北朝鮮のテロ支援国家指定解除について
テーマ:ブログこのたびのアメリカが北朝鮮へのテロ支援国家指定解除したことについて
家族会と日本国民が大ショックを受けていると新聞やテレビで
報道されていますが、どうして日本の政治家はKYばかりなんでしょうか。
拉致問題のことについて進展がなければ、
北朝鮮へ更なる制裁を加えるべきという強硬派の人たちは、
拉致事件で名をあげ、国民の人気者にになることを
めざしているようにしかみえません。
小泉元首相が朝鮮民主主義人民共和国におもむき、国交正常化を約束し、
そしてめでたく5人の拉致被害者を連れ戻すことに成功、
日本国中が熱い涙を流したのも、昨日の事のように思い出されます。
私自身も怒りのために震える気持ちでした。
しかし拉致被害者の方々は、
日本政府との2週間の日本滞在の約束で帰ってきたはずです。
当時内閣官房副長官であった安倍晋三氏と中山恭子首相補佐官が、
彼等を北朝鮮へ帰さないと強行な態度で約束を破りました。
連れ添ってきた北朝鮮の赤十字の方々を
スパイ扱いするような非礼なことまでいたしました。
北朝鮮はなぜ2週間と言ったのでしょうか。
それは25年間も北朝鮮で暮らし、生活をされていた方々が、
すぐに日本の環境になじめるのか、仕事はあるのか、
生活するにあたり収入が約束されるのか、
2週間過ごして、よく考え、答えを出すよう、5人の方々に選択を託したのです。
もし、日本に戻る決意をしたのなら一度北朝鮮へ戻り、
25年間の思い出こもった家財道具をまとめたり、
これまでの仕事上の上司や同僚の方々にご挨拶をしたり、
お子様方も学校で先生やお友達とお別れの挨拶をして、
日本にお子様方と戻ればいい。
ですから2週間という気持ちの整理と新しい生活への
覚悟を持つための期間をもって送り出したのです。
それを元官房副長官の安倍氏は、
国民の悲憤の涙をうまく利用し、5人の拉致被害者の方々を日本に留まらせ、
帰さないと言い張り、小泉首相を差し置いて
あたかもご自分が拉致被害者を連れ戻したかのように接し、
マスコミを煽り、またマスコミもそれに輪をかけたように書きたて、
安倍氏の国民的人気は波に乗り、一気に首相の座を得るまでになりました。
つい最近安倍氏は中山女史と某週刊誌で対談していましたが、
バカバカしくて読む気にもなりませんでした。
マスコミは日本人をして無知化したり、没脳したりするべきではありません。
拉致議連 及び 強行派の政治家(ここでは実名をあげませんが)は、
国民の人気を得るために拉致事件を利用し、
そして圧力と制裁を叫び続け、手を振り上げ続けています。
そもそも
国交に拉致事件を持ち込むことは間違いです。 次元が違います。
わたくしは、北朝鮮を訪れるたびになぜ、
日本は約束を守れないのか(国交正常化の事)と訊かれます。
小泉元首相はなぜ約束を守れなかったのか。
日本は首相が変わると前の首相の約束を反故にしてよいのかと。
一部の日本の政治家は拉致事件を取り上げて、
アメリカを揺さぶろうとしていますが、私の目には売名行為としか映りません。
どうしてKYな政治家ばかりなんでしょう。
外交辞令で拉致を「慮る」とか、「忘れない」とか言っていますが
アメリカは所詮第三者にしかすぎません。
アメリカにとって有難迷惑な話なのです。
ライス国務次官が断言しています。
「アメリカがテロ行為と見ているのはよど号事件であって、
拉致問題ではありません。」と。
とにかく、国交正常化が先です。
国交正常化が全ての真実を明らかにできる近道です。
拉致問題のみをとりあげ、圧力をかけ続けたら、
もしかして生きているかもしれない人たちまで
危険にさらされてしまいます。
まず、国交正常化をし、日本の人が北朝鮮へ自由に行くことができ、
また北朝鮮の人々が自由に日本に来ることができ、
そして経済交流、民間レベルでの様々な交流が実現され、
両国が理解、親善を深める事が大切です。
北朝鮮が豊かになりうるおえば、今の北朝鮮のしくみだって、
自然と変革することでしょう。
私は横田夫妻には本当に頭が下がります。
けれど、わたくしはお二人に言いたい。
某銀座マダムの売名行為にまで利用されるなんて、残念です。
それほどめぐみさんを思うなら
どうして北朝鮮へ行かれないのですか?
わたくしだったら何度も行き、何ヶ月でも滞在し、娘の足跡をたどります。
孫娘のキム・ウンギョンさんや、
離婚したとされるめぐみさんの元のご主人に
どうして何度も会いに行かれないのですか。
幾度も会って納得いくまで話を重ねれば必ず真実が見えてくるはずです。
労働組合の副委員長になった息子の寺越武志さんのお母さんの
寺越友枝さんは80回以上も訪朝し、夫の方はあちらで亡くなっています。
一部の日本の政治家は日本人のハートをつかむのは
拉致事件しかないように拉致問題に挑み、
圧力だ制裁だ、と紛糾してきました。
拉致被害者の家族の方々も復讐を求めるがごとく、
経済制裁と叫び、 政治にまで介入しています。
そもそも、拉致事件の根底には、
その昔、100万人以上の朝鮮半島の方々を
強制労働者として親兄弟から引き離し、拉致するがごとく、
日本に連行して来た日本政府に問題があります。
彼らを炭鉱などに配置し、強制労働を強い100万人の方々の中には、
過労死、凍死、餓死、拷問死した方々が多くあったと聞いています。
どこでどうやって亡くなったのか、
記録に残っているのはわずかたった800人余り。
生き残った4分の1の25万人の方々は、
今「在日」として生活し続けています。
未だに朝鮮籍の方、日本名になった方、勝ち組負け組み、いろいろです。
もし今、北朝鮮側から亡くなった朝鮮人の方々の消息を聞かれたら、
政府はどう答えるのでしょう。
その犠牲者の子孫や家族が拉致事件を起こしたのだと知ったら、
日本の家族会も彼らの気持ちがわかるのではないでしょうか。
めぐみさんがどんなにご両親に会いたかった事だろう、
田口八重子さんがどんなに残した赤ちゃんを
心配したかと思うと本当に心が痛みます。
まずは国交正常化を行うことが日本の責任であり、
東アジア及び世界の平和に帰結するものと信じております。
デヴィ スカルノ