2008年02月23日
また、連絡入りました
っとお!なんつう突風だ!車揺れるぜ。
いや
今、8時間働いてようやく休憩してました
で
昨夜、また懐かしい子からメール入りました。
少しずつ、真実を知ろうとしてくれる教え子が増えてきています。
また、その教え子自身が、飛鳥という人間を証明する存在にもなりますしね。
ただ……
返事で届いたメールの内容は、悲しいものでした
直接の教え子ではなくても、飛鳥に興味を持ち、親しくしてくれた若者が……
こんな年寄りよりも先に亡くなるなんてね
いつか、焼香に行きたいです
……次の本編も、死を扱うものになります。
いや
今、8時間働いてようやく休憩してました
で
昨夜、また懐かしい子からメール入りました。
少しずつ、真実を知ろうとしてくれる教え子が増えてきています。
また、その教え子自身が、飛鳥という人間を証明する存在にもなりますしね。
ただ……
返事で届いたメールの内容は、悲しいものでした
直接の教え子ではなくても、飛鳥に興味を持ち、親しくしてくれた若者が……
こんな年寄りよりも先に亡くなるなんてね
いつか、焼香に行きたいです
……次の本編も、死を扱うものになります。
Posted by 飛鳥エイジ at
14:32
│Comments(0)
2008年02月22日
本編更新
高校生達の手紙公開編も終了となります。
数々の事実が明らかになる高校生達の訴え。これがあってもなお、「現実」や「真実」から目を背け、自分らがでっち上げた物語によって飛鳥を非難し続けるM県教育委員会。本当に恐るべき組織です。
さすが、本館のアクセス解析を恐れて、このだてブログに携帯からこそこそやってきては中傷コメントを残していくクソ野郎の集団です。
そんな集団が、今もなおあの県の教育を統括していると思うと、なるほど学力テストの結果も納得だわ。
最近は、独自のテストもしたようですが、それの結果も散々だったようですね。当然です。まともな教師を次々追い出して、使い物にもならないクズをのうのうと教壇に立たせているような県の子ども達が、望ましい学力を得られるはずがない。
ホント、気の毒です…………
Posted by 飛鳥エイジ at
21:05
│Comments(0)
2008年02月22日
小学校校長殺害計画!!
だそうです。
北海道の、えっと、島歌小学校でしたっけ?児童14人しかいない小規模校で、業務員さんが殺された事件ありましたよね。
あれって、犯人が学校の金を使い込んでしまったのを、校長になすりつけるためにやったことらしいですね。
まあ、この件に関してはマスゴミも嘘や大袈裟をやらかす必要もなさそうなので多分、きっと、おそらくは信用できる報道だと思いますんで。
で、あの女の子を殺した後、校長を自殺に見せかけて殺し、使い込みの罪を校長に着せてしまおうというとんでもねえ計画だったとか。
ホント、人間なんてそんな理由でさえ人を殺すんですよね。困ったモンです。
しかし・・・・・
校長殺害計画か・・・・・思わず笑ってしまったぜ。今回狙われた校長さんはどんな人物か知りませんが、どっかの校長は100ペン殺されても罪が償いきれないアホウですからね。
しかし、皆さんもしかしてビックリしました??今回のタイトル??
ショッキングですよねえ。ゴメンナサイ☆☆
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北海道の、えっと、島歌小学校でしたっけ?児童14人しかいない小規模校で、業務員さんが殺された事件ありましたよね。
あれって、犯人が学校の金を使い込んでしまったのを、校長になすりつけるためにやったことらしいですね。
まあ、この件に関してはマスゴミも嘘や大袈裟をやらかす必要もなさそうなので多分、きっと、おそらくは信用できる報道だと思いますんで。
で、あの女の子を殺した後、校長を自殺に見せかけて殺し、使い込みの罪を校長に着せてしまおうというとんでもねえ計画だったとか。
ホント、人間なんてそんな理由でさえ人を殺すんですよね。困ったモンです。
しかし・・・・・
校長殺害計画か・・・・・思わず笑ってしまったぜ。今回狙われた校長さんはどんな人物か知りませんが、どっかの校長は100ペン殺されても罪が償いきれないアホウですからね。
しかし、皆さんもしかしてビックリしました??今回のタイトル??
