ウィンブルドンテニス2008
日本時間:2008年7月7日掲載
男子シングルス |
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Q:マッチポイントを2回逃した。悪夢のようだった?心配になった?最後まで戦えると思った? 逃したんじゃない。彼はすごくいいサーブをしたし、もう一つは僕はいいサーブをして、いいフォア打った。彼のフォアに打てばパッシングショットを打たれる、だから彼のバックに打った。彼はバックのパッシングショットで試合中いくつかミスをした、でもこの時は素晴らしいパッシングショットを打った。だから第4セットを落とした時は、僕はいいプレーをしてる、ちゃんとやってる、ポジティブな気持ちでいる、だからこのまま続けて、何が起こるか待つんだって自分に言い聞かせた。自信はあった、まだこの試合に自信を持ってた、第5セットにも。ずっとポジティブな態度でプレーして、戦い続けてすごく嬉しいよ。ここで勝ったなんて信じられない。 Q:去年あなたが負けた時どんな気持ちだったか知ってる。今この大会に優勝して、どんな気持ち? 言葉で言えないよ。すごい嬉しい。ウィンブルドンのタイトルを取るなんて信じられない。多分・・・夢だね。子供の頃、ここでプレーすることを夢見てた、でも優勝するなんて信じられない。スペインの選手がここで優勝するなんて信じられない。どこの選手でもそうだろうけど、特にスペインの選手にとっては、ここではあまり優勝してないから、信じられないよ。 Q:あんなふうに第4セットのタイブレークを落として、2回もマッチポイントまでいってて、他の選手だったら落ち込んでしまったかも。どうやって気持ちを整理して第5セットにあなたの最高のテニスをすることができたの? ウィンブルドンの決勝だから、最後までポジティブな態度で戦い続けなきゃならなかった。いいプレーをしているんだから、なんで落ち込む必要がある?2セットを6−4、6−4で取った。タイブレークを2つ落とした。ちょっとついてなかった。5−2で、サーブの時に2ポイントひどいプレーをした。それはその通りだ。5−2でひどいプレーをしたのは本当だけど、その後は彼がすごくいいプレーをした。だから自分に集中して、いいプレーを続けようとした。もし彼が僕を負かしたら、おめでとうって言って家に帰る。それだけさ。 Q:少し疲れてる? うん、少し疲れてる。タフな一日、長い一日、タフな試合だった。でも今日みたいにすごく大事な試合をした時は、終わった後ふだんより疲れて感じるものじゃないかな。 Q:これまでプレーした中で一番素晴らしい試合? 感情的にはね。最高かどうかわからない。多分。そう、多分最高の試合だね。 Q:全仏の優勝より偉大なことを成し遂げた?あなたが言ったようにスペインの選手はここであまり勝ってないという意味で。 全仏で初めて優勝した時も信じられなかったよ。四大大会の比較はしたくない、でも誰にとってもウィンブルドンは特別だと思う。伝統とか。だから全仏よりここでの優勝の方が驚きだった、それだけだよ。 Q:過去のたくさんのスペインの選手が芝は牛のためのものと言った。あなたは言ったことがない。 言ったことないよ。いつもこのサーフェスでプレーするのが大好きだって言ってる。2005年にミュラーに負けた時もそう言った。このサーフェスでプレーするのが大好きだ。サーブがすごくいいとちょっと退屈だけど、今はプレーできる。いい試合があっただろう?いろんなことができる。すごく攻撃的なプレーができる。時には・・・うん、ディフェンス一本でプレーすることはできないけど、ネットに出ることもできる。面白いゲームだよね。いい結果を出そうと思ったらこのサーフェスをよく理解しないといけないと思う。 Q:最後お互いに何を言ったか教えてくれる? いい大会だった、ごめんって言った。決勝でこんな風に負けるのがどんなにタフなことか知ってるから。去年よりタフだった、それでも去年僕は最後すごくがっかりしたから。彼は素晴らしいチャンピオンだ。負けても勝っても彼の態度はいつもポジティブだ。勝ちも負けも同じように謙虚に受け入れる。国が違うし言葉が違うから僕らは親しい友達じゃない。でも僕は彼をすごく尊敬してる。すごいと思ってる。すごくいい関係だと思う。自分のためにすごく嬉しいけど、彼には気の毒だった、だって彼もタイトルにふさわしいから。 Q:第5セット、負けると思った? ブレークポイントまでいかれたから、危なかったね。