岡山放送局

2008年7月4日 20時15分更新

パトカー事故 賠償責任軽減


7年前、真庭市で、警察のパトロールカーに暴走行為をしていたオートバイが衝突し、19歳の少年が死亡した事故をめぐる民事裁判で、最高裁判所は、少年の過失を重くみて警察側の賠償責任を軽くする判決を言い渡しました。

裁判になっていたのは、平成13年に真庭市の国道で取り締り中の警察のパトロールカーに、暴走行為をしていた2人乗りのオートバイが衝突し、後ろに乗っていた当時19歳の少年が死亡した事故です。

少年の遺族が「事故はパトロールカーが危険な状態で道路上に止まっていたために起きた」と主張して損害賠償を求めていました。

2審は、死亡した少年の過失は2割にとどまるとしたうえで、警察側に対して、オートバイを運転していた少年の友人と連帯して損害の8割にあたるおよそ3000万円を支払うよう命じていました。

4日の判決で、最高裁判所第2小法廷の古田佑紀裁判長は、「死亡した少年は友人と運転を交代しながら暴走行為をしていたのだから、事故当時、運転していた友人の過失も少年の過失として考慮すべきだ」と指摘して警察の賠償責任を重くみた2審を取り消し、広島高裁に審理をやり直すよう命じました。