2008年04月03日

本編12月16日(第一日) 飛鳥エイジ、四国に立つ!

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 12月16日、月曜日。朝6時55分。ついに来た。瀬戸大橋だ。瀬戸内海は小さな海だが、眼下にたくさんの船が行き交う。思ったよりにぎやかな海だ。そしてついに列車は四国へ。

 マチ、俺は四国へ来た。今日から寺をまわりだす。天気は思ったよりもよい。予報では雨もあったのだが、東の空は明るく、日の出が近いことを知らせている。初めてみる山々の向こうに、朝焼けが美しい。

 初日、どのくらいやれるんだろうか?とにかくチャレンジしてみるな、マチ。

 高松駅到着。ホームのうどん屋で、さっそく讃岐うどんを味わう。350円という値段は、S台の感覚でいうと安いように思えるが、まだ高い方だという。

 8時20分発の特急、うずしお3号で板野駅へ。板野から一番寺、霊山寺へはタクシーを使った。車中で運転手からいろいろ話を聞けた。やはり12月は歩き遍路、バス遍路共にずいぶん少なくなるらしい。遍路用品店、門前一番街の店員は、タクシーの運転手とはなじみらしく、俺の必要な物は運転手が全て伝えてくれた。スタートから地元の人に助けられている。

 後でわかったことだが、この門前一番街はとても良心的な店だったらしい。価格も店員の対応も、一番寺の用品店に比べると格段によいということだ。一通りそろえて、1万ちょっと。店内で遍路姿へと着替える。ちょっとしたコスプレ気分だ。やはり普通の格好ではないわけで、杖をつく手も、動きがぎこちない。

 店を出てわずか30秒。一番寺の山門前に立つ。しばし、硬直。



 7月に遍路を思い立ってから、いろんなことがあった。次々と記憶の中を駆け抜けていくヴィジョン。最後に俺の中に浮かんだのは、あのコミケ会場での、マチの姿だった。まだロングだった髪が、黒く輝いている。そう、そしてあの大きな、温かい目で、俺を見つめながら言うのだ。『結願できるといいですね。』あ、なんか新鮮だ。今はもうタメ口で、俺をどついたりするマチだけど、あの頃は言葉丁寧な、礼儀正しい少女だったんだなあ。(おい、今はなんなんだよ……)

 ここまで、来たんだなあ……。ありがとう、マチ。
 一歩踏み出す。これが、遍路としての最初の一歩か。山門で一礼し、初めて、寺の空気を吸い込む。あらゆる物が、今まで自分が過ごしてきた世界とは違っていた。『異世界』といっては大げさに聞こえるだろうが、実際にその場に立った者は、みなそう感じるのではないだろうか。

 手水で手、口を清め、鐘を一つ打つ。本堂に向かい、献灯、焼香。納札を納め、いよいよ、初めての読経だ。自分としては、恥ずかしいこともあってずいぶん控えめな読経だったと思う。が、これも後でわかったことだが、初めての遍路の読経はみな呟くような感じで、俺の一番寺での読経は、相当な『大声』だったらしい。知らないということは恐ろしい……。でも、仏に届く声でなければ、願いも聞いてもらえまい。俺自身のこともまああるが、なによりマチの幸せが一番の願いなのだ!これを聞いてもらうためには、少々でかい声であってもよかろう。
 本堂へのお参りが済んだら、大師堂で全く同じようにお参り。

 俺は、手にした杖を見つめた。俺の旅は、同行三人。大師様と、俺と、そして……マチ!

 大師様、どうか、マチの同行を認めてください。俺の命を救ってくれた彼女のために、俺は命をかけて祈り続けます。これから巡る全ての寺の大師堂で、マチのことをお願いしていきます。どうかあの子に、俺の大好きなマチに、幸せを授けてください……。

 大師堂の前で、俺は涙を流していた。これから俺は、歩き続けるのだ。マチの幸福を祈りながら。
 合掌……。祈りの言葉が湧き上がってくる。俺の祈りは、届くのか……。

 納経所で初めての納経だ。団体の納経があったらしく、俺は順番待ちだ。納経帳を手に待っていると、『ちょっと待ってくださいね。』と声をかけられる。
 ちょっと意外だった。一番寺の納経所は特に無愛想で、言葉なんてまずかけてもらえないという話を聞いていたからだ。さらに、納経がすんだ後、『ご苦労様、お気を付けて。』の言葉。うーん、優しいではないか。見かけはごっつい坊さんだが、その言葉に俺はずいぶん癒された。温かな寺の人の心に励まされ、俺は次の寺へと向かった。

 一番寺を出てすぐに、歩きの遍路と出会う。俺よりも大きな荷物を背負い、明らかに野宿を考えた装備の遍路だ。頭も丸め、気合い入ってる入ってる!

