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鉱業業者、供給追いつかずケベック州サグネ(ウォール・ストリート・ジャーナル)世界の主要鉱業会社はほとんど休むことなく稼働を続けているため、何らかの問題が起きた場合に生産が不安定になりやすく、価格が高騰する可能性が高まっている。 ペルーでのストライキ、オーストラリアでのガス爆発を含め、ここ数日の幾つかの出来事によって、完全操業を続ける鉱業業界の弱点が表面化した。 世界最大手の鉱業会社、BHPビリトン(NYSE:BHP)のマリウス・クロッパーズ最高経営責任者(CEO)は、「今は供給が極端に不足していて落ち着かない。鉱物価格が上昇基調にあるのは、需給が非常に逼迫(ひっぱく)していることが基本的な要因だ」と話している。 銅価格がすでに今年の最高値水準にあったところへ、今週ペルーでストライキが起き、供給が脅かされた。ペルーの労働組合は今月末に全国規模の鉱山ストに突入する姿勢をちらつかせている。 オーストラリアではBHPビリトンが、ニッケルの製錬所と精製所を修理のため閉鎖した。これによって世界の供給量が2%減少し、価格は3週間ぶりの高値まで上昇した。米アルコア(NYSE:AA)は、ガス爆発を受け、アルミナの受け渡し量削減を認める契約条項を行使した。またこれに伴い、4−6月期決算では1株利益が2−3セント押し下げられるとの見通しを示した。 アルゼンチンと南アフリカにおける電力不足の問題は、鉱業業者に減産や拡張計画の延期を強いている。事業拡張は、両国では大いに必要とされている。 世界で3番目に大きい鉱業会社、リオ・ティント(NYSE:RTP)のトム・アルバニーズCEOは、「これは需給が厳しい時期における問題の一例にすぎない。あらゆる商品の需給逼迫が続いているということは、あらゆる商品の市場が今まで以上に不安定ということだ。これらのサプライチェーンはさまざまな複雑な問題に左右されるため、短期的にはサプライショックを予想しておくべきだ」とした。 同CEOは、鉄鉱石、銅、アルミニウムを含む一部原材料の需給状況が、少なくとも向こう4年間は引き続き逼迫、あるいはさらに悪化するとみている。鉱業業者が限られた資源の獲得を競うなか、この影響は金属製の機器・機械の供給のほか、こうした業界の人材の供給の不足につながる。 Copyright (c) 2008 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved. 米DJ記事一覧
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