これぞ漢ゲー!!
闘いの挽歌
カプコン アーケード
ストーリー
核戦争によって荒廃した世界。
ここでは、絶対的な力を持つ剣王率いる軍団が、暴力によって支配していた。
人々は、剣王の軍団の横暴なやり方に怯えながら過ごしていた。
あらゆる武術を習得ているリュウは、剣王の力に怯えている人々を救うため、そしてこの世界に再び平和を取り戻すべく、たった1人で剣王の軍団に立ち向かうのだった。
闘いの挽歌は、1986年に登場したアーケードゲームです。
カプコンならではの良質アクションと非常に渋い世界観がマッチしており、このゲームはけっこうなスマッシュヒットを飛ばしました。
で、私も当然と言うかお約束と言うか、当時は相当にプレイしまくったものです。
おそらく、当時のカプコンゲームの中でもとびきりハマりにハマったゲームだったはず。
このゲームはゲームセンターでもそこそこプレイしたのですが、しかしもっともプレイしたのは、家から自転車で10分ほど行った所にあるおもちゃ屋でした。
このおもちゃ屋には立ってプレイするアップライト型筐体が置いてあり、当時、家の近所に気軽に行けるゲームセンターがほとんど無かったこともあってか、ゲーム好きの私にとっては、自転車で簡単に行けるこのおもちゃ屋のゲーム筐体は、結構貴重な存在でした。
このアップライト筐体は全部で3台あったのですが、その中でもっともハマってプレイしたゲームが、この『闘いの挽歌』だったわけです。
いや、正しくは『闘いの挽歌』のみが目当てでそのおもちゃ屋に通いつめていた、と言ってもいいかもしれないです(ちなみに次点は『熱血硬派くにおくん』)
とにかくヒマさえあればそのおもちゃ屋に向かっていき、おこずかいを全て両替してこのゲームをプレイし倒すという。
時にはたった一回プレイするためだけに、自転車をダッシュで走らせておもちゃ屋に行く、という事もよくやってましたよ。
例えば、親が決めた門限までの時間が30分しかない時、『10分でおもちゃ屋に行き、10分プレイして、10分で帰って来たら間に合うな』といってすかさずそのおもちゃ屋にダッシュ向かうなど。
あんまりよく行くもんだから、おもちゃ屋のおじさんに顔を覚えられてしまい、私が店の中に入ったすかさず『お、両替やな。いくら替える?』と必ず言われるほどになっていましたよ(笑)
とまあ、それくらい狂ったようにプレイしまくっていたわけです。
そんなわけですから、思い入れも非常に多いですね。
当時、まだまだ未熟な腕前のゲーマーだった私ですが、この『闘いの挽歌』はワンコインで1周クリアならば余裕で、ワンコインで2週目ラストもよく行ってました。 もっとも、さすがに2週目をクリアするまでは出来ませんでしたが。
それでは、ここからは『闘いの挽歌』の魅力を語っていきます。
ゲームの概要
闘いの挽歌は横スクロール型のアクションゲームです。
8方向レバーに2ボタン。
レバーでプレイヤーの移動とジャンプ、ボタン1で剣による攻撃、ボタン2で楯によるガード。
基本的な展開は、次々現れる敵を倒しつつ先に進み、最後に待ち構えるボスを倒すとステージクリア。 途中には中ボスも存在します。
つまり、道中前半>中ボス戦>道中後半>ボス戦、となるわけです。
ステージ数は全部で6つあり、2週クリアでエンド(多分)。
プレイヤーはライフ制で、ライフが無くなると1ミス。 残機が全て無くなるとゲームオーバーとなります。
感覚的には、『スパルタンX』や『ビジランテ』みたいな感じでしょうか。 敵を倒すと画面の下に落ちていく所も似てるし…。
さて、次にゲームの世界観ですが、バックストーリーを読んだらすぐにピンと来るかもしれませんが、このゲームの世界は『北斗の拳』の世界観に非常に酷似してます。
というか、ほとんどそのまんまといってもいいかも。
まあいうなれば、剣と楯を使った『北斗の拳』っぽいアクションゲーム、というべきですかね。
人にこのゲームを簡潔に説明する時は、『剣と楯を使った、北斗の拳みたいなゲーム』と言ったらおおよそ分かってもらえるでしょう。
剣王なんて、発音全く同じだし。
シブいネーミング
闘いの挽歌でまず語らなければならないのが、特徴あるタイトル名でしょう。
