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勝負や!山本化学vsスピード自前で「測定会」開催

自社の素材を使ったブルーセブンティー社製水着を横に、会見する山本富造社長

◆ 水着問題決着へ ◆

 山本VSスピードが実現する−。複合特殊素材メーカー山本化学工業(大阪市生野区)の山本富造社長が2日、大阪市内で会見し、今月中旬に同社の素材バイオラバースイムを使ったブルーセブンティー社水着と世界を席巻するスピード社水着を競わせる測定会を大阪市内で開く計画を発表した。水着問題の決着と2012年ロンドン五輪も視野に入れ、測定結果を次世代のスイマーに生かす意向。どっちが速いか、同じ土俵で勝負だ。

◆ 次世代スイマーに生かしたい ◆

 背中のかゆいところに手が届く。鎖国から開国へ転じた途端、スピード社水着に天下統一されつつある北京五輪の水着問題。では、これで一件落着なのか。山本社長が問題提起した。

 「スピード社は形状で、我々は摩擦係数。そして体形にかかわらないので着る人を選ばず、一様に速く泳げる。比較して、測って証明したい」

 腹と足を締め付けて腰高を維持するスピード社水着の優位性は十分理解する。しかし、それ一色は納得いかない。解消されない疑問がある。日本水連の要請を受け5月末に発表したミズノ、アシックス、デサント3社の改良品は劣ったのか。3社中、2社が改良品に採用した山本化学工業の素材バイオラバースイムを100%使ったニュージーランドのブルーセブンティー社水着はダメなのか。そこで自前の測定会を企画した。

 山本社長は先月11日、日本水連に各社の水着を一堂に会した測定会を開催するよう要望した。ところが解答はなし。そこでブルーセブンティー社水着計20着を無償提供した6人の日本代表選手に感想をヒアリングした。

 そこでも満足いく感想が聞けない。「コーチらに聞くと判で押したように、何とも言えませんと。着たのか?と聞くと着た、じゃあタイムは?に速いのは速いと。でも他社とどれだけ速いか分からない。決着をつけたいし、将来の五輪選手にやれることはそれ」

 時期は今月中旬、大阪市港区の大阪プールを予定する。トップスイマー数人も参加予定。あとは入手困難とされるスピード社水着の手配。「海外まで何とかならんか?と聞いている」と抵抗を軽減する無縫製の最新バージョンを捜索中。時間との戦いになってきた。

[ 2008年7月3日付 ]

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