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【社会】

4警官を書類送検へ 名古屋・熱田署の取調室焼死

2008年7月4日 朝刊

 名古屋・熱田署の取調室で5月、保護された無職男性=当時(45)、名古屋市熱田区=が焼死した事件で、愛知県警は、保護に直接携わった同署地域課の男性巡査部長(54)ら4人を業務上過失致死容疑で4日に書類送検する。男性の着衣に灯油が染み込んでいたのに、手の届く範囲にライターを置くなど過失があったと認定した。

 ほかに書類送検されるのは、取調室にいた28歳と25歳の巡査長、室内にライターを持ってきた巡査(24)の3人。県警は巡査部長を懲戒処分に、巡査長ら3人と監督責任があった同署幹部ら3人の計6人を内部処分する。

 調べでは、巡査部長らは5月10日午後11時ごろから11日午前零時15分ごろにかけ、泥酔して自宅近くで自ら灯油をかぶった男性を保護した際、同署取調室で男性の求めに応じて机にライターとたばこを置き、男性が着衣に火を付けるのを防げずに全身やけどで死亡させた疑い。

 出火当時、男性は床にあぐらをかき、巡査部長らとの間には机があって死角だった。床には吸い殻1本が落ちていた。ライターは見つかっていないが、県警の検証で、たばこの火は灯油が染み込んだ衣服に引火しなかったため、男性がライターの火を直接着衣に付けたとみられる。

 

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