【ジャカルタ=代慶達也】インドネシアのプルノモ・エネルギー・鉱物相は28日、年内にも石油輸出国機構(OPEC)から脱退する方針を表明した。原油生産が低迷したため2004年に純輸入国に転落、OPEC脱退を検討していた。同国では石油製品の大幅値上げに国民が反発。脱退表明には輸出国ではなくなったことを国内向けに明示し、混乱を鎮める狙いもありそうだ。
プルノモ氏はユドヨノ大統領の指示を受け、近くOPEC脱退に署名すると語った。インドネシアの原油生産量は1990年代半ばに最大日量150万バレルになったが、98年のスハルト政権崩壊後は政治・経済的混乱で欧米系石油メジャーが開発投資を控えた。この結果、原油生産が減少し、現在は日量100万バレルを割る水準まで落ち込んでいる。(28日 19:51)