1980年代のカプコンは、非常に男臭く硬派なゲームを多く輩出しており、それはタイトルネームでもよく表れていました。
戦場の狼、虎への道、ガンスモーク、ブラックドラゴン、1943ミッドウェイ海戦など。
絶妙なセンスのネーミングがイカス。
そして『闘いの挽歌』もしかり。
当時は『男達の挽歌』と言う映画がヒットしていた背景もあってか、この『闘いの挽歌』も渋さと男らしさ満点なタイトルでしたね。
高水準なアクションと楯の存在
闘いの挽歌は敵を倒しながら先に進むごく普通のアクションゲームです。
しかしながら、ゲーム自体の完成度は非常に高く、さすがカプコン、とうなってしまう絶妙なアクションの作りの良さに感心させられます。
そしてそれらのアクションの中でも、特に秀逸でかつ画期的な存在だったのが、楯というシステム。
闘いの挽歌には楯ボタンが存在し、これを押すことにより楯を構えて敵の攻撃を防ぐ事が可能になります。
そして、楯は上段、下段、ジャンプ中、斜め上段、真上と5つの使い方があり、それぞれ防御可能な範囲も異なります。
この楯を上手く使えば、ゲーム中のほぼ全ての攻撃をガードする事が可能。
今でこそ楯による防御など全然珍しく無いものですが、しかし当時は、この楯を使っての防御というのが、非常に画期的なアイデアだったんですよね。
あの当時のほとんどのゲームは、敵の攻撃は避けるものというのが一般的だったため、ゲーム中の敵の攻撃は避けるというのを前提にして作られていました。
しかし、このゲームでは楯という存在を採用する事により、防御する事が出来る。
敵の攻撃に対し、従来の避けるという動作のみならず、防御という新たな選択肢が追加されたので、今までにないアクション、そして敵の攻撃を盛り込む事が出来る。
それに伴い、これまでにないような強力で激しい攻撃がプレイヤーに降り注ぐ。
しかし、前述したように、このゲームはいかに強力な攻撃であろうと、楯をしっかりと使えばほぼ全ての攻撃をガードする事が可能になっているのがミソ。
敵の攻撃の多くは避ける事も可能なのですが、しかし基本的には楯で防がないととてもではないけど捌きるのは不可能。
つまり、楯を上手く使いこなさないとこのゲームはハナシにならないのです。
仮に使わなかった場合、1面すらもクリアできないこと必至。
これは言い替えると、いかに楯を使いこなすかと言うのがゲームの勘所となっている、というのを意味しているわけです。
楯に始まり、楯に終わる。
これが秀逸だと思うし、また高く評価したいですね。
『楯』という存在をただ単に採用しただけでなく、それを使いこなす事をゲームの主軸に据えている所が、さすがカプコンのアクションとでもいいましょうか。
まあもっとも、楯の使いこなしたというのを前提としても、ゲーム自体の難易度がかなり高いというのは少々難点ではありますが。
男度100%な世界観
闘いの挽歌を語る上で忘れちゃならないのが、世界観。
とにかく硬派で、とにかくシブイ。
いや、ドがつくくらい硬派でシブ過ぎる。
これこそ野郎の野郎による野郎のためのゲームといった感じです。
上ですでに語りましたが、このゲームの舞台は世紀末風であり、ほとんど『北斗の拳』な世界観です。
ただ、北斗の拳ではそれなりに女性が登場しましたし、また女性に関する愛情などのエピソードもいくつかありますが、しかし、闘いの挽歌にはそういった女性に関する雰囲気は一切無し。
つまりどう言う事かというと、闘いの挽歌は、男度100%でバイオレンスな世紀末世界な雰囲気に、キャラはムサイ野郎ばっかり。
女性キャラなんて1人もいやしない。
もちろん萌え要素なんて絶無。
そしてグラフィックのタッチも全体的に暗く、退廃した世界を感じさせる背景やキャラはゴツゴツ感抜群。
さらにたった1人で悪の軍団に立ち向かうという熱いシチュエーション。
恐ろしいまでにストイック。
これこそまさに男の世界。
これを『漢ゲー』『野郎ゲー』といわずしてなんというのでしょう。
はっきりいって女性に勧めれるような雰囲気のゲームではありませんが、しかし『シブイ世界万歳!』『硬派ゲーム万歳!』という雰囲気が好きな野郎にとってはたまらないゲームです。
燃えろ!
