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遺族に役人が「3万元で手を引け」 貴州騒乱で香港紙

2008年7月3日20時36分

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 【香港=奥寺淳】3日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、中国・貴州省で16歳の少女が強姦(ごうかん)され死亡したとして数万人の騒乱が起きた事件で、少女の遺族が「省政府などから毎日、葬式代として3万元(約45万円)を受け取るよう同意してサインしろと強い圧力を受けている」と語った。

 遺族は「警官に尾行され、携帯電話も盗聴されている。こんな怖い思いをしたのは初めて」と話した。貴州省と地元甕安(おうあん)県の役人が家に来て、賠償を受け入れ、事件から手を引くよう夜10時ごろまで迫っているという。遺族は「私はただの農民で何もできない。政府の言うことを受け入れるしかない」と語った。

 貴州省公安局は「50万元を払うよう遺族が要求した」と発表したが、遺族は「それは警察幹部が提案したこと。(事件への関与が疑われた)同級生3人の家庭に賠償させるようにすると言われた。でも私たちはお金ではなく正義が欲しい」と反論した。

 一方、3日付の貴州都市報によると、当局が遺族に提示した3万元のうち、現場にいた友人3人が計9千元、地元政府が2千元を支払い、残りは政府が集めた寄付金だといい、同紙は「政府の考慮に大変感激している」と遺族が話した、と伝えている。

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