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【主張】露新大統領発言 曖昧部分を追及し詰めよ

2008.7.5 03:30
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 首をかしげたくなるような発言ではなかろうか。ロシアのメドベージェフ新大統領が、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)での来日を前に報道機関に語った内容である。

 北方領土問題は「(日露の)接触を緩めず、友好的に働けば合意のチャンスがある」という。領土解決後の日露平和条約締結にも含みをもたせた。だから、プーチン前大統領の路線の転換か、と気の早い解説もあった。

 しかし、これには異論をはさみたい。新大統領の発言は、ロシアの従来の基本姿勢を変えるものではない。「過去になされた諸宣言に基づいて議論すべきだ」とは語ったが、果たしてどの宣言を指しているのかさえ明確でない。

 思いだすのは、プーチン大統領就任時の日本側の一部の反応である。エリツィン元大統領の下での手詰まり状態を、行動力があり情報機関を抑えるプーチン氏なら打開できる。こうした解説を多くの専門家がしていた。ところが、同氏の就任当初の甘いささやきに乗っていると、いつの間にか北方四島の“ロシア化”は進み、膨大な貿易利得がロシア側に流れ込んだだけだった。

 新大統領の発言も、就任したてのご祝儀発言と受け止めた方がよい。しかも今回は大統領にとって初めてのサミットである。議長国である日本側のご機嫌を損なわず、会議をうまくすり抜けたいと考えたとしても無理はない。

 もし早い段階で、日本が「領土問題をG8の全体会議で取り上げる」と宣言していたら、どうだったろうか。ロシア側の不法行為を各国首脳が顔をそろえて議論となれば、大統領の曖昧(あいまい)発言は通らないはずだ。政府には、このサミットを絶好の機会とする認識が足りなかった。

 しかし今回、対立点は明白になった。日本側は「法と正義に基づいて四島の帰属問題の解決」をはかる東京宣言(1993年)に基本方針がある。一方、プーチン氏は歯舞、色丹2島だけを日本側に引き渡すとした日ソ共同宣言(56年)を基本に解決を唱える。

 洞爺湖での日露2国間の首脳会談では、この点の相違をメドベージェフ大統領に質(ただ)し、認識を改めてもらうことだ。そのうえでロシア側が具体策をみせなければ、日露の将来は新大統領が思い描くようには進まないことを、日本政府として強く訴えるべきだ。

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