カッチョエエアクション
闘いの挽歌はあまりに高花世界観で多くのプレイヤーを魅了したゲームですが、それを語る上で忘れちゃならないのが、プレイヤーのアクションとゲームの演出。
荒廃した世界観というだけでも硬派ゲーマーのツボをピンポイントで刺激していますが、しかしそれに加えて剣と楯による火花散る攻防という内容が最高。
剣を降る!楯を構える!ジャンプする!攻撃する!ガードする!
ひっきりなしに襲ってくる剣王の配下を剣でバシバシ斬る!そして相手の攻撃は楯で火花飛ばしてガード!
北斗の拳的な世界観なので、キャラは素手で特定の拳法で戦う方がよりマッチしてそうな気がしそうですが、なんのなんの、恐ろしげな武器を持った連中相手に自分も剣と楯という必要最小限な武装で立ち向かうというのも、また魅力満載です。
そして素手が好きな漢ゲーマー方にも朗報があり、このゲームは特定の条件を満たす事により、素手になることが可能です。
そのアクションも掛け値ナシにカッコエエ!
素手に美学を見出している方は、迷わず素手でプレイしましょう。
もっとも、すでになるとその分全体的な難易度は飛躍的に上昇しますが。
燃える演出
このゲームは演出もナイス。
というか、荒廃した世界で剣と楯による攻防というだけでもうすでに漢ゲーとしての演出は十二分に果たしているのですが、それだけでなく、随所に挿入されている細かな演出も魅力満載です。
壁をぶち破って出現するアイアンアーム、倒すと落ちていく敵、プレイヤーを始末すると再び剣を鞘に収めるラスボス剣王といったものもイイのですが、しかし個人的にナイスな演出だったと思ったのが、以前に出たボスが後にはザコ(もしくは中ボス)として登場するという展開。
いわゆる、少年マンガ的演出ですね。
ラスボス前で安直に『今までのボスを総登場』させるのではなく、あくまで道中のザコ敵、後半の中ボスとして登場させるというのがナイス。
しかも、そのザコ化したボスは以前より動きが速く強くなっているので、『再登場したボス敵は弱体化する』というお約束を撃ち破っているというのが新鮮。
これがなんかいい感じで、先に進めば進むほど敵も本気を出してきているというのを感じさせてくれる演出でした。
渋い音楽とサウンド
個人的には、サウンドと音楽もかなり気に入ってます。
曲こそ短めですが、全体的に結構気に入ってます。
燃える!
特にいいと思うのが、ステージ4の曲。
相当に熱い!
