JR車内で女性乗務員に連続暴行
公共の交通機関で相次いだ卑劣な犯行です。ことし3月と4月、走行中のJR東海道線の車内で2回にわたって客室乗務員の女性をトイレに連れ込み暴行したとして、川崎市の34歳の男が逮捕・起訴されました。 通勤客や旅行客に幅広く使われているJR東海道本線。ことし4月、静かな早朝のグリーン車で女性の乗務員を狙った暴行事件が起きていました。 婦女暴行傷害などの疑いで逮捕・起訴されたのは、川崎市川崎区の飲食店従業員・今井卓哉被告(34)です。 起訴状などによりますと、今井被告の手口はこうです。早朝、東海道本線の下り線に東京都内から乗り込む。そしてグリーン車のトイレの前へ。ここで、グリーン車に常駐している乗務員の女性をトイレの中に連れ込み、乱暴するのです。 その際、今井被告は女性の首を絞めてこう脅したといいます。「静かにしろ。殺すぞ」「死にたくなかったら言うことを聞け」。 今井被告は今年3月下旬にも同様の事件を引き起こしたといいます。被害にあった2人の女性はいずれも20代で別の女性は未遂に終わりましたが、首とひざに2週間のけがをしたといいます。 今井被告は都内で飲食店などでバーテンダーをしていて、明け方に仕事を終えた後、帰宅途中に犯行に及んでいたとみられています。 「帰宅の時、毎回列車を使っていた。人がいないことを知っていて、やろうと思った」(今井被告の供述) 今井被告は容疑を認めていて、警察は、今井被告が列車に乗り込んでからすぐに女性を襲っていることから、計画的に犯行に及んだとみています。 おととし8月、JR北陸線の特急「サンダーバード」の車内で男が女性の乗客を脅し、暴行した同様の事件。「警察に言ったら、どこまでも追いかけてストーカーするぞ」。この事件で逮捕・起訴された36歳の男も、女性をトイレに連れ込み暴行していました。 同じ車両に40人の乗客がいましたが、警察などに通報した者はいませんでした。 公共の交通機関で相次ぐ卑劣な犯行。JR東日本は、一部の車内に監視カメラを設置するなど、安全対策の強化に乗り出していると説明しています。(04日16:44)
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