「ダビング10」運用開始、松下製で一部不具合──苦情300件、公表も後手2008/07/05配信
録画したデジタル放送番組を最大10回まで複製できる「ダビング10」の運用が4日スタートしたが、松下電器産業製のブルーレイ・ディスク(BD)レコーダーなど11機種に不具合が発生した。同社には苦情が約300件寄せられた。松下は3日午後に改良版ソフトの送信を始めたが、一部利用者が誤作動画面に従い録画データを消去する被害も発生した。
松下によると、起動時間を早める機能がオンのままDVDなどを入れた状態で電源を入れると、内蔵ハードディスクに蓄積された録画データについて「初期化を実行しますか」と確認する画面が表示されるケースがあるという。この場合、利用者は「はい」しか選べない。大半のユーザーはここで電源を切ったが、これまでに4人が「はい」を選んで録画データを消去してしまったという。 誤作動に対するユーザーの苦情は2日朝から松下に届き始めた。松下は3日午後までに原因を突き止め、放送波で改良版ソフトの送信を始めた。だが、不具合発生の事実は4日に報道機関から指摘されるまで公表しなかった。公表が早ければ誤って消去する被害を減らせた可能性がある。 改良ソフトは1日に数回送られてくるため、不具合が発生した機種でも電源コードを入れて電源を切っておけば問題は解消されるという。松下は今後、自社ホームページ上で不具合が発生した機種や原因、ソフトを改良したことなどを公表する。録画データを消去した4人には個別に対応するという。8月31日まで土・日曜日もつながる専用ダイヤル(0120・878・723)で消費者の問い合わせに対応する。
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