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【秀逸ソフト＆サービス】Media Convert（高機能ファイル変換サービス）

2008年07月04日07時28分

Media Convert（http://media-convert.com/ja/）は、膨大な種類のファイル形式を相互変換できるWebサービスである。

ファイル形式変換は、古くからフリーウェアの独壇場ともいうべき世界で、星の数ほどの変換ソフトがある。
しかしながら、その多くが特定の用途（音声変換、画像変換、動画変換など）に特化したもので、かつ、秀逸な変換ソフトは大抵Windows専用であるため、たとえば、Linuxユーザーが手持ちの動画をケータイ用に変換して持ち出したいという場合は、並々ならぬ苦労を強いられるのが現状だ。
こうした不便を解消してくれるのが、Media Convertである。

Media Convertが対応しているファイル種類は凄まじく多い。ジャンル別に分けると、「ビジネス文書」「アーカイブファイル」「データベース」「画像」「音声」「動画」となり、それぞれに対応しているファイル形式が膨大なのだ。

たとえば、圧縮形式のひとつである7zファイル（ローカルアプリで対応しているソフトは少ない）を汎用的なZIP形式に変換するなどは朝飯前。DivXファイルから音声だけを吸い出したり、日本ではあまり普及していない音声ファイル形式FLACを汎用的なMP3に変換するなども簡単だ。

非常に特殊なファイル形式にも対応しており、たとえばIRCAM（パリのポンピドゥー・センターが管轄する音響音楽研究所）で使用される音声ファイルをMP3に変換するという離れ業もやってのける。

恐るべき機能を持つWebサービスであるが、いくつか難点もある。
まず、ファイルサイズが150MBまでという制限があることだ。このためDVDビデオをMP4形式などにエンコードするなどの作業は事実上不可能である。

また、ファイル単位での変換となるため、CDアルバムから変換されたトラック別の音声ファイルを一括変換することはできない。一つ一つ処理していく必要がある。

これらの難点は、開発運営資金源である広告収入に、ビッグなクライアントが付けば、サーバを上位機種にリプレースしたり、システム改良したりといった対応は不可能ではない。
特にMacユーザーやLinuxユーザ、さらには企業でのシンクライアント・システムのユーザにとっては、非常に力強い味方になるサービスなので、ドネーションを募るなどにより、今後の改良や機能増強に期待したいところである。

（編集部　真田裕一）