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韓国経済の投資余力、通貨危機後最低の水準に

7月8日17時15分配信 YONHAP NEWS


【ソウル8日聯合】韓国経済の投資余力が通貨危機以降最低の水準まで落ち込んだとの分析が出された。
 韓国銀行が8日までにまとめた韓国経済の投資余力評価に関する報告書によると、貯蓄額から投資額を引いた「貯蓄投資ギャップ」は昨年10兆9000億ウォン(約1兆2340億円)で、前年の11兆6000億ウォンを下回った。

 貯蓄投資ギャップは通貨危機前の1990〜1997年には年平均マイナス3兆7000億ウォンで、海外から投資資金を調達しなければならなかった。通貨危機後にプラスに転じ1998年には59兆2000億ウォンに達したが、2004年は34兆8000億ウォン、2005年は21兆6000億ウォンと減少が続いた。

 最大の原因は個人部門の貯蓄額減少にある。個人部門の貯蓄投資ギャップは1990〜1997年の年平均21兆6000億ウォンから、2001〜2006年には4兆3000億ウォンまで落ち込んだ。これは、個人の可処分所得増加率(年平均ベース)が1990〜1997年の14.7%から2000〜2007年に5.1%まで大幅に下落したため。このほか、所得増加の鈍化、債務元利金の償還負担の増加、進む高齢化、海外消費の急増なども貯蓄額減少の要因に挙げられた。

 一方、企業の投資余力は2000年代に入り大きく拡大した。金融コストが減少し企業の経常利益が増加したのに対し、投資が振るわなかったためだ。しかしこうした状態は続かず、企業の現金性資産増加率は2004〜2006年に年平均7.8%に鈍化した。企業の財務構造調整が終わり、経常利益率は大きく改善されなかったのに対し、投資増加の傾向がやや強まったためと分析された。

 中小企業では、2000年代に入っても総資産に対する現金性資産の割合が小幅上昇にとどまり、営業リスクに対する現金保有非率はむしろ下落するなど、大企業に比べ投資余力の委縮が相対的に大きかった。

 報告書は、現在の貯蓄投資ギャップはプラスだが、遠からず国内余剰投資財源は枯渇する可能性があると警告する。企業の投資活力回復に向けては、投資環境の改善と企業環境の不確実性解消が必要だと指摘し、具体的には、参入規制などを含む各種規制の持続的な緩和と経営権保護に向けた制度的補完を検討すべきだと述べている。

 減税政策については、一時的な景気浮揚策ではなく企業経営環境造成という次元で一貫性をもって進めれば、投資増大に寄与するとの考えを示した。中小企業に対しては、常時構造調整システムを定着させ輸出販路を開拓すべきだと主張した。

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最終更新:7月8日17時15分

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