規制改革会議取りまとめに反論―日医
日本医師会(唐澤祥人会長)は7月9日、定例の記者会見を開き、政府の規制改革会議が2日に公表した「中間取りまとめ」の内容について反論した。
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中間取りまとめで「医療提供体制は今や完全に制度疲労を起こしている」「医師の就労環境の悪化に起因する医師不足」とあることに中川俊男常任理事が反論。「医療崩壊とも言える現状はその通りだが、要因は制度にあるのではなく医療費抑制にある。まず財源の手当てが必要。また、就労環境悪化が医師不足の原因ではなく、医師不足の結果、就労環境が悪化した」と述べた。
また、「株式会社による医療参入を解禁することにより(中略)医療サービスの質の向上につながるものと考える」に対しては、「株式会社は株主への配当を至上命令としており、不採算部門や不採算地域からは撤退することもある。地域医療を崩壊させかねない」と指摘した。
このほか、医療のIT化、情報の外部保存については、「医療情報を営利目的で分析・解析して利用するために外部保存しようとする意図が明白」と批判。医療費の診断群分類別定額払い(DRG-PPS)への切り替えに対しては、「現在のDPCについてしっかりと検証することが先決。DRG-PPSは時期尚早」との認識を表明した。
他の医療従事者との役割分担の推進に関しては、「背景にある医師不足の解決が前提。安易な役割分担の拡大には断固反対」とした。混合診療の禁止措置の撤廃の主張には「公的な保険給付範囲が縮小する恐れがあり、また、所得の少ない国民にとっては負担増になる」などとして反対の姿勢を示した。
更新:2008/07/09 20:58 キャリアブレイン
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