このステージは、よく曲を口ずさみながらプレイしてましたよ。
そしてサウンドもいいですね。
特に攻撃を当てた時の『ボッ!』という効果音が重量感タップリで、このゲームの硬派度を更にアップさせていました。
他にも楯で防いだ時の『カキン!』、マッスラーのやたらに威力ありそうな『ブォン!』、爆発自体は小さいくせに威力ありそうな爆発音、そして様々な音声合成。
ゲーム自体が好きなせいもあってか、効果音もやたらにいい印象ばかりです。
ただ、唯一、素手の攻撃時の効果音が妙に電子音っぽいのだけはイマイチでしたね。
これだけはもう少し何とかならなかったのか、と当時は思ったものです。
恐ろしくストイックで厳しいゲーム
上でも書いたように、闘いの挽歌は世界観からアクション、演出にいたるまで、思いきりド硬派なゲームです。
がしかし、その中でももっとも闘いの挽歌を硬派たらしめているのは、ゲームの難易度。
このゲーム、ストイックな世界というのを如実に表しているかのように、とてつもなく高難度です。
ゲームはライフ制で、そのライフは合計8ポイントありますが、しかし敵の攻撃力は高く、一回のダメージで2ポイント、3ポイント、4ポイントのライフを奪うというのが日常茶飯事。
そもそも1ポイントだけダメージを受ける攻撃というのがほとんどなく、デフォルトのダメージは2ポイントといった方がいいかも。
したがって、体感的なライフ量はとても少ない。
しかもダメージ時の無敵時間なんてものも無いので、下手すると一瞬でライフが全て奪われるという事もよくあります。
その上敵の攻撃は素早く、コンマ1秒でもガードを躊躇しようものなら即ダメージ。
まさに一瞬の油断が命取り。
そして敵はひっきりなしに襲いかかって来るので、休むヒマすら与えてくれません。
もちろん、プレイヤーがパワーアップするなんて甘っちょろい救済処置もありません。
オマケにゲームは戻り復活ときたもんだ。
したがって、コンティニューによる力押しクリアなど出来ません。
プレイヤーの頼れるのは己の肉体のみ。
最初に用意されているアクションを極限まで駆使し、敵を倒す。
クリアするには繰り返し繰り返しプレイ、そして練習あるのみ。
まさしく初心者お断り、強者のみが生き残り、弱者は立ち去れ!といった感じです。
こういった掛け値ナシな厳しさがゲームの世界観と非常にマッチしていたので、余計強烈にこのゲームは硬派さが際立っていたものです。
ついでにいうと、このゲームには1周目をクリアしたプレイヤーですらも大苦戦する2週目があるからたまらない。
特に2週目のラスボス、剣王の強さは『アクションゲーム史上最強のラスボス』として、今でもアクションゲーマーの語り草になっているほどです。
個性豊かで富な敵キャラ達
闘いの挽歌には非常にバリエーション豊かで個性溢れる敵キャラ達が多数登場します。
しかもほとんどが不細工ときたもんだ。
ここではそんな男臭い野郎どもの紹介をし、ついでに攻略法も載せます。
スマッシャー
全ての面で出現する、このゲームでもっとも沢山出現する最弱のザコ。
北斗の拳で言うモヒカンザコ、スパルタンXでいうつかみ男、みたいなものですか。
しかしザコといっても動きは意外に速く、ガードが甘いと痛そうなトゲ付き棍棒で殴られてライフを失ってしまいます。
こいつのライフは1なので簡単に倒せますが、しかしプレイヤーに接近するとしゃがんで攻撃してくる事もあるので、こちらも必ずしゃがみ攻撃で倒さないとしゃがんで殴られてしまいます。
とにかく数多く出現する上に、後半ステージにおいては動きが更に速くなるので、ザコだからといって油断しないように。
スラッシュ
ライフは2。
スパルタンXでいう、ナイフ男みたいなものですか。
コイツも全ての面に登場し、ナイフを投げて攻撃してきます。
喰らうと痛いので、楯でしっかりとガードしましょう。
また数回に一回はマジックボールを投げつけてきます。
これは喰らうと4もダメージを受けるので要注意。