でもすごくいいフォアを打って、それからいいスマッシュを打った。もう少しで負けそうだったけど、リターン・ゲームのたびにもう少しで勝ちそうでもあった。 Q:雨の中断の時はどうしてたの?ロジャーの方があなたより経験がある。 僕も去年いっぱい経験したよ(笑)。何もしなかった。何ができる?ロッカールームでちょっと着替えたり。それだけ。テーピングしてるからシャワーは浴びられないし。いつコートに戻ることになるかわからないし。待つだけ。ウォームアップして、ポジティブな態度で、落ち着いているようにして。ちょっと音楽を聴いて。そのぐらい。 Q:すごく暗かったから続けられないんじゃないか心配した? そうだね。最後のゲームでは何も見えなかった。本当に何も見えなかったんだ。信じられなかった。中断だと思った。僕が最後のゲームを落としてたら、きっと中断だっただろう。最後9−7だったっけ、10−8?そう、8−7の時サーブしようとして何も見えなかったから信じられなかった。 Q:ロイヤル・ボックスに登って行ったのはあなたが初めて。王子はよく知ってる? 陛下には何回か会ってる。嬉しいことだ。決勝を見に来てくれてありがとうございますって言った。特別な気持ちだ。 Q:陛下は何て? おめでとうって。後でロッカールームでもう少し話した。 Q:あなたはロジャーをクレーで負かして、芝で負かした。後はハードコートだけだね? ドバイの決勝でハードコートで勝ったよ。 Q:今年。 今年はまだ。どうかな。今は次の大会、トロントかシュトゥットガルトに集中してる。明日シュトゥットガルトに飛ぶから、決めなきゃいけない。でもそれに集中してる。ハードコートでロジャーと対戦になればいいことだ、決勝でしか会わないからね。 Q:試合が進むにつれて、どんどん接戦になって、ドラマチックになっていった時、どんなことを考えてた? わからない。一つひとつのポイントに集中してた。たくさん考えられない、考えすぎたらいいプレーはできないから。次のポイントに集中した、一つずつ。タイトルのことは考えたくなかった、後にいくほどタフだったから。 Photo:Getty Images/AFLO
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日本時間:2008年7月7日掲載
男子シングルス |
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Q:最初の雨天中断の時、雨に感謝した?雨が助けになったようだった。 さあ、わからない。 Q:あなたのゲームを見つけるのに。 決勝に勝たなかった、だからそんなに助けにならなかったってことだ。 Q:まだ終わって間もないけど、素晴らしい試合だったと思える? まあね。いい試合をしたことは嬉しいよ。もっと後になれば、あれは素晴らしい試合だったと言えるかもしれない。でも今は試合の後で言う気持ちのいい言葉、前向きの言葉、それだけだ。僕はいいプレーをした。もちろん最初2セットはチャンスを逃しすぎた。でもラファはいいプレーをした。期待に応える試合ができて嬉しいよ。自分の戦い方に満足してる。精一杯やった。 Q:暗すぎた?あんなに暗くなければ結果は違ってた? そんなことわからない。終わったことだ、そんなことを議論して何になる?事実は変わらない。 Q:あなたのキャリアの中で、打った全てのショットの中で、マッチポイントを防いだバックハンドはどの辺りに位置する? うん、あれは信じられないぐらい大事なショットだった。多分この試合の中で最初の本当のバックハンドのパッシングショットだったんじゃないかな。あれでマッチポイントを防げたのは本当に良かった、特にラファのショットの後だったから。その前に彼がフォアを打ってただろう。彼がパッシングショットを打った時、本当にもう終わりだと思った。でもあれが打てたから本当に嬉しかった。挽回して5セットまで持ち込めたのは素晴らしかった。去年も5セットで勝ったし、勢いがあったし、本当にそれで何とかなると思った。だけどそうじゃなかった、残念だよ。 Q:今日のナダル、どう思った? いいプレーをしたと思うよ。本当に安定してた、いつものように。彼のゲームはすごく進歩した。でも今年の初めから彼はいいプレーをしてた。安定してた。速いコートでも良くなってた。彼の良さを証明するために今日のような試合が必要だったとは思わない。 Q:最後のショットをどう思った、あんなに暗くなってて?何とか打ち返そう、彼だって見えるかどうかわからないって? どうかな。