旭川入り
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数日前にNHKハイビジョンの番組「迷宮美術館」で石田徹也という人の絵を見た。
なぜか彼の作品に心を奪われ、もっと作品を見たくなって、Amazonで「画集」を取り寄せてしまった。
不思議な作品だ。
絵の意味を解釈しようとする者を拒んでいるような、いや、好きに解釈していいよ!とでも突き放しているような……。
静かで哀しく、淋しい・・・、でも、しっかりと胸に飛び込んでくる作品の数々。
石田徹也公式HP http://www.tetsuyaishida.jp/
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7月に入った。
そして、いよいよ「洞爺湖サミット」が近づいてきた。
周辺にはパトカーや白バイなどの警察車両がウヨウヨしている。空には、ヘリコプターがブンブン飛び交っている。
全国各地から警察がこの辺りに集結しているので、すれ違っていくパトカーのドアに目をやると、そこには色んな地方の警察の名前が見て取れる。「どこから応援に来たパトカーかな?」とチラ見しながら、つい確認してしまう。今朝もウチのお寺の近くを走る「愛知県警」と「神奈川県警」のパトカーを見た。
で、サミットそのものに対する賛成とか反対とかは別にして言っちゃうけどさ・・・・
近所の国道を隊列を組んで走っていくパトカーとか白バイ軍団を見ていると、はるかな記憶の中から、僕の血が騒ぎ出すのを感じる。
子供の頃、「はたらくじどうしゃ」というタイトルの図鑑を、ボロボロになるまで見ていた。パトカーとか消防車とか救急車とかダンプカーとかゴミ収集車とか・・・とにかく図鑑に出てくる色んな自動車を穴が開くくらい見つめていた。 特に、幼い僕は、「警視庁」と扉に書かれたパトカーがカッチョ良すぎて憧れた。
そして、その頃、「ワーゲン旧ビートル」の形をしたパトカーのミニカーを買ってもらった。扉には「警視庁」ではなく「POLICE」と書いてあったけど・・・
(ま、その頃に大きくなったらホンモノのビートルに乗ろう・・・と決意し、今、ニュービートルに乗っているんだけどね)
あと、中学時代に、刑事ドラマ「太陽にほえろ!」にハマッた。「西部警察」も嫌いではなかったけど、爆破シーンが多く、渡哲也のヘリコプターからレミントンをぶっ放すシーンが怖くてハマレなかった(笑)。
そして、石原裕次郎(ボス)からの無線の指示を受けて、覆面パトカーに乗って現場に急行する刑事達の姿に憧れたものだ・・・。
だから、
恥ずかしながら、
パトカーや白バイや、覆面パトカーを見ると、ワクワクしてしまう自分がいるのだ・・・。
特に、「警視庁」って3文字シンプルに書いてあるパトカーや白バイに弱い(笑)。近所でサミットがなければ、まさか、北海道の地元の街にいて「警視庁」のパトカーを見られるとは想像もしていなかったもん。
パイロットになりたい、宇宙飛行士になりたい、お巡りさんになりたい、野球選手になりたい、・・・・そんな他愛のない夢を、僕も周囲の友人も単純に思っていた時代。
その頃の記憶の「カケラ」が、サミットで大量にやってきた警察車両を見ていると蘇ってくる。
でも、法事や檀家参りの時間に追われて急いでいる時に、「検問」はやめてね!(苦笑)
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周囲の迷惑も考えられず、理不尽な行為・行動・言動をする人のことを、「モンスター」と最近言っている。
例えば、最近なら「モンスターペアレント」とかね。
さっきも、色んな「モンスター」を取り上げているバラエティ番組をやっていた。色んな人物の「モンスター」っぷりが再現フィルムで登場するたびに、出演者や会場のお客さんが
「え~~~~~???」
という驚きの声をあげる。もちろん、テレビを見ている視聴者にもそういう反応を求めての番組構成なのは分かる。実際に僕もテレビを見ながら、笑ったり、こういうヤツいるよなぁ・・・とか「ええ?ホントか??」と思っていた。
例えば、葬儀の最中なのに競馬中継のラジオをイヤホンで聴きながらお経をあげている「モンスター坊主」も登場・・・・(笑)。他にも、色んな「モンスター」が紹介されていた。
でも、思った。
具体的に、自分にとって「あの人は実際にモンスターだなぁ・・・」と思う人がいるとしよう。でも、もしも、その人本人に尋ねてみたとしても「自分はモンスターだ」とは決して思ってはいないはずだ。
逆に、誰かが僕の事を「KONOさんって、モンスターよね!!!」と指摘したとしよう。でも、僕は僕の「言い分」を立てて、「自分がモンスター」っていうレッテルを必死に否定するだろう・・・・。
だからこそ、さっきのバラエティ番組も「こんな人ってホントにいるの??」って笑いながらテレビを見ることができるのだろう。 みんな「自分はモンスターだ」とは思っていないし、少なくとも「自分は誰にも迷惑をかけていない、常識人だ」という1点に立って、「あ~~だこ~~だ」言っているのだから。
そう考えると、自分に「モンスター」という自覚がない以上、どこにもモンスターは存在していないということになる。 でも、実際に「モンスター」は巷にたくさん溢れているようだ・・・。
じゃ、その「モンスター」とは、どこにいるのだろうか?