なお、このマジックボールを楯でガードすると、剣と楯が弾き飛ばされて素手になってしまいます。
他のザコ敵との混合攻撃になるのを避けるため、出てきたらすぐに始末しましょう。
コイツも後半になると、移動スピードが大幅にアップします。
ボンバーマン
ライフは1。
ボンバーマンといっても、某社の爆弾ゲームとは関係ありません。
コイツは1面と6面で登場し、1面ではビルの窓から、6面では最後の監視台らしき場所から、ダイナマイトを投げて攻撃してきます。
ダイナマイトは爆発時のみ攻撃判定があるので、ダイナマイトが投げつけられたと思ったらすぐに離れればダメージを受けないでしょう。
こいつの出現場所にはジャンプポイントがあるので、それを使えば倒せます。
ちなみに同社のガンスモークではダイナマイトを踏むと火を消せましたが、闘いの挽歌では残念ながら出来ません。
ボーガン男
ライフは1。
1面、4面、6面で出現する敵で、マンホールなどの穴から顔を覗かせてボーガンを発射してきます。
出ない時も多く、出現はある程度ランダムになっているようです。
ボーガンのスピードは遅いので、出現したらすぐに下段ガードで矢を防ぎましょう。
ボーガンを撃つとすぐに隠れてしまいますが、距離が近い場合は矢をガードしてすぐに攻撃すれば倒せます。
レッドアロー
ライフは1。
2面のみに出現する敵で、高い岩場の影からボーガンの矢を放ってきます。
矢は左右斜め45度と真下の3方向にしか撃たないので、気をつけていれば特に問題なしです。 ジャンプポイントも用意されているので、余裕があるのなら倒すのも一興。
ただ、スカイジャイロと混合で攻撃してくるので、それには気をつけましょう。
スカイジャイロ
ライフは1。
2面、4面、6面に出現する敵で、上空をふらふらと飛行しつつ、爆弾を落としてきます。
爆弾は喰らうと結構イタイので、上手く上方に楯を向けてガードしてしましょう。
ちなみに2面と6面にはジャンプ台が用意されているので、これをつかって倒す事が出来ます。
また、低い高度を飛んでいる時は通常のジャンプでも倒す事が可能。
コイツは点数が1000点もあり、また無限に登場するので、スコアを稼ぐプレイヤーにとっては重宝する敵です。
ローリングボンバー
3面と5面のスラッシュの階にある壁の穴から出現します。
一言でいったら小さな爆弾。
穴からポロリと落ちてきて、一定時間地面を転がった後、爆発します。
コイツは破壊不可能なので、とにかく避ける事。
基本的に3面も5面も一気に下の階に進む事が多いので、あまりこいつの爆発を喰らうことはないです。
ただ、コイツの爆風はプレイヤーが下の階に入る時も効果があるので、ローリングボンバーが出現したと思ったら、爆発するまでその下の階ではうかつにジャンプをしないようにしましょう。
これを忘れててうっかりダメージを喰らう事が多いので注意。
レッドスパイダー
3面と5面で出現する大きなクモで、上から次々に出現します。
基本的に体当たりですが、中には毒液を吐き出してくるものもいます。
コイツの体当たりも毒液もダメージは1しかありませんが、しかし数多く出現するのでなかなか侮れない敵です。
こいつのいる階はジャンプ攻撃を出しつつ一気に進むか、一匹ずつ冷静に対処しつつ進むかのどちらかで行きましょう。
ちなみにコイツの毒液はガードできますが、体当たりはガード不可です。
地雷
4面と6面に設置されており、踏むと爆発してダメージを受けてしまいます。
でもなぜか敵には作用しないようです。
不思議。
ちなみに破壊不可能。
マムシ
ライフは4。
スキンヘッドに短足、そしていかつい不細工な面と、キャラ的な魅力ナッシングな敵です。
1面の中ボス、4面の中ボス、そして5面のザコとして登場します。
コイツは必ず左右から二人のペアで登場し、距離が遠いと斧を投げつけて来、距離が近いと斧を振り回して攻撃してきます。
最初の一匹は連続で攻撃するだけで簡単に倒せますが、残った一匹の方は少しばかりガードが固くなるので、上段下段の斬り攻撃を織り交ぜながら倒しましょう。
