分裂し、残りが生じたら、半減期が長く、毒性が強いため、大変なことになる」とコメント。アンパンは臨界という意味が分かっていない。少なくとも最少臨界量のプルトニウムは、燃焼せず、そのまま、残る。長崎型原爆では、約13キログラムのうちわずか約1キログラムしか燃焼せず、残り約12キログラムは、空中に散布された。
芝浦工大教授の武田邦彦氏は、テレビ朝日「サンデープロジェクト」の日米韓による北朝鮮への軽水炉供与に対し、「北朝鮮でウラン濃縮を行い、使用済み燃料からプルトニウムが抽出でき、北朝鮮にとっては、二度おいしい計画」と、とんでもないコメントをした。しかし、実際には、日米韓は、北朝鮮が核開発をしないことを条件に、すなわち、ウラン濃縮も使用済み燃料の再処理もしないことを条件に、軽水炉の供与をしており、最初から、米日韓でウラン燃料を有料提供し、使用済み燃料もそのまま引き取る条件になっていた。にもかかわらず、北朝鮮にとって、二度おいしいとは、何を勘違いしているのか。世の中の核に対する認識とはこの程度。