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【衝撃事件の核心】「過激派」に高齢化の波…“顔”替えて暗躍の活動家も サミット前に警察当局警戒 (2/4ページ)
このニュースのトピックス:衝撃事件の核心
警察当局は極左集団を「社会主義、共産主義革命を目指し暴力的な闘争を展開する集団」と定義。32年1月、元日本共産党員らによって結成された「日本トロツキスト連盟」が源流とされる。
現在も主要セクトとして運動を展開する革マル派と中核派は38年2月、日本トロツキスト連盟の流れをくむ「革共同全国委員会」から分裂し誕生。革労協は44年10月、日本社会党の青年組織である「社会主義青年同盟」を母体として結成され、平成11年5月に明治大学で発生した傷害事件の対応などをめぐり主流派と反主流派に分裂した。
活動家は軒並み減少 内ゲバも一因
ところが、全盛を極めた過激派も、今はその勢いはない。
「団結、勝利! サミット粉砕!」
東京・渋谷のJR渋谷駅近くの繁華街で6月29日、サミット開催に反対する中核派系の抗議デモが行われた。1500人が参加するとの事前申請だったが、雨の影響もあったのか実際に集まったのは1000人足らず。警察当局によると、各セクトの活動家は軒並み減少傾向にある。最盛期の46年当時、中核派は8000人以上、革労協は5000人を擁していたが、現在はそれぞれ4000〜5000人と700人程度だという。
原因の一つは、対立する組織同士でメンバーを襲撃する「内ゲバ」。「その凄惨さに支持が得られず脱落者が増えた」(警察幹部)。極左は45年以降、「自派の革命理論こそが絶対で、他派は革命を妨げる」という「革命党唯一論」などを背景にして内ゲバを激化させた。これまでに100人以上の死者が出たとされる。
また、「学生や若い労働者の社会への参画意識が薄くなった」(同)との指摘もある。冷戦構造はすでに崩壊。大学新入生に加入を促すオルグは低調で、組織の年齢構成は「40〜50代が多く20代が少ない先細り状態」(同)だという。
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