もちろん、斧をガードするのも忘れずに。
基本的に落ち着いて対処すればそう強い相手ではないのですが、5面のザコとして出現する時は斧を投げつけてくるので、気をつけたい所です。 斧はダメージ3もありますし。
アイアンアーム
ライフは8。
その名の通り、鋼鉄の腕を装備したゴッツイ敵で、マムシに匹敵する不細工キャラです。
1面のボス、4面のザコ、5面のボスとして登場します。
1面のボスと、早い段階から登場するこいつですが、しかしかなりの強敵。
とにかくツメ攻撃のスピードが速く、またダメージも3と高い。
ライフ満タンでも、油断するとあっという間に3発くらってあの世行きとなります。
とりあえずしゃがみつつガードを固めて、上段攻撃を空振りした瞬間に攻撃を叩き込みましょう。
ちなみにアイアンアームも鉄の腕でこちらの攻撃をガードするので、攻撃ボタン連打による力押しは通用しません。
1面ボスとして登場するアイアンアームの攻撃はそれほど激しくありませんが、ガードすると後ろに押されてしまうので注意。
4面ザコとして登場する時は後ろに押し戻されませんが、しかし幾分攻撃スピードが速くなっています。
5面ボスとして登場する時は、何と左右から2人がかりで攻撃してきます。
まともに戦うと勝ち目ゼロですが、しかし動き出してすぐに画面の右側に移動すると、左のアイアンアームは近付いてこないので、先に右側のやつを片付けて、そしてそのあとでゆっくりと左のやつも処理しましょう。
なお、1面と4面ではライフが8ありますが、一撃で3のダメージを与える事が出来るので、実質上のライフは3です。
そして、5面のボスの場合もライフが8ですが、この場合は実質上、それぞれ4のライフを所有する事になっています。
アルマジロン
ライフは8ですが、しかし一度に2のダメージを与える事が出来るので、実際のライフは4です。
コイツは2面の中ボス、4面のザコとして出現し、その名の通りアルマジロの如く丸まって転がりながら攻撃してきます。
丸まっている時はこちらの攻撃を加える事は出来ず、触れるとダメージを受けてしまうので、ジャンプでひらすらかわしましょう。
ちなみに丸まり状態を楯でガードすると、マジックボールと同じく剣と楯を弾き飛ばされてしまいます。
しばらく転がっているとそのうち起き上がってくるので、その時に攻撃。
攻撃は一撃だけで、それ以上攻撃を加える事は出来ません。 そして攻撃を加えたら、すぐに転がり攻撃に備えて間合いを離すこと。
ちなみに4面のザコとして登場するアルマジロンは倒しても0点なので、無理に倒そうとせず、無視して先に進むのが得策です。
ゴブリン
ライフは8ですが、1度に3のダメージを与える事が出来るので、実際のライフは3です。
醜悪なその面でまさしく悪役といった感じのコイツは、2面ボスと4面ボスとして登場します。
画面の端で大ジャンプしつつ、不規則なタイミングでトゲトゲの鉄球を次々に投げつけてきます。
こいつは楯の使い方を知らないとかなりの強敵。 逆にいえば、いかに楯を使いこなすかというのがポイントとなるボスといえます。
私も他の上手い人のプレイを見るまでは、よくこいつに苦汁を飲まされていたものです。
基本的にゴブリンが画面の右端に出現したら、画面の中央より少し左でトゲトゲ鉄球をひたすらガードしつつ、ゴブリンが痺れを切らして左に大ジャンプしてきた時に攻撃を叩き込みます。
その際、ジャンプ中に鉄球を投げつけてくる事も多いので、必ず攻撃を優先するのではなく、鉄球をガードするのを優先するように。
で、鉄球をガードしたらすかさず攻撃すると。
大体攻撃を加えるとまた右端に逃げていくので、再び楯を使ってガードしつつ、同様のパターンを繰り返します。
プレイヤーの楯は斜め上にも構える事が出来るので、ゴブリンの角度のある鉄球は斜め上ガードで防ぐようにしましょう。
マッスラー
ライフは8ですが、一撃で2のダメージを与える事が出来るので、実際のライフは4です。
