近畿厚生局麻薬取締部は3日、向精神薬「リタリン」の購入記録を残していなかったとして京都市中京区の心療内科クリニックの男性医師(49)を麻薬及び向精神薬取締法(記録義務)違反容疑で京都地検に書類送検した。
調べでは、06年1月~07年10月、同市の業者からリタリン9万7000錠など向精神薬を譲り受けながら記録しなかった疑い。その期間に、京都府内の医療機関が購入した量としては最多だった。医師は「患者が覚せい剤をやめるための代替薬剤としてリタリンを処方した」と話しているという。
医師は05年10月から2年間、リタリン10万5500錠を購入し患者77人に約3万9100錠を処方。残りの約6万6400錠の使途は判明していない。医師宅ではリタリン3300錠を保管している。同部は07年11月、家宅捜索していた。【久木田照子】
毎日新聞 2008年7月4日 2時30分