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丹羽多聞アンドリウプロデューサー インタビュー/1 ブレークを見極める目

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“目利き”ではなく“仕掛け人” 丹羽多聞アンドリウプロデューサー
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 この人が見出した女優は、NHK大河ドラマ「篤姫」に主演している宮崎あおいさん(22)やドラマや映画・CMで活躍中の堀北真希さん(19)、黒川芽以さん(21)、夏帆さん(17)、小出早織さん(20)、水沢エレナさん(16)ら。多くの人に「ブレークする女優を見る目」について聞かれるという丹羽多聞アンドリウプロデューサーは、ほとんどオーディションを開かないのだという。「華があるかないか。これしか見ないんですよ。華があっても芝居が下手な人っているわけですよ。でも、芝居が上手くなる可能性があるのであれば、将来性で取っています」と話す。5日から放送されているBS-iのドラマ「東京少女」では、7月は大政絢さん(17)、8月は岡本杏理さん(14)、9月は瓜生美咲さん(12)の3人が、月替わりで主演を務める。これまで「ケータイ刑事」や「恋する日曜日」の各シリーズで若手女優を見出してきた丹羽さんに、今回の主役3人と、ブレークする才能の見極めについて話を聞いた。(全3回)【小林円】

◇才能のある人、においが分かる

--これまで起用した女優さんたちが次々とブレークしてますが。

◆いろんな人たちに聞かれるんですよ。最近「目利き」とか言われるのにそろそろ飽きてきて(笑い)。自分は仕掛けてるつもりなんですね。変わったことをやってはいるつもりなので、「仕掛け人」だと自称したいんです。僕は、才能を見極める目はあると思うんですよ。それは女優だけじゃなくて脚本家とか監督もそうなんですけど、才能というのは見い出せるものだと思っているんです。見い出すのもプロデューサーの仕事の一つだと思っています。顔なんかも「こういう風に変わるだろう」と、先を見ることで先物買いをしているんです。「なんで?」といわれても、これはもうね、僕の才能としいいようがない。才能のある人、においが分かる。「この子はなんかあるな」とか「この男はなにか持っているな」とか、本物があるというのが分かるんです。

 それは監督でも脚本家でも同じで、今回(「東京少女」)も、ひとりの女優を4人の監督がシェアして作るので、みんな「他の監督より面白くしたい」って競い合うんですよ。みんな人を気にするし、女優同士も気にするんです。そういう競争心を上手くあおりながら作ってるつもりなんですよね。だから才能のある人を1カ所に集めるとみんな頑張るって本当に思うんです。作り手が面白がってドラマを作らないと面白いものはできないと思っているので。

--先月24日の制作発表会でも、「ここにいる女優は将来を背負って立つ」とおっしゃっていましたが?

◆大政は(水沢)エレナと同じ年くらいなんですけど、1年以内に地上波のゴールデンの主役になってると思いますよ。間違いなく。個人的にあいつら仲がいいらしんだけど、もう争う関係なんですよ。多分、これから役を取り合うようになるだろうと思います。その指定席って少ないんですよね。

--今回の「東京少女」に、「ケータイ刑事 銭形海」で主演を務めた大政さんを起用した理由を教えてください。

◆大政は中学2年のときに会って、デビュー作がショートフィルム「東京少女」で。そのときに「これはケータイ刑事になるな」と思って。その後「ニュータイプ」というドラマの2話だけ単発の主役をやってもらって、それから「恋する日曜日」を2本と「ケータイ刑事」、それが終わって4月にBS初の生ドラマをやったんです。やっぱりデビュー作が「東京少女」なので、この連ドラをやるときに起用しないと「不公平になるな」と思ったのが一つ。もう一つは、人と仕事をするときに、点で仕事をするのではなくて線で仕事をしたいと思っているんです。自分がデビューさせた人間は特に。僕は毎回、ほかのプロデューサーや監督が与えない試練を与えるんですね。あと、わざとすっごい難しい役をやらせるんですね。それで鍛えるっていう。彼女たちは、「また多聞さんの仕事ですか?」って、すっごい怖がってるんです(笑い)。僕の中では「今回こういうことをやったから」というスキルアップを考えているので、「成長させてやりたいな」というのがありますね。