色んな価値観や考えがある以上、自分とは全く相容れない性格の人と遭遇していく場面はたくさんある。ビックリするような人間にも会わなくてはならない。
でも、逆に、自分も他者にとって、「うざったい」存在になっている場面もたくさんあるかもしれない。キッカケとか、状況とか、色んな相手との積み重ねてきた関係の中で、いつしか空気が読めなくなっていたり、ものすごい不快感やご迷惑をかけている「モンスター」になってしまっている場面が、この自分にもあるかもしれないな・・・・
カチッとした「モンスター」がどこかにいるのではない。その状況・場面・空気の中で、生まれるものなのではないか?
う~~~ん、
みんながお互いに「モンスター」をなすり付け合いながら、結局、世の中が「モンスターだらけ」になってしまう、のはコワイ。
バラエティ番組で、他人事としてキャーキャー言っている「風潮」自体も、自分自身を省みる視点が欠落しているから、そのまま「モンスター」を生み出す土壌になっているのかもしれない。
改めて、「モンスター」という言葉を考えてみる。
周囲の迷惑も考えられず、理不尽な行為・行動・言動をする人を「モンスター」と呼ぶならば、
俺は、まったく該当していないとは言えないなぁ・・・。
おぉぉぉ、こわっ。
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FMラジオはあまり聴かない。
運転しながら聴くなら、やはりAMラジオだと思う。長距離運転をしていても、パーソナリティのオシャベリや天気・交通情報など、ごく自然に耳にとけ込んでくる。みのや師匠の番組「ときめきワイド」もすっかり生活の一部になってしまった。
FMラジオは音がクリアなので、「音楽」を聴くのには素晴らしいかもしれない。でもAMラジオと違って、パーソナリティのオシャベリが、どうも耳に馴染まないのだ(僕の場合)。 なんか、バイリンガルかなにかオシャレな英語と日本語をミックスしたようなテンポについて行けないのかもしれないし、なんかオシャレな雰囲気を醸し出しているDJは好みじゃない。 FMには、どこか作られすぎているような、テンションをあげてムリしているような、違和感を感じてしまう。「悩み相談」とかもAMラジオの深夜放送の方が寄り添ってくれているような感じがしてシックリくるなぁ・・・。FMでは演歌もほとんど流れないし・・・(笑)。
でも、先日、珍しくちょいとFMラジオを聴きながら運転していた。
やはり、オシャレなしゃべり方の女性パーソナリティのオシャベリが聞こえてきた。BGMには洋楽のナンバーが流れている。そして、他愛のないシャベリが延々と続くので、次第に気分が悪くなってきた。話している内容も全然面白くないし、通りいっぺんで、共感もできない。なんで、オマエのくだらない独り言に付き合わなきゃならないのだ??とムカムカした。 (でもAMラジオだとこうはならないのだけれど・・・。)
でも、そのFMラジオの中で、「ラジオショッピング」のコーナーが始まり、もうひとりの女性アナウンサーが商品紹介で登場、メインの女性アナウンサーと2人の掛け合いが始まった。
「本日は・・・・・次世代の歯ブラシ、『ソラデー3』をご紹介しまぁ~~~す♪」
と商品の紹介を始めたのだ。
なんでも、その歯ブラシは、
「歯磨き粉」をつけないで、水だけで磨いて、歯がツルツル!半導体とソーラーパワーで歯垢をカットする、そして、半永久的に使用可能な歯ブラシ・・・・
なんかよく分からんが、
そのFM女性アナ2人はハイテンションモードになって、
「もう、これ使うと他の歯ブラシは使えないのよね~~~~~♪」
「うん、私ももう毎日使っちゃってるもの!」
「旅行とかに出掛けて、あ、忘れてきちゃった!!ってすごくヘコムんですよ!!!!」
「もう磨いた後がツルツルでね、今までの歯ブラシは使えないのよ~~~~」
とかいうヤリトリ、その「言い方」というか「声質」もな~~~んか鼻につくというか、聴いててムカムカする(苦笑)。何でかな??