パンツないでたちでムキムキな彼は3面中ボス、5面中ボス、6面の特殊なザコとして登場します。
コイツは突起のついた鉄球バットをブンブン振り回して攻撃してきます。 その際の音が妙にパワフルで威力ありそう。
気をつけたいのは、こいつの攻撃はガード不可能だと言う事。
ガードする事自体は可能なのですが、しかし楯でガードしても1のダメージを受けてしまいます。 ちなみにまともに喰らうと2のダメージ。
したがって、コイツとは楯を使わずに闘う事になります。
基本的に近づいて来た所に一発攻撃を加え、直後に後退もしくはバックジャンプをしてマッスラーとの距離を離すという戦法で闘います。
いわゆる、ヒット&アウェイ戦法ってヤツですね。
また、ライフがあるのなら、目いっぱい近付いてしゃがみ攻撃連打のゴリ押しでも倒せます。
3面ボスとして登場するこいつは問題ないのですが、しかしキツイのは5面中ボス時。
この時は、左右から挟み撃ちで攻撃されます。
まともに戦うと絶対に勝てないので、とりあえず片側のヤツを速攻で倒すようにしましょう。
もしくは、ヒット&アウェイ戦法を両方のマッスラー相手に同時に使うか。 といっても、これは相当に難易度高いですけど。
当時、ここでよくミスしてました。
ちなみに6面の高台にいるザコ敵としてのマッスラーは、倒すと残機が一人増えるというおいしい敵です。
しかし、足場が狭くまたライフが8もあるので、へたすると逆に残機を減らしてしまうハメになることも。
別に闘わなくてもいいので、自信の無い人は、無理して相手にしないように。
トロージャン
ライフは8。
剣と楯で武装という、プレイヤーと同じ装備をした敵です。
3面のボス、6面の中ボスとして登場します。
攻撃も防御もかなり堅いので、まともに戦うと相当に手強い。
倒し方は3つあります。
1つは、ダメージ覚悟で懐に飛び込んでしゃがみ攻撃の連打。
ライフが満タンなら、ほぼ確実に倒せるでしょう。 しかし、ライフが無いとこの戦法は使えません。
もう1つは、素手で戦う方法。
素手でこいつを攻撃すると、なぜかほとんどノーダメージで倒せます。
ただ、たまに手痛い反撃を喰らう事もあり。
もう1つは、ジャンプ攻撃を一発加えてすかさずガードという戦法。
これは私の周囲でポピュラーだった戦法で、垂直ジャンプし、ジャンプの着地直線に攻撃がヒットするようにし、そしてすかさずガードするという戦法です。
たまに攻撃を喰らう事がありますが、上手く行えばほぼ必ずノーダメージで倒す事が出来る戦法でした。
ほかにも、前ジャンプ攻撃で突進し、すかさずバックジャンプで避けるという戦法も編み出したりしていました。
これもかなりの確率でノーダメージ勝利ができたものです。
今ではこれらのテクニックはタイミングを忘れてしまったので、もう出来ませんけど。
ちなみに余談ですが、トロージャンとは海外版『闘いの挽歌』のタイトルにもなってますね。
剣王アキレス
このゲームのラスボスです。
ライフは8。
さすがラスボスの名に相応しく、このゲームで最強のキャラです。
攻撃のリーチは長く、またガードすると後ろに押されてしまいます。 そして攻撃力は3なので、3発喰らうとあの世行き。
とにかく攻撃スピードが速いので、何よりもガードを最優先して闘う事が必要。
攻略法としては、ジャンプ防御で飛び込み、着地した瞬間に一瞬の隙をついて攻撃を1発叩き込み、そしてガード、というパターンを使います。
攻撃を叩き込めるのは、こちらがジャンプした時に剣王アキレスが初弾で下段攻撃を出した時。 この時は2回目に上段攻撃を出すので、その瞬間にしゃがんで攻撃を一発加えるのです。
ジャンプした時にアキレスが上段を出したならば、素直にそのままガードしましょう。
しかしこれとて確実ではなく、ジャンプ中に攻撃を喰らう事があります。 その時は、あきらめましょう。
とまあ、非常に手強いこの剣王アキレス、かなりやり込んだプレイヤーでないと倒すのは至難の技です。
しかし!
