世界最低の国、日本

2008年7月5日に日比谷で実施されたデモ「【対中外交】国民の怒りの声を聞け！【言論弾圧】」は、実現に至るまでに大混乱となった。原因の一つは、呼びかけ人の2ちゃんねるでの自作自演疑惑だった。

その呼びかけ人とは、長野の聖火リレーの際にmixiに書いた「世界最低の国、日本」が大反響となった、「アリ@freetibet」と名乗る人物。同氏はその後、トークライブに出演したり、本名「有坂大樹」で朝日新聞のインタビューに応じたりと、各方面で注目を集めた。

2ちゃんねるにも「アリ@freetibet」と名乗って登場していたが、6月19日の書き込みで混乱が生じた。「人権聖火行ってきた。アリ氏やばい。あの人がカリスマって呼ばれる理由がよく分かった。俺もデモ参加するわ。」という書き込みなのだが、投稿者は「アリ@freetibet ◆ea1.2Fu8SE」。自作自演疑惑が浮上し、騒然となった。アリ氏は、当該の書き込みは友人によるものであると説明したが、疑惑が晴れることはなかった。



それどころか、「アリ」名での2ちゃんねる初登場時にも自作自演をしていたのではないかという疑惑も浮上。最初の書き込みは、6月3日の0時17分になされた。ところが、同日21時00分と23時41分等になされた、アリ氏に肯定的な内容の匿名の書き込みが、上記のアリ氏と同じIDだった。

更に7月1日の22時46分、「アリをはめた本人」と名乗る人物が、「つアリの酉パス　koganei16」と書き込んだ。だが、「実はトリキーって#以後は8文字しかキーとして認識しないのよね。(中略)キーを「koganei16」として知っているということは、 ID:QoQZu6FOは悪戯で割ってみた厨房ではないということが断言できる。もし厨房なら「koganei1」にならなきゃおかしいんだ。」という反論が提起されてしまった。

デモ直前、突然アリ氏は不参加を表明。「僕は事情により参加できません。誰よりも大きな声で叫ぶつもりでしたが、無念です。」という。これに対して、経緯を知る人々から非難が殺到し、一層の混乱を招くこととなった。

しかもアリ氏はデモ終了後の7月6日2時25分、「2chのスレを見ると可哀相になる。会った事無い人を一生懸命叩いてて。しかも事実ならまだしも、妄想である。」と発言。



騒動は収束に向かうどころか、混迷は深まるばかりである。



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