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ヒールの存在がスポーツをより面白くする!?
やく氏、テリー氏が熱く語る!
“真のヒール像”とは?
そんな彼らの“ヒールぶり”を日本相撲協会の再発防止検討委員会メンバーであり、亀田父とはTV番組で直接対峙したこともある、やくみつる氏に斬っていただいた。
「私はヒールにも2タイプあると考えていまして、一方はただ感情に任せて傍若無人な言動を取っているタイプ。もう一方は、自分のキャラクターや立場など、すべてをわきまえたうえであえてヒールを演じているタイプ。後者のようなヒールであれば、スポーツ界を盛り上げる意味でも必要な存在だと思いますが、朝青龍や亀田一家は前者。協栄ジムの管理下を離れて近々個人ジムを立ち上げる亀田家は、今後は完全に己のスタイルを踏襲することになり、真のヒールから、ますます遠ざかっていくのでは」
なるほど。我々ファンにも、もっと冷静な目でヒールを見極める必要がありそうだ。演出家であり芸能・スポーツ界のご意見番でもある、テリー伊藤氏に話をうかがってみた。テリーさんの考えるヒール像や、いま求められているヒール像とは何なのか。
「ヒール像というのは世論に左右されたり、定義できるものではなく、選手を見る側のスタンスによって決まるものだと思うんですよ。例えば、何億円もの年俸を稼いで高級外車を乗り回すスター選手を見て憧れを抱く人もいれば、『たいした活躍もしないで、俺の給料の何十倍ももらいやがって』と、うとましく感じる人だっているでしょう?」
つまり、ヒールとヒーローは表裏一体、紙一重ということ。では、そんなテリー氏の持論に当てはまる、最高のヒールとは?
「それはもう、王(貞治)さんですよ。彼は、戦後最大のヒーローである長嶋(茂雄)さんの3冠王を2度も阻止して、その時点で日本最大のヒールになった。“ONコンビ”ともてはやされたけど、どうやっても人気や年俸では超えられない長嶋さんへの反骨心は相当あったはず。九州の福岡まで行って監督になったのも、『打倒巨人、打倒長嶋』の一念があったからだと思うんです」
最後に、今後のヒール界のホープ(?)たちを、やくさんに予想していただこう!
「中田翔(北海道日本ハム)は、何度叱られても懲りずに遅刻してくるあたりに、愛すべき大物ヒールになる余地を残している気がします。親方衆から『朝青龍の次に何かやらかすとしたらアイツだ』と、最もマークされている若ノ鵬は、土俵下で相手力士を殴ったり、このままだと勘違いヒールへまっしぐら。また、宮里藍や横峯さくらなどアイドル系隆盛の女子ゴルフ界で、あれだけ奔放に強気な発言ができる上田桃子は、実に貴重なキャラクターだと思いますね」
自分にとってのヒール、真のヒールが、スポーツの新たな見方や奥深さを教えてくれることは間違いなさそうだ。
(菅原悦子)
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