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Posted by 飛鳥エイジ at
17:37
│Comments(3)
2008年02月22日
本編3-22 転落教師飛鳥の入院日記 その2 懐かしい顔は
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**注意書き***
今回の記事に「尾山」なる少年が登場しますが、ここでの記述は当時の石原マチの証言をもとに書かれたものであり、現在確認されている事実と、本編内の記述が食い違っていることが考えられます。特に、「半ば強姦」というような事実は、「尾山」君本人だけでなく、当時の二人の関係を知る別の人物からも「それはありえないです」と証言をもらっています。
むしろ、初めはマチから誘ったとの話もあります。その点を理解した上で、本編をお読み下さい。
10月24日
「先生!大丈夫っすか!?」
体の大きな色黒の男が、なんか野菜を抱えて病室にやってきた。病院という場にあっては非常識と言えるほど明るい笑顔と元気な声で、彼は他の入院患者からも一発で注目を浴びた。
「え?あぁ!?西垣……ニシか!」
「はい!お久しぶりです。」
彼は俺が10年も前に担任した男で、西垣リョウタといった。ちょっとお調子者の、気の良い明るい男だ。どこからか俺の入院を聞きつけてやってきたらしい。
「入院だなんて一体どうしたんスか?先生みたいな超人が!」
「ま、話せば長くなる。とりあえず座れや。」
「ええ!あ、これ見舞いッス!」

取り立てのカブやイモが見舞いか!?これは……なんとも西垣らしい。そのちょっと変わった見舞い品をどさりとベッドの隣に置き、西垣は椅子に座って俺の真ん前にいた。その石垣に、俺は今までのいきさつを話した。
こうして俺は、何度身の上話をしたことだろう。そして、教え子たちはみな俺を支えてくれる。なのに俺は、追いつめられる一方だ。俺はこのまま教職を失う他に道はないのだろうか?
西垣の反応もまた、これまでの教え子たちと同じだ。
「知らなかったッス……そんなことになってたなんて。でも、元気出してくださいね!誰がなんと言おうと飛鳥先生は俺にとって最高の教師だったんですから!俺は何があっても先生の味方ッスよ。何かあったら、いつでも力になります!」
熱い男だ……。
俺は、この西垣が小学4年生のころに1年間担任した。当時西垣はかなりのやんちゃ坊主で、よく俺に怒鳴られ、時にはケリくらったりもしていた。そんなハードな一年を過ごした彼が、なぜ俺を慕ってくれるのかは想像に任せよう。ただ、俺の教え子には、こんなアツい子がたくさんいてくれる。普通、教師は皆このような子供たちに巡り会えるものかどうか、俺にはわからない。どうだろう、世の教師たちよ、教えてはくれまいか。
西垣は、「また必ず来ます!」と元気に去っていった。
入院して数日。ある高校生つてに、俺の入院がマチに伝わった。マチは、「なんで私に知らせないかなぁ?」と、ふてくされた様子だったという。病院から手紙を出し、時間を決めて電話することになった。
10月30日。この日は、夜マチと電話で話すことになっていた。マチの通うS台中学校では、秋の文化祭が終わったばかりで、生徒会役員&美術部部長であるマチも、大仕事を終えたばかりであった。俺は、そんな大役を抱えたマチを邪魔したくなかったという理由もあって、自分の入院を伝えていなかったのだ。結局は、それがマチの機嫌を損ねることになったわけだが……。
で、夜が待ち遠しいなぁとわくわくしていたら、だ。
「なんじゃあこりゃあぁ!?」
目の前に並ぶ恐ろしい美味しそうなケーキ。きっとイイ値段であったろう「モンブラン」だ!他にプチケーキもいくつかついている詰め合わせだ。
「いや、先生誕生日だったじゃないですか。」
確かに10月27日は誕生日だったが、むう……いや、嬉しいんだぞ、二人とも。
今目の前にいるのは、あの西垣と、その同級生だった女の子、「さな」だ。病院で誕生日を迎えてしまった俺のために、ちょっと遅れてバースディパーティーを開いてくれたのだ。
さなは、当時メールのやり取りをしていた女の子だが、俺の入院中は仕事が忙しくて見舞いに行けないとお詫びのメールをくれていた。
ち、すっかり騙されたぜ。
で、さなと西垣の二人が買ってきてくれたのが、この恐ろしい美味しそうな「モンブラン」と小さな仲間たちだった。
入院中の元担任のために、教え子が自腹切ってケーキを買って見舞いに駆け付けてくれる。何年も会っていない俺の誕生日を覚えていてくれたのだ。これだけでもなかなか珍しい感動のエピソードであろうに。
しかし、だ。そのありがたい贈り物は、巨大なモンブラン3つといくつかのプチケーキ。常識的に考えて「私たちはモンブランで、先生はプチケーキね☆」なんてことはありえねえ……。なあ君たち、このモンブランをどうしようというのかな?俺がモンブランが苦手だということは、話したこと、なかったかなぁ……?
