政務調査費報道について
先日の信濃毎日新聞社の県会議員の政務調査費の不正使用(?)について高見沢県議がご自身のブログで書いてます。
内容は全くその通りだと思っています。つまりあまりにも些細で悪質ではない(単純な間違い)内容にもかかわらず佐藤議員の名前まで上げて記事を書いていることについて、やや不満を書かれています。
確かに飲食についての政務調査費の使用については私も現役の時の志昂会では一切認めないと言う方針で行ってきました。しかしほとんどの県では5000円までの支出は認めているという当時の判断もあり、未だにそう言った使途が認められる所もあるようです。
問題は政務調査費はどの範囲まで政務調査と言えるかと言うことだと思います。大枠くくれば政務に関する一切の費用となります。しかしそれではくくりが大きすぎて一昔前ならいざ知らず今ではそんな事では通用しません。では細目・詳細を決めるとどうなるかと言えば。例えば事務所に身近な地域の問題を訴えに来た方に出すお茶とお茶菓子はどうなりますか?と言うことになります。私としては過去計上したことは無かったと思いますが、これは常識的な範囲でOKでしょう。でも厳密に政務調査費といえるでしょうか? 前述したようにこの例も志昂会では計上しませんでしたが、ある会に呼ばれて会費3000円払ってそこで地域の課題や問題を聞き、時には相談にものる、これは立派な政務調査ですが飲食が伴いますから政務調査費とは言えないという判断になります。でもこれは先ほどのお茶菓子よりはかなり有効的な政務調査費です。
そう言うと何でかんでそんな大事な相談ならお酒を飲む会場で言わなくてもいいじゃないか、と言う人もいますが、皆さんご自身のこととしてお考えになって、やくやく県会議員を訪ねて相談するほどでもないけれど会う機会があれば話したい、と言うことありません?
ですからこういった飲食を伴う会合も政務調査費で参加することは考えようではOKかもしれません。でも現実はこの場合歯止めもきかないし、何も政務調査にならない場合もありますですから形式的に不可としているのだと思います。
なぜこのようなことを書くかと言えば、形式的な判断では判明できない部分を決めることの難しさを考えてほしいからです。
かつて私の身にこんな事がおきました。それは私自身ある弁護士さんから県議時代の事務所の使用について、「弁護士などとは違って県会議員に事務所はいらない、弁護士事務所には相談者は来るが、県会議員は出かけていって相談にのるので事務所はいらない」と言う何とも乱暴な話なのです。従って事務所運営の為の政務調査費は認められないと言う、とんでもない訴えを起こされたことがあるからです。この弁護士さんは私の事務所の実態も調査せず書類だけの調査で訴えたのでしょう。現実私の事務所で私はその弁護士さんには会ってません。当時の県議だった私にはその事務所は仕事(政務)を行う上で絶対必要な場所でした。当時の私の活動を現実に知っている皆さんなら事務所が必要だったことは理解してもらえると思います。でもそんな事になってしまうのです。
つまり、形だけの問題を言い出すとこんな事まで起きてしまいます。私はこの結果少なくとも数日間はこの問題の処理で県会議員としての仕事ができなくなったときがありました。明らかに職務の妨害としか思えませんでした、この訴えが真に県民の為になるのか?そんな思いがありました。
話がそれましたが、本当は議員が政務調査費だと胸を張って主張できるならそれは政務調査費で良いと思っています。例え飲食が伴っていようとです。つまりその費用がきっちとこの時は誰々に会って何々の話をし、その事でその後こういった活動なり調査をした。ここまできっちと報告書としてまとまっていれば3000円だの5000円だのという問題ではないと思っています。
とはいえ現実にはガイドラインを作らないと結局は乱れていく可能性もありますから理解はできます。
でも今回のような時にマスコミは政務調査費とはどういったお金なのかという本質を提起してほしいものです。
県議に政務調査費は必要なのか? 仮に飲食を伴っても県政進展に役に立てばいいのではないか? 透明性が確保できれば使い方に制限はいらないのではないか?もっと掘り下げれば各派ばらばらの形式の政務調査費の報告書がこれでいいのか、書かれている内容表現は適切か?(この問題には少し触れてましたね) こういった問題を考えないと唯々萎縮し、だったら政務調査費不要論まで飛躍しかねないと思います。 等々マスコミが取り上げるのは、お弁当代がどうこう言うレベルではないと思うのですがいかがでしょうか?
先日議運で県議の海外視察の話題も出たようですが、私の持論ですが政務調査費でどんどん行けばいいのです、その前提に(目的・旅程などを明確に書き出した)企画書・旅費見積もり書・海外視察報告書 これらを全てネットで公開し、誰が見ても政務調査だったと言えるならドンドン海外に視察・調査に行けばいいと思います、なまじ公費(議会費の中の調査費?)で行こうなどと考えるからいけないのです。
かつて選挙の時政務調査費不要を訴えて当選したある県議さんも今は政務調査費目一杯使って(その多くは携帯電話代らしいです)仕事をしていると聞きました。 やっぱり必要なんですね。^^ 政務調査費。
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コメント
まず佐藤県議さんのご冥福をお祈りいたします。
さて、領収書の改ざんを報道され、本人もそれを認めていたとのこと。
単純な間違いと清水さんはおっしゃいますが、改ざんが単純な間違いですかね?
それに内容が「味おにぎり」とのこと、去年の選挙の際に使われたものかもしれないと考えるのが自然でしょうね。
となれば、公職選挙法にも抵触する可能性もあり、この問題は奥深いと思いますがいかがでしょうか?
別にお返事は期待しておりませんので
投稿 通りすがり | 2008年7月 5日 (土) 22時16分