2008年7月4日
昨夏の「人間失格」(右上)に続き、人気コミックスのように生まれ変わった名作の文庫本
「人間失格」に続いて、「こころ」や「伊豆の踊子」も一変……。集英社文庫は日本文学の名作文庫本の表紙カバーを、「週刊少年ジャンプ」などで活躍する人気漫画家のイラストに変えた新装版を6月末に発売した。
昨夏、太宰治の「人間失格」を、大ヒットマンガ「デスノート」の小畑健さんが描いた装画に変えただけで、21万部を超えるヒットとなったため、今夏は期間限定で4作を追加した。
小畑さんがさらに、夏目漱石の「こころ」と芥川龍之介の「地獄変」を描き、川端康成の「伊豆の踊子」は「ジョジョの奇妙な冒険」で知られる荒木飛呂彦さん。中原中也詩集「汚れつちまつた悲しみに……」は、「テガミバチ」の浅田弘幸さんが担当した。
名作の文庫の表紙カバーは、作品のイメージが限定されないよう、登場人物などの具体的なイラストは避けるのが普通だったが、「若い人たちにも手にとってもらえるような、きっかけの一冊になれば」(集英社広報室)。ねらい通り、新装版の読者には若い世代が多く、書店ではコミック売り場に並んでいることもあるそうだ。(中村真理子)
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