「モンブランが一番高かったんですよ☆だから、主役の先生はモンブランをどうぞ!」
さなが、人なつっこい笑顔でそう話す。
うおおおぉぉああ!やはりそう来たかぁ!?
「しかも先生は人類超えた大食いだから、大奮発して3つです!」
ひいいいぃぃああ!!君たち!君たちの想いはわかった!な、その気持ちだけありがたく
「私たちはまわりの小さいケーキです☆」
あ!いや待て、さな!俺がプチケーキでよーございます ってもう食べてんのかよテメェら!!
箱の中には、「一般的には喜ばれる、とても美味しそうな」モンブランが3つ並んでいる。
「どうぞ どうぞ どうぞ どうぞ」
ああ……桜木花道よ。貴様もあのフリースローの時、こんな思いだったのか?
現実から逃れてみても一瞬。二人の教え子は期待の眼差しで俺とモンブランを見つめている。ああ、こんなことならモンブランにもっと戦いを挑んでおくのだった。そりゃ、ラッキョに比べれば食べられないことはないが、どうもマロンクリームというやつの喉越しが極めて苦手なのだ……。
後悔先に立たず。俺は震える手でモンブランを一つつまみ上げ、意を決してかぶりついた。
「うん、うまいなこれ、うまいわ。」
「でしょ!高かったんですから!」
大人は、心を偽るのがうまくなるものなのだよ……君たちも、汚れたと感じたとき、解るわ。
「うん、うまいなこれ、うまいわ。」
追いつめられると、人は言葉のバリエーションを失う。
モンブランを一つ完食したところで、さすがにやばくなった俺は笑顔で切り出した。
「いやあ、大きくてさ、ボリュームあるモンブランだから、これ以上は食えないなあ。あとは夜食にするよ。あはははははは。」
「そうですか、じゃ、しまっときますね。」
西垣が、ケースの蓋を閉じて俺の食事台においてくれた。
ヤバいとこだった……。3つもイッてたら、それこそ入院だぜ(ヲイ)。そんなこんなで楽しい拷問の一時を過ごし、この日も夜を迎えた。
夜、10時過ぎ。俺は病院の待合室にある公衆電話から、マチの自宅に電話をかけた。待ちかまえていたかのようにマチが出る。
マチには、入院の理由など説明する必要はなかった。ただ、マチに連絡しなかったことを俺はまず詫びた。
「なんで、マチに知らせてくれなかったの?入院なんて、大変なことなのに。」
「すまん。でもな、これ以上お前に甘えちゃならんと思ってな。」
「それは解るけど、エイジだって辛いでしょ?」
「そりゃ、な。だからマチに任せようと思って、よ。どうするかは、もうマチに任せるから、よろしくな。」
「なんか、それって卑怯だよ。でも、マチが好きにするならいいんだよね?」
「ああ。」
入院中、マチに会いたかったが、俺には無理強いなど出来ない。全ては、マチの心一つだ。また、この日はマチにとって大きな話があった。無論、俺にとっても衝撃的な内容の。
「ね、エイジ、一ついいかな?」
「ああ、もちろん。」
そう言って俺は100円玉を電話に放り込んだ。マチがこんなふうに話を切り出すときは、長くなることが殆どだからだ。
「この前の土日ね、S台中の文化祭だったの。ヤツと一緒に生徒会で仕事するのもそれが最後だから、けっこー頑張ったの。でね、全部終わって打ち上げの時、思い切って言ってみたんだ。」
「言った?ああ、そうか……。」
「うん……。ちゃんと、彼女にして下さいって、ね。」
「……それで、どうだったんだ?」
「あはは……。他に好きな子がいるからダメだって。」
「尾山、ぶっ殺していいか?」
半分は本気だった。本当に殺したりはしない……かどうかもわからないが、マチに土下座くらいはさせただろう。
「だからぁ、それはカンベン。でも、もういいんだ。泣くだけ泣いて、もう終わりにしたから。」
「そうか……もう、やらせたりするなよ。」
「うん……。」
真っ暗な待合室に声が響く。俺は、マチを尾山の呪縛から解放してやりたかった。マチが半ばレイプのように尾山に処女を奪われたのは、中学2年生の2月だったという。当時14才の女子中学生マチを、その後ずっとセックスの道具にし続けたあげく、「他に好きな子がいるから」だと?法が許すなら、俺は間違いなく尾山というガキを瞬殺していたことだろう。
マチは、解放されたのだろうか?俺はマチの「うん」という返事を信じたかった。
「マチ、正直に言うわ。来れるか?」
「マチも行きたいよ!メールとか出来ないけど、先輩経由で連絡入れてよ。」
「ああ、わかった。じゃ、マチもいろいろ整理つけろよ。」
「うん、エイジもな。おやすみ!」
久しぶりのマチの声。マチの運命は動いた。さて、俺はどうなってしまうのか?
