長泉 スポーツクラブ日記

５月５日（月）こどもの日

第３回チャリティー公演 音楽劇 「幸福な王子」 観劇


最近も月に一度くらいは観劇していたのですがブログには記載していませんでした。
久しぶりに書きます。

第３回チャリティー公演 音楽劇 「幸福な王子part2」
主催：夢の階実行委員会
会場：三島市民文化会館　大ホール


この公演は元宝塚歌劇団・月組トップスターの古城都さんのmiyako'sカンパニーが中心となり
夢の階実行委員会として三島市の文化活動に寄与しようと開催されるものだそうです。

古城都さんは三島市内で宝塚受験クラスやダンス、ミュージカル等の教室を運営されています。
単に経営するだけでなく地域の文化振興に寄与しようと言う気持ちはとても素晴らしいものと思います。

この公演は「幸福な王子」→「青い鳥」→「幸福な王子part2」と続き今回が３回目。
宝塚ライクな舞台構成とプロと市民の演技コラボレーションが魅力です。

実は僕は前回の青い鳥も見ています。
特に目をひいたのが妥協のなさです。
演出家の考えを妥協無く表現しています。

衣装、照明、音響等は本格的なプロの舞台でそのまま通用する内容です。
かなり費用もかかっているだろうに・・・
良い舞台を作る為には妥協はしないと言う姿勢だと思います。

また、プロの魅力ある演技。
それには至らないものの教室で習われていると思われる方々の成果。
初参加市民の方々の一生懸命な演技。
そんなコラボレーションも魅力でした。
そんなわけで今回も観てみようと思ったわけです。

今回は昼の部、夕方の部、二回とも観劇しました。
まずは昼の部。
入場し当日パンフレットをいただきます。
これもカラー８ページと素晴らしいものです。

とりあえずプロのキャスティングを確認します。

古城都さん：吟遊詩人
大坂俊介さん（特別出演）：王子（夕方の部のみ）
寺西一浩さん（友情出演）：ブロクルハースト、医者、ロイド
本郷壮二郎さん：男

４名も出ています。
本郷さんだけは顔見せ程度みたいですが他の３人は大活躍ですね。

開演に先立ち寺西一浩さんが挨拶に立ちます。
・・当事務所の大坂俊介が３日夜に不慮の事故に遭い、、、
残念ながら突然の降板だそうです。
でも３日夜って一昨日ですよね。
夕方の部の王子の代役、誰がやるんでしょう？
誰がやるにしても主役なのでたった一日では大変でしょう。
ちょっと気になります。


舞台は３つのショートストーリーから構成されていました。
一幕にふたつ、二幕にひとつ不幸な人々のストーリーがあります。
それを悲しく思った銅像の王子がつばめに頼んで自らを飾る宝石を届けます。
人々はそれぞれの想いの中で生きながら辛い思いもしつつも救われていきます。

３つのストーリーの後でつばめと銅像の王子は息絶え、天使により女神様の元へ召されます。
３つのストーリーや女神様、王子など見せ場が多くあります。
更にダブルキャストで午後と夕方で役者を変えているキャストが多くあります。
多くの市民に演劇のすばらしさを体験させよう。
２回続けて観ていただく方に両方違う楽しみをしてもらおう。
そんな気持ちの現れだと思いました。
稽古は大変になるはずですが市民ミュージカルとして素晴らしい考えだと思います。

昼の部、王子役は高校生くらいの男性です。
王子とペアになるつばめはやはり若い女の子。
二人ともしっかり舞台を引っ張っていました。
アマチュアとしては充分なレベルです。
特に王子役の男性は安心して見られるレベルにありました。

夕方の部は王子役は女性でした。
この方の紹介は全くありませんでしたが、もの凄く素晴らしい演技でした。
たった一日の期間で仕上げたとは思えない素晴らしさ。
おそらくかなり名のある女優さんだと思います。
まったく紹介がなかったという事は出してはいけない人なのかもしれませんね。
例えば、現役の宝ジェンヌとか。

セリフの間とかまで含めて完璧とは言いませんが、ほとんど合わせ稽古せずにあの演技は並のプロではできません。
予想外に良い演技を観られ、得した気持ちになりました。

午後の部、夕方の部、両方ともアマチュアの方々の一生懸命さが伝わりました。
姿勢とか指先とかセリフの間とか緩急とか言おうと思えば未熟な点はありました。
でも、それ以上に一生懸命さが伝わりました。
未熟な点はあっても充分楽しむ事のできるレベルでした。
未経験の人がセリフを憶え、演技するのは大変な事です。
プロ並みになれないにせよ、ここまで来るにはかなりの稽古をしたのでしょう。
よく頑張ったなあ。ごくろうさまですと言う気持ちで観させてもらいました。

