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ダブル主演した加藤夏希さん（左）と加藤和樹さん

　洞爺湖サミットの会場に怪獣が現れたら……？　松竹のまぼろしの怪獣「ギララ」が登場する映画「ギララの逆襲　洞爺湖サミット危機一発」（河崎実監督）の会見と完成披露試写会が３日、東劇（東京都中央区）で開かれ、主演の加藤夏希さん（２２）や加藤和樹さん（２３）、各国首相などを演じたコント集団「ザ・ニュースペーパー」の松下アキラさん（４４）、福本ヒデさん（３６）、渡部又兵衛さん（５８）らが出席した。東京スポーツ紙の記者役を演じた加藤夏希さんは「とてもくだらない台本で……。笑いのツボを押さえるのはそれなりの覚悟がいるので、プレッシャーがものすごくあったんですけど、監督から『とにかくまじめにやってくれ』と言われてその通りにやりました」と話し、「まだ作品を見てないので、面白くなっているのか……」と不安を口にしていた。

　この映画は、東宝のゴジラ、大映のガメラ、日活のガッパに対抗して６７年に松竹が製作、公開した唯一の怪獣ギララが登場する特撮パニック作。Ｇ８の首脳が一堂に会する「北海道洞爺湖サミット」の会期中、札幌に大怪獣ギララが出現。各国首脳はさまざまな退治法を提案し、地球防衛軍がそれを実行するがすべて失敗。さらに地球制服を企む悪の軍団に会議場がジャックされ……というストーリー。ビートたけしさんが「タケ魔人」役で出演するほか、先月亡くなった映画評論家の水野晴郎さん、リリー・フランキーさん、みうらじゅんさんらが特別出演している。

　東スポのカメラマン役で主演した加藤和樹さんは「今回は“ダブル加藤”で主演して、現場で『加藤さん』と呼ばれるとどっちか分からなくなって混乱もありました」と話しながらも「みんなで命をかけて作った映画です」と力を込めてＰＲ。河崎監督は「怪獣映画をやりたいと思っていた夢がかなった。（最後の出演作となった）水野（晴郎）先生も喜んでくれていると思います。今後も着ぐるみの映画を作り続けていきたい」と話し、追悼作として「ギララ・ガッパ超特急」の構想を明かした。会見には主題歌「ｃｏｍｉｃ　ｍｉｎｄ」を担当した“メンバーの総体重５７０キロの５人組音楽ユニット「デブパレード」も出席した。

　映画は、２６日から東京・新宿ピカデリーほか全国でロードショー予定。北海道ではサミットに合わせて５日から先行公開される。【細田尚子】