俺とマチ。二人の運命はこの時また新しい段階に入ろうとしていたのだ。歩み寄ったのは、俺なのか、マチなのか?それは、物語が終わるその時まで、きっと誰にもわからない。そう、この物語が終わるまで……。
病室に戻り、独りベッドに腰掛ける。
目の前には、昼、さなと西垣が持ってきてくれたモンブランの箱が、小さなランプの明かりに照らされ、白く浮き上がっている。

俺は、その箱を見つめながら、いつか泣いていた。
こんなメチャクチャになってしまった俺でも、まだ支えてくれる教え子たちがいる。
誕生日を覚えてくれている子らがいる。
俺は、モンブランを手に取り、一口かぶりついた。
「うまい……うまいな。ありがとな、みんな……。」
舌とか味覚とかじゃない。心にしみる美味さだった。夜の病室。俺は涙で顔をくしゃくしゃにしながら、3つめのモンブランも、完食した。
本編3-23 入院転落教師と、制服女子高生集団が病室で…… に続く。
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今回の記事に「尾山」なる少年が登場しますが、ここでの記述は当時の石原マチの証言をもとに書かれたものであり、現在確認されている事実と、本編内の記述が食い違っていることが考えられます。特に、「半ば強姦」というような事実は、「尾山」君本人だけでなく、当時の二人の関係を知る別の人物からも「それはありえないです」と証言をもらっています。
むしろ、初めはマチから誘ったとの話もあります。その点を理解した上で、本編をお読み下さい。
10月24日
「先生!大丈夫っすか!?」
体の大きな色黒の男が、なんか野菜を抱えて病室にやってきた。病院という場にあっては非常識と言えるほど明るい笑顔と元気な声で、彼は他の入院患者からも一発で注目を浴びた。
「え?あぁ!?西垣……ニシか!」
「はい!お久しぶりです。」
彼は俺が10年も前に担任した男で、西垣リョウタといった。ちょっとお調子者の、気の良い明るい男だ。どこからか俺の入院を聞きつけてやってきたらしい。
「入院だなんて一体どうしたんスか?先生みたいな超人が!」
「ま、話せば長くなる。とりあえず座れや。」
「ええ!あ、これ見舞いッス!」
取り立てのカブやイモが見舞いか!?これは……なんとも西垣らしい。そのちょっと変わった見舞い品をどさりとベッドの隣に置き、西垣は椅子に座って俺の真ん前にいた。その石垣に、俺は今までのいきさつを話した。
こうして俺は、何度身の上話をしたことだろう。そして、教え子たちはみな俺を支えてくれる。なのに俺は、追いつめられる一方だ。俺はこのまま教職を失う他に道はないのだろうか?
