ワイン

ガイド:橋本 伸彦

世界のワインが集まるロンドンにてテイスターを務め、帰国後もライターとして活躍中。

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掲載日: 2007年 04月 23日

この味でこの値段?! 驚異のコノスル

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コノスルのゲヴュルツトラミネールやメルローは全般にどれも価格に対してしっかりとした凝縮感で定評があるが、近年人気なのは有機栽培のブドウを使ったコノスル『オーガニック』だ。ブドウを破砕してから8℃で4日ほど浸漬して味わいを抽出した後、29℃で1週間発酵させる。熟成はフランス産オーク樽と合わせてステンレスタンクの中にオーク材を固定する手法も使う。味わいは柔かく熟した果実味がなめらか。

『オーガニック』のラベル。コルチャグア・ヴァレー地区のカベルネ・ソーヴィニヨン種とカルメネール種のブレンド

『オーガニック』の畑ではガチョウを放って害虫を食べさせるという、日本の「アイガモ農法」に似た方法を使っている。ワイナリーの従業員が畑に行くのに自転車を使っているため、ラベルに自転車があしらわれている。このラベルは再生紙で、キャップシールの代わりに瓶口を覆うワックスも有機のものを使っている。ここまで凝ってたったの千円前後という実売価格である。

『コンバージョン』ワインのラベル。コルチャグア・ヴァレー地区のピノ・ノワール種のみ使う

最近リリースされたのが、有機農法に転換中の畑でまだ認証を受けていないピノ・ノワールから造った『コンバージョン』(「転換期」の意)と呼ばれるワイン。健康なブドウの伸びやかな風味が伝わってくるような味わいで、千円ちょっとという実売価格に充分見合った満足感がある。

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