--岡本杏理さん、瓜生美咲さんについてお聞かせください。

◆大政はウチの純粋培養だけど、岡本は元々、中学生のモデル雑誌みたいなのに出てたらしくて、「ちょっと面白いから使ってみよう」と思ったのがきっかけです。その前にドラマとかに少し出てたみたいだけど、「恋する日曜日三姉妹」という作品で主演デビューです。瓜生はまだ中学1年になったばかりで、売り込みのタイミングが合って、それで「恋する日曜日」「ショートフィルム 東京少女」。そしてBS8社で「BSデジタル8局共同キャンペーン特別番組 夏のホットBS!2007~美絵素(ビーエス)四姉妹HOTな一日~」というのをやったときに、「将来ブレークする新人を集めてくれ」ということで集めたんですよ。それは、長女が小出早織、次女が水沢エレナ、三女が南沢奈央、四女が瓜生美咲ちゃん。そのときも、みなさん(ブレークするかどうか)分からないから「売れるんですよ~」って言ったら「そうなの~?」って言われて、「売れますよ」って。

--育てる醍醐味はありますか。

◆ありますあります。芸能界とか業界とかでも、やっぱり消えちゃう人、泣かず飛ばずの人もいるわけです。でも、彼らが売れたら、僕は得なんですよね。だからみんな売れてほしいです。ただ、タイミングとか運なんですよね。本当に、運も才能のうちだと思います。だから、僕と出会って引き上げる人もいるし、僕と出会わなくて引き上げられることもあるし、誰にも出会わずに埋もれていく才能もあるし。“出会い”は運ですよ。最近はよく男の子に会うんです。女性ばっかりなので、男を見る目もあるんだけど。あんまりアンバランスはよくないから。今伸びている岡田将生君は、実は「東京少女」がデビューなんですよ。夏帆と石田卓也の回のキャッチャーなんです。でも主役じゃなかったんですよね。あの子もあのとき、まだマスクも甘くて背もあまり高くなかったんです。男性の先物買いもできるんです。

--ほんの少しのことで、運命が分かれてしまうということなのでしょうか。

◆ちょっとしたことで分かれますね。本当にちょっとしたことで。でも、人生なんてそんなことの積み重ねですから。僕は基本的に誰かの紹介だったり昔からの知り合いから「会いたい」と言われれば会います。だた「ごめんね。あんまり期待しないでね」というのはあります。だから売り込みをすればいいと思います。最近は指示待ちが多い。「自分で考えましょう。待っててもなにも来ないよ」って。ただ、事務所からの売り込みがあるのは、「ケータイ刑事」がヒットしてからかな。BS開局当時は相手にされなかった。今でも行きますけど、その当時はいろんな会社に行きました。本当に大変でしたね。そうそう、もう少なくなりましたけど、今でも「BS1」っていう領収書があるんですよ。「それ、NHKだろう」って(笑い)。あと、「お金払ってませんから。加入してません」といわれて、「いや、加入しなくても見れるんですよ」って説明して(笑い)。

--次に来る女優は?

◆大政絢、岡本杏理、瓜生美咲、水沢エレナ、桜庭ななみ、山下リオ。確実に来ます。もう、このラインアップです。多分、順番的には“岡本→桜庭”か、“桜庭→岡本”の順番じゃないかな。桜庭ななみは今、「ミスマガジン」の最終候補に残っているんですけど、特に早い時期に来ますね。大政、(水沢)エレナちゃんの後は、山下リオちゃん。あの子も早々に来ると思います。瓜生はまだ若いので、もう少し時間がかかるのではと思います。あとは本人の運もあるけど。みんな親の教育がしっかりしていて、挨拶もしっかりと出来るし礼儀正しい。僕は「君らは子供だけど、大人の中で働くんだから、大人の考え方を持ちなさい。責任を持とうね。主役に何かあったら番組は平気で飛んじゃうんだよ」と主役には言うんです。「君は子供だけど、僕はあなたを大人として扱いますから」って。でも、やっぱり10代なのでプレッシャーもあるし。エレナなんていきなり連ドラ(8月放送のTBS系ドラマ「恋空」)の主役なんて、プレッシャーがすごいと思いますよ。とにかく頑張ってもらいたいな。

 連続ドラマ「東京少女」は、7月5日より毎週土曜日夜11時~11時30分まで、BS-iで放送。

【丹羽多聞アンドリウさんプロフィル】1964年4月6日生まれ、東京都出身。作家の丹羽文雄さんを祖父にもち、幼少期から演劇に親しむ。学生時代に映画作りを始め、その後、父の勧めもありTBSに入社。BS-iでは、「東京少女」「恋する日曜日」「ケータイ刑事」「怪談新耳袋」の各シリーズなどをプロデュース。これらのシリーズは、現在活躍する女優を数多く輩出していることから、若手女優の登竜門と呼ばれる。座右の銘は「テレビは冒険だ」「大きな企画、小さな予算」。

 2008年7月8日

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