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ヘリ墜落:副機長・菊池さんの遺体収容 青森・大間崎沖

菊池浩光さんの遺体を巡視船から運び出す青森海保の関係者ら=青森市柳川の青森港で2008年7月9日午後0時48分、矢澤秀範撮影
菊池浩光さんの遺体を巡視船から運び出す青森海保の関係者ら=青森市柳川の青森港で2008年7月9日午後0時48分、矢澤秀範撮影

 青森朝日放送(ABA、青森市)がチャーターした取材ヘリの墜落事故で、第2管区海上保安本部(2管)と青森海上保安部は9日朝、青森県大間町の大間崎沖の海底で事故機の胴体部分を発見し、内部から運航会社「小川航空」(大阪市)の副機長、菊池浩光さん(43)=秋田市広面=の遺体を収容した。青森海保は10日早朝、事故機の引き揚げ作業に着手し、残る3人の発見に全力を挙げる。

 青森海保によると、9日午前6時13分、2管のダイバー3人が、大間崎沖の弁天島にある大間埼灯台の西南西約700メートル、水深約13メートルの海底で、左側へ横転した機体の胴体部分を発見。機体番号から事故機と特定した。菊池さんは操縦席でシートベルトをした状態で見つかり、約1時間半後に引き揚げられた。県警青森署は司法解剖をして死因を調べる。

 小川航空の枡田英樹・飛行管理課長は「残念としか言いようがない。運行責任は会社にあり、誠に申し訳ない」と話した。

 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の事故調査官2人は9日、ABA本社で飛行取材に至った経過などを聴いた。事故当時、現場海域は濃霧に覆われており、事故調査官は墜落原因について、視界が悪い中で操縦士が平衡感覚を失う「空間識失調症」に陥った可能性もあるとしている。

 墜落したのは仏・旧アエロスパシアル社の「AS350型-JA9755」で、行方不明者は、小川航空の高下工三夫(こうげくみお)機長(57)▽ABAの木村慎吾アナウンサー(28)▽人材派遣会社「トラストネットワーク」(東京都港区)所属の大森真二カメラマン(39)の3人。【松沢康、矢澤秀範、後藤豪】

毎日新聞 2008年7月9日 21時18分(最終更新 7月9日 21時53分)

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