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原告の愛沢りんさん(左から2人目)は支援のメード仲間らとともに裁判資料に目を通した=1日、大阪市北区の大阪簡裁前
大阪・ミナミのメードカフェで働いていた女性が「一方的に解雇された」として、経営会社を相手に解雇予告手当など49万円の支払いを求める訴訟を大阪簡裁に起こした。経営会社側が解決金17万円を支払うことで1日、和解した。
訴えたのは自称「永遠の18歳」でタレント活動もしている愛沢りん(本名・森愛)さん。愛沢さんによると、昨年12月にアルバイトとして採用され、時給800円で働いていたが、2月いっぱいで解雇されたという。解雇予告手当と未払い分の残業代の支払いを求めて、5月に提訴した。
裁判で愛沢さんは、遅刻・欠勤した場合に「罰金3千円を徴収する」という規約について今年2月に説明を求めたところ、メールで「考えが合わないので今月いっぱいの契約とする」と通告され、解雇されたと主張。会社側は「双方が納得した上での退職だった」と争う姿勢を見せた。角藤恒男裁判官は和解を促し、解雇予告手当に相当する額を支払うことで決着した。
愛沢さんは弁護士を頼まず、訴状はインターネットで見つけたひな型をもとに一人で書き上げたという。現在は別のメードカフェで働いているといい、「無事に解決できてよかった。明日からまた新たな気持ちでメードとして働きます」と話した。(阪本輝昭)