西垣の反応もまた、これまでの教え子たちと同じだ。
「知らなかったッス……そんなことになってたなんて。でも、元気出してくださいね!誰がなんと言おうと飛鳥先生は俺にとって最高の教師だったんですから!俺は何があっても先生の味方ッスよ。何かあったら、いつでも力になります!」
熱い男だ……。
俺は、この西垣が小学4年生のころに1年間担任した。当時西垣はかなりのやんちゃ坊主で、よく俺に怒鳴られ、時にはケリくらったりもしていた。そんなハードな一年を過ごした彼が、なぜ俺を慕ってくれるのかは想像に任せよう。ただ、俺の教え子には、こんなアツい子がたくさんいてくれる。普通、教師は皆このような子供たちに巡り会えるものかどうか、俺にはわからない。どうだろう、世の教師たちよ、教えてはくれまいか。
西垣は、「また必ず来ます!」と元気に去っていった。
入院して数日。ある高校生つてに、俺の入院がマチに伝わった。マチは、「なんで私に知らせないかなぁ?」と、ふてくされた様子だったという。病院から手紙を出し、時間を決めて電話することになった。
10月30日。この日は、夜マチと電話で話すことになっていた。マチの通うS台中学校では、秋の文化祭が終わったばかりで、生徒会役員&美術部部長であるマチも、大仕事を終えたばかりであった。俺は、そんな大役を抱えたマチを邪魔したくなかったという理由もあって、自分の入院を伝えていなかったのだ。結局は、それがマチの機嫌を損ねることになったわけだが……。
で、夜が待ち遠しいなぁとわくわくしていたら、だ。
「なんじゃあこりゃあぁ!?」
目の前に並ぶ恐ろしい美味しそうなケーキ。きっとイイ値段であったろう「モンブラン」だ!他にプチケーキもいくつかついている詰め合わせだ。
「いや、先生誕生日だったじゃないですか。」
確かに10月27日は誕生日だったが、むう……いや、嬉しいんだぞ、二人とも。
今目の前にいるのは、あの西垣と、その同級生だった女の子、「さな」だ。病院で誕生日を迎えてしまった俺のために、ちょっと遅れてバースディパーティーを開いてくれたのだ。
さなは、当時メールのやり取りをしていた女の子だが、俺の入院中は仕事が忙しくて見舞いに行けないとお詫びのメールをくれていた。
ち、すっかり騙されたぜ。
で、さなと西垣の二人が買ってきてくれたのが、この恐ろしい美味しそうな「モンブラン」と小さな仲間たちだった。
入院中の元担任のために、教え子が自腹切ってケーキを買って見舞いに駆け付けてくれる。何年も会っていない俺の誕生日を覚えていてくれたのだ。これだけでもなかなか珍しい感動のエピソードであろうに。
しかし、だ。そのありがたい贈り物は、巨大なモンブラン3つといくつかのプチケーキ。常識的に考えて「私たちはモンブランで、先生はプチケーキね☆」なんてことはありえねえ……。なあ君たち、このモンブランをどうしようというのかな?俺がモンブランが苦手だということは、話したこと、なかったかなぁ……?
「モンブランが一番高かったんですよ☆だから、主役の先生はモンブランをどうぞ!」
さなが、人なつっこい笑顔でそう話す。
うおおおぉぉああ!やはりそう来たかぁ!?
「しかも先生は人類超えた大食いだから、大奮発して3つです!」
ひいいいぃぃああ!!君たち!君たちの想いはわかった!な、その気持ちだけありがたく
「私たちはまわりの小さいケーキです☆」
あ!いや待て、さな!俺がプチケーキでよーございます ってもう食べてんのかよテメェら!!
箱の中には、「一般的には喜ばれる、とても美味しそうな」モンブランが3つ並んでいる。
「どうぞ どうぞ どうぞ どうぞ」
ああ……桜木花道よ。貴様もあのフリースローの時、こんな思いだったのか?
現実から逃れてみても一瞬。二人の教え子は期待の眼差しで俺とモンブランを見つめている。ああ、こんなことならモンブランにもっと戦いを挑んでおくのだった。そりゃ、ラッキョに比べれば食べられないことはないが、どうもマロンクリームというやつの喉越しが極めて苦手なのだ……。
後悔先に立たず。俺は震える手でモンブランを一つつまみ上げ、意を決してかぶりついた。
「うん、うまいなこれ、うまいわ。」
「でしょ!高かったんですから!」
大人は、心を偽るのがうまくなるものなのだよ……君たちも、汚れたと感じたとき、解るわ。
「うん、うまいなこれ、うまいわ。」
追いつめられると、人は言葉のバリエーションを失う。
モンブランを一つ完食したところで、さすがにやばくなった俺は笑顔で切り出した。
「いやあ、大きくてさ、ボリュームあるモンブランだから、これ以上は食えないなあ。あとは夜食にするよ。あはははははは。」
「そうですか、じゃ、しまっときますね。」
西垣が、ケースの蓋を閉じて俺の食事台においてくれた。
