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各作品の紹介 「ワシズ―閻魔の闘牌―」
story
鷲巣は1912年旧帝大を卒業後、22歳で内務省警保局に入局。その後めきめきと頭角を現し、1932年42歳で特別高等警視に昇格。1940年、50歳で権中警視(現在の警視長)に上り詰めるが、2年後突然退職。
1942年…そう鷲巣はミッドウェー海戦の惨敗から、「日本の敗戦」を予期していたのだった。日本の敗戦による戦勝国からの戦犯裁判、当然予想される自分への重刑を逃れるために退職であった。
なんという先見性! まさに常人の域を超える才覚は市井に戻ってからもいかんなく発揮される。
鷲巣は特高時代の情報、コネクションを利用し、GHQの裏賭場で連戦連勝することによって資本金を獲得し、当時誰もが何の目的で?と疑問に思った経営コンサルタント」会社を設立し、瞬く間に急成長を遂げる――。
登場人物
【鷲巣巌】
【鷲巣巌】
1890年(明治23年)
  鹿児島県、旧薩摩藩士・鷲巣驍の次男として生まれる。
1918年(大正7年)
  旧帝国大学に入学。当初、父親の薦めで「陸軍大学校」を受験しようとしたのだが、陸軍の非合理的な精神至上主義や、海軍に比べ旧能然とした組織に将来性はないと判断。帝国大学を受験しあっさり合格する。一説によると鷲巣のIQは180以上あると言われている。
1922年(大正11年)
  旧帝国大学を卒業後、22歳で内務省警保局に入局。
1932年(昭和7年)
  42歳で特別高等警察警視に昇格。特別高等警察、いわゆる「特高」は鷲巣にとって非常に水のあった職務であった。1912年に警視庁とは切り離され内務省直轄組織としてスタートした特高は、組織としても新鮮で、軍部のような無意味な内部権力闘争が少なかった。そのため鷲巣のような若き才能ある人材が実績通り登用され重要なポストに就くことが出来たのである。もちろん鷲巣本人の卓越した手腕あってのものだが。
1940年(昭和15年)
  50歳で権中警視(現在の警視長)に上り詰める。
1942年(昭和23年)
  経営コンサルタント会社「共生」を設立。当時としては画期的な発想で、周囲からは馬鹿にするような疑問の声もあった。しかし警察官僚時代の人脈・インサイダー情報により「共生」が手掛けた会社が必ず年商アップしたことで、たちまち一流会社に成長する。
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