洞爺湖サミットで8日、福田首相とフランスのサルコジ大統領との会談が見送りになった。日本側が望んだものの、仏側が乗り気でなかったという。仏大統領の素っ気なさが目立ち、親日家だったシラク前大統領との違いが際だっている。
日本政府は日仏会談をこの日午前中で調整。しかし、仏側は最初から予定に入れず、日本側の働きかけへの反応も鈍かったようだ。議長国日本との会談予定がないのは、G8各国で仏だけ。
日本側は「官僚主導できちんと詰めていた(シラク時代の)やり方とは違う」との戸惑いも。外交筋は「まさか日本嫌いではないだろうが、日本を軽視しているのは確か」。前任者からの刷新を強調したいサルコジ氏が、大の相撲ファンで来日数十回に及ぶシラク前大統領との違いを見せたいのでは、との憶測も招いている。仏外交筋も「日本への関心は薄い」と認める。
今回は、大統領の妻で元スーパーモデルのカーラ・ブルーニさんも直前に同行を中止。仏大統領自身も、サミット参加に合わせて当初予定した日本公式訪問を延期した。昨年5月の就任以後初の公式訪問は09年を予定。一方、中国へは、北京五輪開会式に出れば2度目の訪問となる。(丹内敦子、国末憲人)