まっすぐ打つかクロスか考えて、クロスに決めてミスした。もうあの時にはどっちにしろ終わってたのかもしれない。ミスすべきじゃなかったかもしれないけど。別の時ならミスしなかったかも。それは誰にもわからない。 Q:暗さについて誰かに聞いた?それともただプレーを続けたの? プレーを続けた。何も言わなかった。もしブレークバックして8-8になってたら何か言ったかもしれないけど。あれ以上続けるのは無理だったからね。ファンにも、メディアにも、僕らにも、誰にとっても明日また戻ってくるのは大変なことだ。でも何ができる?今の僕にはもちろんきついことだ、世界で一番大きな大会に暗くなったから負けるなんて。でもラファに負けるのは初めてじゃない。パリの決勝でも負けた。嬉しくはないけど、起こってしまったことだ。ラファの努力に対しておめでとうって言えるだけさ。 Q:この試合に勝つ最後のチャンスは第5セットのブレークポイントで5-3になれるところだったと思う?まだ後にもあった? チャンスは常にあった。僕がリードしてたからラファにはプレッシャーがかかってた。いくつかのゲームを頑張って挽回した、0-30とか15-40から、それで彼には余計プレッシャーがかかった。もっと後で30-30か0-15の時があったと思う。もっと彼にプレッシャーをかけられたのにそれができなかった。僕がブレークポイントを握ってた時、彼は素晴らしいフォアハンドを打った。あれには本当に何もできなかったよ。 Q:最初の12個のブレークポイント中、11取れなかった。どうして?緊張してたの?リターンがあなたらしくなかった。 1回だけブレークした時以外は、最初の方のブレークポイントでの自分のプレーに満足してない。ブレークした時は素晴らしかった。風に結構苦労してた。最初のうちは風が強かった。タフなコンディションだった。ラファがすごく良かった時もあった。必要な時に信じられないようなパッシングショットを打った。その他の分は、何をしたいのか、もっとちゃんと決めるべきだったのかもしれない。でもラファのせいでいろいろ考えてしまった、それがベストプレーヤーたちがお互いにやることさ。ラファも後の方で何度もチャンスを逃した。相手をやりにくくさせる、僕らはお互いにそれをやった。 Q:あなたは彼をすごくリスペクトしてる。特にあのタイブレークの後、まだ降参しないのかと思わなかった?ちょっとクレイジーだって。あなたは押されてる時、何度かサーブで挽回した。いつかは彼がガックリくると思わなかった? そうでもない。すごくナーバスになってるのは見た、第4セットのタイブレークで、落としちゃいけなかったのに。でも本当にナーバスになってた。いつもならできるリターンをミスした。攻められなかった。僕はまあまあのショットを打って、それで挽回できた。ものすごくそれを感じてるんだと思った、もしかしたら生まれて初めて。だから5セットに入る時、その勢いで、僕が少しいいプレーをすればなんとかなるかもと思った。だけど僕は本当に必要な時にベストのプレーができなかった。終わりの方は暗くなってきてタフだった。でも言い訳にはならない。ラファはいいサーブをして、いいプレーをして、実力で勝ったんだ。 Q:あなたは本当にテニスを愛して、大切にしてる。今日の試合は本当にレベルが高くて、いろんな要素があった。評論家たちは歴史上最高の試合じゃないかと言っている。 今までで最高かどうかは僕らが判断することじゃない。ファンやメディアが議論すればいい。ラファと僕がすごい努力をしたこと、ハッピーだよ。フェアな戦いだった、雨の中断があってタフだったけど。いくつか素晴らしいポイントがあった。僕ら2人とも最後の最後までタフなプレーをした。テニスでは時には残念なことだけど勝者と敗者がいなきゃいけない。引き分けはない。でも挽回するために本当に頑張らなきゃいけなかった。最後の3セット、彼をブレークすることができなかった、それでも彼をぎりぎりまで追い詰めた。ある意味では闇が降りてきて勝利は余計に特別なものになったかもしれない、ピートがラフター相手に夕闇の中で14勝目をあげた時みたいに。信じられない光景だった。もちろん僕がトロフィーを抱いていたかったけど、これが結果さ。 Q:あなたのキャリアの中で一番タフな試合? 多分一番辛い負けだね、ダントツで。今より辛い時ってちょっと考えられない。 Photo:Getty Images/AFLO
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