ニュース: 事件 RSS feed
「ホームレスに生活保護認めよ」 野宿している新宿区を男性が提訴
定職に就く努力をしていないことを理由に生活保護の支給を認めなかったのは不当だとして、ホームレスの男性(57)が7日、野宿をしていた東京都新宿区に不支給処分の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。
訴えによると、男性は今年5月に東京都葛飾区の自立支援センターを退去後、新宿区の路上で雑誌販売をしながら、ホームレス生活を送っていた。6月、同区に生活保護とアパートに入居するための一時金の支給を二度申請したが、二度とも却下された。
新宿区は、却下理由を「これまで就業の機会が十分あったのに、生かしていない」としているが、男性側は「ホームレスだから就職ができないという実態を理解していない」と主張している。
提訴後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した男性は「アパートに移る間の少しでも保護を受けたいと思ったのに、それさえも認められない。同じような境遇の人のためにも道しるべをつけたい」と訴えた。