純粋にコメントするならダンスのレベルはかなり高かった感があります。
やはり教室でダンスを習っている方が多いのでしょうね。
その方々を中心にして皆が舞台せましと踊る姿は楽しめました。


さて、プロの方は・・・

古城都さん
吟遊詩人は場の変わり目に出てきて切り換えをしてくれます。
さすがは元宝塚のトップスターですね。
名演に気持ちが持って行かれます。

大坂俊介さん
公演前々日の不慮の事故、まったく気の毒です。
映画の新宿ミッドナイトベイビーやミュージカルのサウンドオブミュージック等、
スケジュールが入っているようなので心配ですね。
役者にとって舞台に穴を空けるのは役者生命に関わるほどの一大事です。
かなりひどい事故では？　と心配してしまいます。
でも、どんな事故かは言っても良かったんじゃないかなあ。
代役の女優さんや主催者にはたった一日で対応させちゃったわけだしね。
なかには彼を見に来たのに金返せという客もいるかもしれません。
それに、もし逃げたなんて噂でもたったら芸能界じゃ生きていけなくなりますものね。

寺西一浩さん
なぜかブロクルハーストの役は本郷さんがやってました。
医者は若い男性の役者さんがやってました。
ロイドの役のみやられていましたね。
寺西さんの前日のブログには一人三役やるときちんと書かれています。
前日までは３役だったのに何故に一役？？
三役はきついと書かれているので変わってもらったのかな。
でも、それって役者失格では？？
ちなみにロイドはチョイ役なのでたいした出番はありませんでした。
それなのにセリフ棒読みって一体なんなんでしょうね。

本郷壮二郎さん
本来の男の役、完璧でした。
少しだけの出番なのですが悪い男なのですが本当に悪さが伝わって来ました。
さすがプロです。
で、寺西さんがやるはずのブロクルハースト。
午後の部はセリフが入っていない様子でした。
演技力が高いのできちんとできていましたけどね。
何となく、たった今頼まれて出たと言う雰囲気でした。
プロとしてはそんな姿を見せたくないでしょうに突然の役、気の毒です。
夕方の部ではきちんとできていました。
さすがプロです。
やはり突然引き受けた役なんだったと思います。

王子役の女性
かなりのプロでしょうね。
上に書きましたが、たった一日で代役をこなす力、責任感。
本当に尊敬です。

医者役の男性
寺西さんがやるはずだった役ですが・・
その代役ってことは多分プロかなあ？
アマチュアとしては普通ですね。
でもプロとしては役の理解が足りなすぎです。
医者ってのはもっと包容力があるものですよ。
「薬などいりませんよ。」というセリフにも愛が必要です。
栄養をつけさせれば回復しますという意味だろうにそうは取れませんでした。
こんな者に薬を与える必要などない、と言うように取れてしまいます。
まあ、突然の代役なので仕方ないんでしょうけどね。
でも彼の耳の中に入っていた補聴器のようなものは何だったんでしょう？
まさか誰かがプロンプして聞きながらやったわけじゃないですよね？
プロなら突然でもそんな事はしないと思うので違うとは思いますが気になります。

全体を通して・・・
プロの男性陣に足を引っ張られた感じの舞台でしたが、王子の代役の女性、本郷さんはじめ参加者の皆さんがフォローして良い舞台になっていたと思います。
でも、その事を観客に見抜かれてしまうのが悲しいところでした。

僕はこのミュージカルは本当に良かったと思います。
台本、演出はプロの舞台としても通用する内容だと思います。
ストーリーもそうですが場面毎の踊りも的を射ていますし照明等も考えられています。
アマチュアの方々も本当に頑張ったと思います。

残念なのは寺西さんのブログですね。
４日の日に堂々と一度も稽古してないと書いてます。

プロなら自分で稽古しなさい。
セリフなら一人でも憶えられるでしょ。
三島まで来る時間がないのは自己責任です。
舞台を受けた以上責任持って自分でスケジュール管理するものでしょ。
来れないのも自己責任。
一人三役はきついって前日のブログに書いても言い訳です。
ましてや終了後にブログで作家や演出家をけなすなど役者として問題外。
前日まで一度も稽古しておらず二役すっぽかすような役者。
そんな人が何をほざこうと負け犬が吠えているだけです。
自分ができないのを演出家のせいにしているだけでしょう。
そんな考えなら舞台の世界で生きていく資格無しです。
事務所の会長がこんなだと所属タレントの大阪さんの不慮の事故まで疑いたくなります。

観劇の後、ネットを訪問するときつい事書くなあって思う事は良くあります。
でもここまで腹がたったブログは初めてでしたね。

まあ僕はただの観客で主催者等には一切関係がありません。
何を言う立場でもないですが、責任ある行動はすべきだなあと感じました。

ちょっと文句が多かったですね。
なにはともあれ舞台内容は良かったので楽しめた公演でした。