 この人こそが、その後度々一緒に歩くことになる、『スナフキン』こと、神奈川県川崎市の大●さんだ。マチに宛てたレポートなので、今後は彼のことをスナフキンと呼ぶことにしよう。(失礼な……)
 俺が挨拶すると、スナフキンは立ち上がって例を返した。なんと礼儀正しい人だろう。俺より身長が高く、180㎝程はあろう。先を急いでいたせいもあり、俺は立ち止まらずそのまま歩き続けた。
 一番から七番までは寺間の距離が短い。日が暮れるまでに何とか打つことが出来るだろう。足よりも肩に負担がかかっている。荷物の重量は全部で20㎏近い。やはり重すぎたか。

 泣きまくりの一日だった。大師堂の前でなんか泣けてしまうんだよ。マチの幸せを祈り、俺のことを祈りして、自然と涙があふれてくる。
 山の中で考えた。俺のようなハズレくじを、マチにつかませるわけにはいかない……。でも、そんな人生負け組を、マチは救ってくれる。俺はまだ落ちていくかも知れない。でも、マチは俺を支え続けてくれるだろう。俺は、どこまでマチに甘えてよいのか?俺は、このまま四国でのたれ死んだ方がいいんじゃないかと感じ始めていた。
 そんなことを考えていた時だった。道に茶色の固まりが転がっている。よく見ると、それはタヌキの死骸だった。死んでからそう時間は立っていないようだ。血は流れていたが、大きな外傷はない。

 俺は、また涙がこみ上げてきた。俺自身の姿を見たような気がした。
 絵本「アンジュール」の、あの犬は、少年と出会わなかったらどうなっていただろう?俺も、マチに出会っていなかったらどうなっていただろう?このタヌキは、救ってくれる何かに出会うことなく、ここで果てたのだろう。寂しかった、か?
 俺がこんな様になったなら、誰か悲しんでくれるだろうか。

 俺は、タヌキの亡骸に合掌していた。せめて俺が、悲しんでやりたいと思って。

 四番大日寺に向かう上り坂途中で、眼下になにやら黒いものの群れ。立ち止まってよく見てみると、なんとイノシシ!イノシシが、柵の中で飼われている。どう見てもこれは家畜だ。まさか食べるのか?
 まあ、俺もイノシシは食べたことがあるが、それは野生のもので、狩猟によって得られたイノシシ肉だ。四国では、イノシシが家畜として飼われているのだろうか?


 寺の人が優しい。
 いろいろな体験談でこき下ろされた寺の納経所だが、今日打った一~七番の寺で、不快な思いをすることはなかった。それどころか、五番の地蔵寺では、次の札所までの道順を丁寧に教えてもらったし、野宿のことも気遣ってくれた。『ご苦労様、お気を付けて』という言葉も殆どの寺で聞かせてもらった。道中あまり事はなかったが、寺に救われている感じだ。それとも、飛鳥が特別扱いされている……?いや、そんなことはあるまい。

 暗くなってさまよいモードに。生まれて初めての所だけに、地図を睨みながら歩いても自分の場所に自信が持てない。どうも高速道路らしい高架が目の前に横たわる。走り去る車に俗世を感じながらも、今自分は、ああして日常を生きる人たちとは違う世界にいることを感じ始めていた。

 だが、運命もまんざら捨てたモンじゃない。野宿の場所を探し始めたら、目の前に巨大温泉が!
 地図にはまったく載っていない。いやビックリ!600円で入浴。メシも食えたし、体も伸ばせた。
 掃除のおばさんたちに、『ここは歩きさんがよく休んでいくんだよ。敷地内に野宿も出来るから、11時までいたらいい。』と勧められた。このノートも休憩所で書いてるのさ!
 しかし、遍路スタイルの俺に気さくに話しかけてくる地元の人々。やはり四国の人間は、遍路という存在に慣れているのだろう。寺といい地元の人々といい、俺が求めているものが初日から盛大に俺を迎えてくれている。

 やはり、ここに来て良かった。

 TVじゃもうジングルベルが流れている。
 ……マチ、クリスマスはどうするのかな?来年、俺予約しておきたいのだが。マチとクリスマスを過ごしたい。できるなら一生、クリスマスの夜をマチと過ごすことができたならと願う。しかし、『一生』かよ……。