ヤバいとこだった……。3つもイッてたら、それこそ入院だぜ(ヲイ)。そんなこんなで楽しい拷問の一時を過ごし、この日も夜を迎えた。
夜、10時過ぎ。俺は病院の待合室にある公衆電話から、マチの自宅に電話をかけた。待ちかまえていたかのようにマチが出る。
マチには、入院の理由など説明する必要はなかった。ただ、マチに連絡しなかったことを俺はまず詫びた。
「なんで、マチに知らせてくれなかったの?入院なんて、大変なことなのに。」
「すまん。でもな、これ以上お前に甘えちゃならんと思ってな。」
「それは解るけど、エイジだって辛いでしょ?」
「そりゃ、な。だからマチに任せようと思って、よ。どうするかは、もうマチに任せるから、よろしくな。」
「なんか、それって卑怯だよ。でも、マチが好きにするならいいんだよね?」
「ああ。」
入院中、マチに会いたかったが、俺には無理強いなど出来ない。全ては、マチの心一つだ。また、この日はマチにとって大きな話があった。無論、俺にとっても衝撃的な内容の。
「ね、エイジ、一ついいかな?」
「ああ、もちろん。」
そう言って俺は100円玉を電話に放り込んだ。マチがこんなふうに話を切り出すときは、長くなることが殆どだからだ。
「この前の土日ね、S台中の文化祭だったの。ヤツと一緒に生徒会で仕事するのもそれが最後だから、けっこー頑張ったの。でね、全部終わって打ち上げの時、思い切って言ってみたんだ。」
「言った?ああ、そうか……。」
「うん……。ちゃんと、彼女にして下さいって、ね。」
「……それで、どうだったんだ?」
「あはは……。他に好きな子がいるからダメだって。」
「尾山、ぶっ殺していいか?」
半分は本気だった。本当に殺したりはしない……かどうかもわからないが、マチに土下座くらいはさせただろう。
「だからぁ、それはカンベン。でも、もういいんだ。泣くだけ泣いて、もう終わりにしたから。」
「そうか……もう、やらせたりするなよ。」
「うん……。」
真っ暗な待合室に声が響く。俺は、マチを尾山の呪縛から解放してやりたかった。マチが半ばレイプのように尾山に処女を奪われたのは、中学2年生の2月だったという。当時14才の女子中学生マチを、その後ずっとセックスの道具にし続けたあげく、「他に好きな子がいるから」だと?法が許すなら、俺は間違いなく尾山というガキを瞬殺していたことだろう。
マチは、解放されたのだろうか?俺はマチの「うん」という返事を信じたかった。
「マチ、正直に言うわ。来れるか?」
「マチも行きたいよ!メールとか出来ないけど、先輩経由で連絡入れてよ。」
「ああ、わかった。じゃ、マチもいろいろ整理つけろよ。」
「うん、エイジもな。おやすみ!」
久しぶりのマチの声。マチの運命は動いた。さて、俺はどうなってしまうのか?
俺とマチ。二人の運命はこの時また新しい段階に入ろうとしていたのだ。歩み寄ったのは、俺なのか、マチなのか?それは、物語が終わるその時まで、きっと誰にもわからない。そう、この物語が終わるまで……。
病室に戻り、独りベッドに腰掛ける。
目の前には、昼、さなと西垣が持ってきてくれたモンブランの箱が、小さなランプの明かりに照らされ、白く浮き上がっている。
俺は、その箱を見つめながら、いつか泣いていた。
こんなメチャクチャになってしまった俺でも、まだ支えてくれる教え子たちがいる。
誕生日を覚えてくれている子らがいる。
俺は、モンブランを手に取り、一口かぶりついた。
「うまい……うまいな。ありがとな、みんな……。」
舌とか味覚とかじゃない。心にしみる美味さだった。夜の病室。俺は涙で顔をくしゃくしゃにしながら、3つめのモンブランも、完食した。
本編3-23 入院転落教師と、制服女子高生集団が病室で…… に続く。
2008年02月22日
っと寝る前に……
ミクシイの方にまた動画紹介です。
今度は全体公開してますんで、ミクシイやってる人は覗いてみて下さいな。
ま、なんて事はない修学旅行の映像です。
これからはなんて事無いものをちょくちょくあげていくつもりです。
なんて事あるものは限定公開ですし、さらになんて事ありすぎるものはパスワード制にしませんとね。
ありすぎるものも、あるので…………
今度は全体公開してますんで、ミクシイやってる人は覗いてみて下さいな。
ま、なんて事はない修学旅行の映像です。
これからはなんて事無いものをちょくちょくあげていくつもりです。
なんて事あるものは限定公開ですし、さらになんて事ありすぎるものはパスワード制にしませんとね。
ありすぎるものも、あるので…………
Posted by 飛鳥エイジ at
00:58
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