船舶衝突で「政権の危機」馬英九・台湾総統

　台湾の馬英九総統は９日、日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所の池田維代表と会談し、先月１０日に尖閣諸島（中国名・釣魚島）沖で起きた日本の巡視船と台湾の遊漁船による衝突事故は、５月に発足したばかりの政権が迎えた「危機だった」と述べた。

　１０日に離任する池田代表があいさつに訪れた際の発言。台湾では事件をきっかけに反日的な動きが活発化。馬英九政権も同諸島沖に向かった抗議船に巡視船９隻の同行を許すなど、強硬姿勢が目立っていた。

　馬総統は、日本政府との意思疎通で、事故は「円満解決を迎えることができた」として、双方の外交努力をたたえた。（共同）