 温泉の前で『くまのプーさん』の小さなぬいぐるみを拾った。ゲーセンで拾えるようなサイズで薄汚れていたが、放っておけなかった。マチは、こんな時どうするだろう?俺の妻は、絶対に拾ったりしない。仮にこれをおみやげなんて言って渡そうものなら、『汚い!』とさわりもしないだろう。マチなら……きっと、いや、間違いなく、喜んで受け取ってくれる。俺がどんな気持ちでこいつを拾ったか、共感してくれるに違いない。



 俺は、こいつと旅を続けようと考えていた。ずっと、こいつを小脇に下げて歩き続けようと。そして、俺の旅の『証人』として、マチに贈ろうと……。

 あ!左肩がいてぇ!なんか石みたいになってるし、筋肉が切れていくような痛みだ。こんな苦しみは初めてだ。今晩中に回復しないと厳しいな。マチのために、三十一番、竹林寺まで行くのだ!睡眠、休息も考えてとっていかなくては。
 
 それにつけてもマチが恋しい。もう初日からあいたくてたまらない。でも、耐えなきゃなぁ……。これから先、何ヶ月も、どうかすると何年も、会えなくなることもあるかもしれないし、な。考えたくないけど……。俺、そんなに長くマチに会えなかったら、大丈夫だろうか?

 昨日、マチに送りだしてもらった自分……。こんな幸せを味わっていいのかという思い、何度でも会いたいという身勝手、俺はどうすればいい?

 ただ、気持ちに正直になっていいというのなら、俺はどこまでもマチについていく。マチのジャマはしないが、それでもその人生の一部を奪ってしまうのも事実。俺にできることなら、埋め合わせさせてくれ!俺の人生を賭けて、マチの幸せに代えてやりたいんだ!

 玄関に、なにやら受付の女性と話す大荷物の遍路がいる。手には菓子パンを抱えているようだ。よく見ると、なんとスナフキンではないか!彼も俺とほぼ同ペースで歩いているらしい。一番を出てすぐに挨拶を交わした遍路とまた出会う。これも、四国遍路の楽しみの一つか。
 彼はこれからここで温泉に浸かるらしい。お互いに、いい湯が見つかって良かったね。

 21時50分。施設の人に許可をもらい、野宿開始。ゴアテックスの一人用テントは、雨でもフライシートが不要なのはありがたい。隣にはスナフキンのテントが立っている。共にテントを立てながら、名前や出身地など基本データを交換しあう。これだけペースが似ていると、これからも一緒になるかもしれない。

 それにしても、見知らぬ土地で見知らぬ人と一緒に野宿。これも遍路の楽しみかもしれないな。

 マチ、俺今ホントに楽しいし、嬉しい。外は雨風強く、とても静かに眠れそうにないが、疲れた体は睡眠を求めている。
 明日はできれば焼山寺までたどり着きたい。途中、へんろ転がしと言われる、歩き遍路最大の難所があるが、今の俺にはどんな困難も立ちふさがることなどできはしない。
 金剛杖を見つめながら、遍路初日の出来事を振り返る。まだいくらもすり減っていない杖の先をさわり、これがどれほどすり切れていくのかをなんとなく考えていた。
 大師様と、俺と、マチ。初日から俺の体はボロボロだが、不思議とエネルギーは全く減らない。エンジンはがたがただが、燃料は無尽蔵といったところか。もちろん、俺にとっての「燃料」とは、マチへの想いだ。

 明日は、納経開始時刻7:00に合わせて八番熊谷寺を打つ。


 じゃ、おやすみ、マチ。

本編3.5-3 12月17日(二日目) へんろ転がしVS転落教師! そして、あり得ない再会! に続く
  

Posted by 飛鳥エイジ at 17:49Comments(0)転落教師本編」

2008年04月03日

遠野旅行の記憶 5

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それと、本館のリンクがあの2ちゃんに貼られてるんですが、今回はおとなしいものですね。
閉鎖空間でこそこそと人中傷して満足しているようです。本当にあの寄生虫どもには困ったものですね。
リアルに飛鳥の前に現れる度胸など無いゴキブリどもですが、出来れば完全に駆除してしまいたいですね。
奴らは、社会のお荷物ですよ。

なんか米兵が騒ぎになってますが、先日の茨城無差別殺人、忘れちゃならんですよ。引きこもりのニートが何をしたか。
ネット上でこそこそ「犯罪」を繰り返すクズどもも、常に糾弾されるべき危険な「犯罪者予備軍」ですな。

全く……こっちで「警察」と明言して動き出したら、今度は本館か?
アホどもが。ここでやってることを、本館でしていないわけがないだろうが。

人なめるにもほどがある。これだからリアルにケンカもしたことねえ寄生虫どもは困る。


では、続きを


掘りごたつ、巨大だったなあ。これだと10人以上でいっぺんに食事できますよ。
田舎の農家って、こうなんですよね。飛鳥の祖父の実家がこうでしたね。あの頃はS台も十分田舎だったからねえ。



カッパ………?