それよりも更に上があります。
2週目の剣王アキレス。
1周目の剣王アキレスがザコキャラに思えてくるほどに強い。
剣さばきが速すぎて見えません。
ライフ満タンから0コンマ数秒で殺されるというのも当たり前。
まさしく最強。
強過ぎです。
いまだにこの2週目剣王アキレスの強さは『アクションゲームでもっとも強いラスボス』の1人として持ちあがるくらいです。
まともにワンコインで倒せた人は、全国レベルで見てもそういないでしょう。
それくらい、最強なラスボスです。
ここらへん、北斗の拳のラオウに似てるかもしれないですね。
ちなみに私も当時、2週目のラストまでは行けましたが、さすがにこいつは1度も倒した事ありません。
ジャンプポイント
これは敵ではなく、地面に設置されたオブジェクトの一種です。
この上でジャンプすると、通常よりもはるかに高くジャンプ出来ます。
ボンバーマンやレッドアローなどはこれを使わないと倒せません。 また、4面ではこれを使わないと上の階に上がれません。
5回使うと消えてしまいます。
オープンポイント
4面の開閉式の床を開けるためのもので、これに降れるとその床が開いて先に進む事が出来ます。
命のハート
このゲームの世界観にはちょっとそぐわないものですが、しかし非常に助かるアイテムです。
1面、4面、6面の後半で出現し、取るとライフが4回復します。
ちなみに満タンで取ると5000点のボーナス。
各ポイントでは1度しか出現しないので、取り逃さないように。
全6ステージの構成
闘いの挽歌は全部で6ステージとなっており、結構ステージ毎に舞台が変化します。
面白いのは、通常の横スクロールのステージのみならず、ステージ3とステージ5では画面下に向かうというスタイルのステージとなっているところですか。
ステージ1
廃墟となった町並みの中を、闘いつつ先に進んでいきます。
なんとなく、魔界村の2面に似てますね。
低音の効いた不気味な音楽がナイス。
ステージ2
ステージ1から一転して、ここでは岩山での闘い。
左右のみならず、上空からの攻撃もあるので、なかなか苦労します。
ステージ3
ここはビルの内部が舞台で、エレベーターを使って下に下りていきます。
階毎に異なる敵が出現するので、しっかりとどの階にはどの敵が出てくるのかというのを叩き込んで闘いたい所です。
ステージ4
大きな建物内部での戦闘。
1階と2階を行き来しつつ、先に進みます。
ここから今までのボスがザコや中ボスとして登場するので、難易度もそれに伴い難しくなります。
とりあえず、曲がやたらにカッコイイので聞く価値ありです。
ステージ5
ステージ3と同じく、下へ下へと下りていくステージです。
ステージ3とは違い、このステージではマンホールのような穴を使って下の階に下ります。
ザコもボスもみんな強力なので、油断するとあっという間にあの世行きとなる厳しいステージです。
油断してなくてもあの世行きになりやすいですが。
ステージ6
最終ステージです。
工場っぽい所だったステージ5からいきなり古めかしい壁画満載のこのステージへの変化のギャップはなんなんでしょうね。
このステージは、とにかく敵の動きが速く、また攻撃も厳しい。
さすが最終ステージだけのことはあります。
最初から最後まで気合いを入れていきましょう。
硬派ゲーマーを名乗るならばプレイすべし!
というわけで、闘いの挽歌の紹介、いかがでしたか?
難易度は非常に高く、またド硬派な雰囲気のゲームなので、決して万人に薦められるようなゲームではないのですが、しかし
『我こそは硬派ゲーマー!』
『アクションゲームならまかせろ!』
『ゲームは難しくてナンボのもん!』
『熱くて燃えるゲームをやらせろ!』
『ゲームにおなごなど笑止!』
『昔の熱いカプコンはどこ行った!』
といった人は、迷わずこのゲームをプレイすべきでしょうね。
期待は裏切らないでしょう。
もっとも、レゲーなのでプレイするのは幾分難しいとは思いますが。
そうそう、闘いの挽歌はなかなかの人気だったので、ファミコンにも移植されています。
小ネタ
闘いの挽歌に関する、ちょっとした小ネタ2つほど。
その1
『闘いの挽歌』と同時期に出た『ダブルドラゴン』は非常に似通ったゲームであったため、当時、私は同級生達とダブルドラゴンと闘いの挽歌のどっちがカッコイイかというので言い争いをしていました。
今考えると本当にアホな話題ですが、結構真剣に言い合っていたものです。
ちなみに私は闘いの挽歌派でした。
ま、そんな事はどーでもいいんですけど。
その2
このゲーム、ゲームオーバーになっても、コンティニューで再開出来ます。
しかしながら、クレジットを入れてスタートボタンを押したら、一切の前演出無しにすかさずゲームが開始されるというのがすごい。
通常なら、1ミスして再スタートする時は、ゲームが再開されるまで『Player1
Ready』という画面と共に数秒の猶予があるのですが、しかしコンティニュー時にはなぜかこの演出が一切省略されており、押した瞬間に画面が切り替わりゲームがスタートするという。
知らないとまず確実に直後に出現した敵によってダメージを受ける事は必至であり、またスタートボタンが押しにくい位置にあった場合も、これまたもたついているうちにダメージ。
わざとなのかそうでないのかどうかは分かりませんが、どっちにしろスゴイ演出です。
2002年7月8日