東京地裁(杉浦正典裁判官)は8日、医療情報会社「じほう」(東京)が発行する「治療薬ハンドブック2008」の一部記述が、医学書出版社「南江堂」(同)の「今日の治療薬2007年度版」に酷似しているとして、該当する44ページ分の削除を命じる決定を出した。南江堂が著作権を侵害されたとして仮処分を申し立てていた。
南江堂によると、「今日の治療薬」は77年以降、毎年出版され、年間10万部以上を発行している。「ハンドブック」は今年初めて発刊され、医療薬の順序や配置が「今日の治療薬」に酷似しているという。
南江堂は「当然の決定。改めて本全体の著作権侵害を訴えることを検討したい」とコメント。じほうは「内容を把握していないので答えられない」としている。
毎日新聞 2008年7月9日 0時52分