でも、その歯ブラシソラデー3は気になる。ものすご~~~~~く気になる。興味あるぞ。水だけで磨けて、半永久的で、今までの歯ブラシよりも虫歯予防になる????
鼻につくFM女性アナのお陰で、逆に、その商品名がスッカリ頭の中に入ってしまった(笑)
でも、悔しいので?(笑)、そのFM番組のラジオショッピングには電話せず、
帰宅後、「楽天市場」で検索。
即、注文。
で、それが昨日届いた。
使ってみた。
長年、「歯磨き粉」で磨くのが当たり前になっていたので、なんか違和感がある。でも、たしかに、磨いた後は、ツルツル。
しばらく使用してみようと思います。
詳細のHPは、株式会社シケン。http://www.kk-shiken.co.jp/s-sola3.html
それにしても、
鼻につくFM女性アナのお陰で、この歯ブラシを知ることが出来たんだなぁ・・・(笑)。
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今夜もお通夜です。続きます。
お通夜の場では、お経のあと、ご遺族や参列の皆さんに「法話」をしなくてはならないのですが、限られた時間、色んな年齢層で価値観も宗教も違う皆様が集まっている前で、何をどんな言葉や表現でお伝えしたらいいのか……いつも悩みます。
人前でお伝えするために、常日頃から色んな本を読んだり、日常で出会う場面で感じたことを大切にしたり、友との語らいの中でヒントを見つけたり、色々とやってみるのですが、なかなか慣れません。本番前は焦ります(苦笑)
哀しみのどん底にいる遺族の方を前に、「したり顔」で話す袈裟姿の自分に「違和感」すら覚える時もあります。でも結局、いつも同じような話をしています。
ある先輩坊さんに
「話の内容は同じでも良いのだ、その内容を、話しをしている自分自身が聴くのだ」
と言われたことがあります。
その日、その時、その瞬間には、その時々の空気や場面があるわけで、聞く人も違う。だから、全く同じ話になるということはなく、話す自分自身も絶えず変化している。 その場面場面の中でお伝えしたいことを話し、その内容を自分にも味わい確認していく……
仏教の教えを語るのは「芸」じゃないから、同じ話であっても、そこで伝えようとしている「教え」の中味を、繰り返し巻き返し聴くのだ、ということ。
さ、30分前だ。行って来よう。
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意識しないと、「読み間違えてしまうかも?」
と一瞬不安になる「漢字」がある事に気づいた。それは、
・鞄(カバン)
・靴(クツ)
・・・・・いや、読めますよ
読めるんですけど、でも、な~~~~んか、不安。
さ、今度は、
読み仮名をつけないで読んでみよう。
・鞄
・靴
うぅぅ・・・やっぱりなんか不安だ。
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ヒマになりたい。
以前は、「個人的な休み」が欲しくてそう思っていた。(いや、今もそうなのだけどさ(苦笑))
でも、今は、
お寺に繋がる人達と、じっくりゆっくりテイネイに向かい合う時間の為に、ヒマになりたい。
例えば、
法事に伺うご家庭とか、
大切な家族を失った人とか、
仏教を学ぶ為に集まってくださった皆さんとか、
そういう方達を前に、
「すみません、次の法事の時間が迫ってますんで、失礼します」
「すみません、お通夜に行かなきゃならないので、ここで失礼します」
「すみません、枕経が入ってしまいましたので、またゆっくり来ますね」
………仕方ないこととはいえ、坊さんが忙しそうにアクセクしてるのはカッチョ悪い。今までは、忙しくて時間に追われていても、そんな素振りを見せないように振る舞うようにしてきたが、最近、その余裕もない場面が増えてきた。
僕はその場を立ち去りたくない気持ちを抑えながら、「次の場」へと向かう。
「あらぁ、坊さんは忙しくて結構だねぇ…」
なんて皮肉を背中に受けてしまう場合も。
そんなスケジュールをひたすらこなす日々。
だから、
ヒマになりたい。
お寺に繋がる人達と、じっくりゆっくりテイネイに向かい合う為に……。
重なる葬儀の日々の中、あの方の死と、この方の死がゴッチャになった瞬間。
一つ一つの大切さや重さをゴッチャにしてしまった自分の甘さに溜め息が出た。
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