馬は、マチが勝手に「オオニシキ号」と命名。もちろん、あの名作「動物のお医者さん」からです。
ホントにそんな感じだったからね、この馬……


あ、違った。オオニシキはこっちでした。



さてと
2ちゃんのカスどもの生態をご覧になりたいかたは、本館覗いて下さい。リンク貼っておきましたので。
ここでも一応いっときますが、

お前らカスにとやかく言われる筋合いはねえ!!文句あるならここに来い!
それもできねえヘタレどもが。いつでも拳で勝負してやるからよ、来い。

恐怖も理解せぬカスども。ネット上のクズは、リアル世界でもクズだよ。
まずは定職に就いて、人並みに社会に貢献できるようになってから俺と戦いにきやがれカス。


と、また過激な発言ですが、かえってこれがいいのでしょう。奴ら腰抜けどもは、自分が攻撃されるのを異常に恐れます。だから決して正体を明かさず、相手に聞こえもしないところでぐずぐず鼻水垂らすように幼稚な悪口たれて自分を慰めてるんですね。
頼むよ。今すぐ消えて無くなってくれカス。



ああそれと
写真の本人から「公開は控えてほしい」旨の連絡あれば、ちゃんと対応しますよ。
無関係の2ちゃん寄生虫どもがぐだぐだかだるんじゃねえよ。このゴキブリどもが。
飛鳥はいつでも連絡まってますし、きちんと対応します。
ただし、、M県教育委員会のアホどもが、「これまずいだろ!」とか言っても聞く耳もたんよ。テメエらには関係ねえんだから、黙ってみてろこの犯罪集団が!!  

Posted by 飛鳥エイジ at 14:55Comments(0)

2008年04月03日

遠野旅行の記憶 4

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カッパ酒!某まったりNHKアニメを思い起こさせるその姿に、マチはいたく感動してました。
というわけで、買ってしまったよ!!


キョウコも便乗。なんというか、こんなほっとした一時の裏で、とんでもないものが進行していたなんて、考えたくないですけどね。



結局全員「カッパ酒」。日本人って、この顔が好きなのかねぇ。





で、明け方本館に阿呆が来ていました。某東北の、学長が実刑食らった大学のヤツらしいですね。
全く……人が逮捕されたときは好き勝手騒いで、テメエの仲間が大麻所持なんて単純な犯罪でとっつかまったら必死で抵抗か??
だからお前はあほなのだ!!


最近、この別館が静かになってしまって、ちょっと寂しい飛鳥です。
たまにはケンカしに来いよ、ゴミ野郎ども。データもたまらねえだろ。せっかく全部警察に持って行ってやるのに……。
これじゃ飛鳥、回復しちゃうよ。

  

Posted by 飛鳥エイジ at 09:10Comments(0)

2008年04月02日

遠野旅行の記憶 3

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カッパ直売かよ!!売ってるんかよ!?
残念ながらこの日はおやすみで、カッパの存在を確認できませんでした。



頭に皿がある「カッパ狛犬」。頭にお賽銭なのか、小銭が入っています。



囲炉裏で命拾いするキョウコです。小さいから、寒さに弱いんですよ。


ふるさと村のおばさま方と一緒に。
この中に「テツばあちゃん」がいたのは笑ったね。

  

Posted by 飛鳥エイジ at 21:35Comments(0)

2008年04月02日

☆食えるもんだなあ☆

いや、今日、昼飯を回転寿司で食ったんですけどね

20皿いただきました。もちろん、腹八分目です。

ちょっと腹減ってると、まだ食えてしまうんだよねえ。燃費悪い体だよ全く。

ま、ターゲット始末するまで、出来るだけ衰えずにこの力を維持しないとならんから、ちゃんと食って肉体労働だぜ。

でも、最近太り気味…………

夏に向けて少し絞らないとダメだな。70キロくらいがベスト体重なので。
  

Posted by 飛鳥エイジ at 18:45Comments(0)