岡山放送局

2008年7月7日 23時30分更新

労基法違反の疑いで書類送検

去年、大阪・泉南市の高速道路で、観光バスなど4台が衝突し多数の乗客がけがをした事故で、岡山労働基準監督署は、7日、事故を起こしたバスの運転手を法定労働時間を超えて働かせていたとして、運行会社と当時の取締役を労働基準法違反の疑いで岡山地方検察庁に書類送検しました。

書類送検されたのは、岡山市に本社がある「シモデンツアーサービス」と、労務を担当していた58歳の事故当時の取締役です。

岡山労働基準監督署は、去年12月4日、大阪・泉南市の高速道路で、会社が運行する観光バス3台とワゴン車が次々と衝突し乗客72人がけがをした事故を受けて、バスの運転手3人の労働状況を調査しました。

その結果、会社が、去年10月から事故が起きるまで、労働基準監督署に時間外労働についての協定届を出さずに、3人の運転手に、1週間の法定労働時間、40時間を超えて、多い人で15時間以上の時間外労働をさせていた疑いがあることがわかりました。

会社側は届を形式的なものととらえていたと説明しているということで、労働基準監督署は会社と当時の取締役を7日、労働基準法違反の疑いで、岡山地方検察庁に書類送検しました。

事故を受けて「シモデンツアーサービス」は、先月13日、中国運輸局から業務用のバス4台の使用を35日間停止する行政処分を受けています。